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言わずと知れた『スイミー』ほか、『おんがくねずみジェラルディン』『あいうえおのき』『せかいいちおおきなうち』『マシューのゆめ』、まだみんな実家に現存している。
絵本ではカラフルな配色を穴が開くほど眺め、自宅用ビデオでは耳に優しいBGMやナレーションに聞き入り、展覧会ではあらゆるグッズを買い漁った。ここで展覧会と書いたが、実は原画とグッズのこと以外記憶にない。(あろう事か肝心の図録を買っていなかった泣) 好きならば少しずつでも取り戻していかねば…!と一念発起、今に至る。
展覧会企画のため、レオ・レオーニ氏のアトリエを訪れた著者の回顧録。
氏の生業だったグラフィックデザインの観点から『あおくんときいろちゃん』を分析したりと著者の、学芸員さんならではの技が光る。「絵本だから深く考えなくても…」という腑抜けた私見が一瞬にして霞んだ。
本書で取り上げられる氏のキャリアで一番衝撃的だったのはヒトラーと自由の女神を配置した「女性の力をみくびるな」(1942)って作品。(実際は雑誌の下絵として用いられた) サラッと紹介されていたけれど、ここまで思い切った事が出来たのは彼がユダヤ系だったからこそなんだろうか。タイトルも相まって、自分の中で謎が謎を呼んでいる作品の一つ。
『はらぺこあおむし』で有名なエリック・カール氏の就職の世話役を引き受けたというエピソードものちに絵本作家になる者同士の縁を感じさせる。(プラスその「転身」を2人とも予想だにしていなかったっぽい…ここまで来たらもはや運命!笑)
『スイミー』の誕生秘話/実話に加え、筆者が本当に伝えたかったこと(よく言われている一致団結精神の奨励ではない!)は必読。数十年(!)越しに啓示を受けた気分だった。
その他にも旅先で出会ったものや文化を絵本に導入しており、道理でどの作品も唯一無二で飽きが来ないのかと謎が解けた。(インドにも何度も訪印していたみたいでその絵本も世に出していた…!)
「人類とは、もともとひとつのとてつもなく大きな家族であって、外国に行くということはようするに、いままで会ったことのない遠縁の者に会いに行くのと同じことなのである」
著者にもまたレオ・レオーニにまつわる思い出があった。みんなのレオ・レオーニ。彼の作品群やメッセージは全人類家族の共有財産か。ファンとして、その真価を知る旅に俄然出たくなった。
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板橋区立美術館副館長である著者が晩年のレオ氏との
交流から感じたものや
見たもの聞いたものが書かれていました。
スイミーしか読んだ事がありませんが
可愛い動物の絵の絵は
見てるだけでもほっこりします。
その生まれた 秘密が書かれていました。
レオ氏は 子供たちを大切に思って
いつも作っている事とか
幼少時から 絵が大好きだったという事。
スイミー以外の絵本も読みたくなりました。
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病気になっても制作意欲が湧き上がってくる
方法を見つけて実現する
異端であっても
スイミー ぼくが目になろう
芸術家の事を知ることが出来て良かった