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もう、わたしの心も体も脳もよしもとばななさんの言葉達を欲しないのかもしれない、とほんとうに感じてしまった。
ここ最近のよしもとばなな作品で面白いとおもったものはゼロで、すごく好きな作家さんだからエッセイ以外の全ての作品を読んでいて、つまらなくても新刊でたら手にとっていたけれど、ほんとうに面白いと思えなくなってしまった。
とくにすなっくちどり、今作は最近のよしもとばなな作品によく見られるスピリチュアルな感じはなかったのにもかかわらず、面白くなかった。
祖父母に育てられその祖父母を失ったちどりと、そのいとこさっちゃんは最近離婚したばかり。いとこどうしの二人が旅に出たのはイギリスの端っこのガイドブックにも載らないような寂しい街だった。
そこでちどりと旅するなかで過去の記憶たちの整理、悲しみの消化、そしていとこどうしの恋愛と呼ばない愛、そして性行為と呼ばないそれら。うーん、なんにも響かずがっかり。
あ、でもクリームティーはたべたくなった!!
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わたしは何してんだろうなあってことと、10歳くらいで大人の事情で離れてしまった、もう会わないだろう同い年で双子のように育った従姉妹のことを思う。
元夫さんの表現と、後半のしつこいくらいの「何もなかったように」にイラつく。
しばらく読まないかもしれないな。
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自殺を考えている人が、5分でも10分でも、もうちょっと生きててみようかな、と思えるようなお話づくりをしている、と言うばななさんの考えを読んだのは『女子の遺伝子』だったかな?
私はまだ本当に全然ばななさんを読んでないのだけど、これの前に読んだ『スウィート・ヒアアフター』を思い出しつつ、その言葉(思い)に納得した読後感。
あまり暖かくはないけどすっきり明るい。
でもまだまだ、ばななさんが世界でも受け入れられてる理由が実感できないなぁ。あと5作は読まなくちゃだめかも
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親代わりとして育ててくれた大事な祖父母を亡くしたちどりと、10年一緒にいた夫と離婚して一人になったさっちゃん。
いとこ同士の二人が、イギリスのペンザンスという町で過ごした数日のお話。
一人になった寂しさと、二人でいることの安心感が、じわじわ沁み込んでくる感じです。
四十近い女同士の(しかもいとこ同士!)セックスなんて、ちょっとちょっと・・・という感じだけれど、大きな愛に触れられているような感じとか、朝になって相手の寝顔をみて感じる幸せとか、すごく大切なものをもらえた気がします。
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なんでばななってこんなに断定的に物事を語れるんだろう?その自信はどこから来るの?説教臭いのとか押し付けがましいのとかとはまたちょっと違ったウザさ。
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"さきちゃんたちの夜"に続けて読んだせいもあり、いかにも著者らしい世界に新鮮味を感じることができなかった。でも裏を返せばよしもとさんはデビュー以来ずっと同じことを伝えようとしているのかもしれず、そうであるならばすごいなぁと思う。
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イギリスでの旅のお話し。「濃厚な肉の煮込み料理を供されて、ギネスといっしょにこつこつ食べた」の「こつこつ」という表現がいとをかし。
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イギリスの海辺のまち、だって。
どこだろう? ブランチのイラストだと、セントマイケル島みたい。
(ここから読後)
やはり、ペンザンスでした!
前半は、すごく共感。
途中から、少し困惑。
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タイトルだけを見た時、どんな話だろうと思った。
スナックを舞台にした恋愛ものかと・・・。
しかし、全然違った。
大切な人や自分を支えてきた生活を失ったばかりの
アラフォーの女性二人がイギリスの小さな田舎町を
旅する話だった。
ストーリーは、全体的に薄暗い雨雲に覆われた、
湿っぽさがあるが、そんな空気の中で、
主人公のさっちゃんやいとこのちどりさんが
泣いたり笑ったりして、これから待つ新しい環境で
頑張ろうと、光を見いだしていくお話。
女性二人と年齢がほぼ同じで、
自分も落ち込んで気持ちが不安定な時に読んだので、
彼女達の会話や思いに共感して
泣きたくなったりした。
時には他人を許したり、自分の考えを変えれば、
上手く状況は動くし、喪わずに済むものもあるのに、
だけど自分はそれが出来ない。
わかる。
しかし、喪っても、人間生きている限りは
また頑張って、喪ったものと同じようなものを
コツコツ積み上げていかなければならない。
物語を最後まで読み、
大丈夫、まだ頑張れると思った。
主人公もちどりさんも、私も。
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あぁ、ばななさんの世界だと思いました。ふわふわしていて、優しい、どこか別な世界にいるような、ゆったりとした時間の中に身を任せているような…。
『キッチン』の雰囲気に似ているのかな^^
さっちゃんといとこのちどり。二人の女性の癒しの時間が丁寧に書かれています。
強いメッセージがあるわけではないけれど、このふわふわの中で優しさがじんわり心にしみてくる、これはばななさんの持ち味ですね^^
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(2013/12/16読了)
装丁から場末のスナックの侘しい話しか、西加奈子さんの「漁港の肉子ちゃん」のような話を想像していた。
しかし、舞台はイギリス、いとこ同士のアラフォーの女性達はモデルのようで、かなりタイトルと落差を感じたが、反してしっくり合ってもいる。
夫とわかりあえなくて離婚した女性、育ての親である祖父母を立て続けに亡くした女性。お互いの悲しみは分かろうとしても分かるものではなく、悲しみを乗り越えることも、自分以外の誰かが出来ることではない。
ひとを変える事は出来ないし、ひとが自分を変えることも出来ない。でも、一緒に居て心地よいひとが居てくれる事で、自分は変われる。
近い未来の約束をする度に、明るい灯をひとつずつ感じていく。
途中の絡みのシーンは、流れの中であってもいいのかもしれないけど、私は無くていいと思った。
(内容)
それは人生のエアポケットのような、不思議な5日間だったーー。40歳を目前にして離婚した「私」は、幼なじみで従妹のちどりと偶然同時期にヨーロッパに滞在し、一緒にイギリスの西端の田舎町・ペンザンスに小旅行に出かけることになった。ちどりもまた、心に空洞を抱えていた。幼い頃に両親が離婚した後、親代わりに育ててくれた祖父母を相次いで亡くし、ひとりぼっちになってしまったのだ。さびれた海辺の町で、二人は昔話にふけり、互いの人生を振り返る。とりわけ思い出されるのは、ちどりの祖父母が経営していた、「スナックみどり」の光景だった。常連たちがまるで家族のように寛いだ時間を過ごし、またそれぞれの仕事に帰っていく。そこにはささやかだけれど、しっかりとした幸福感が満ちていた。そんな思い出を確かめ合いながら、二人は少しづつ寂しさを埋めていく。そして3日目の夜、二人の間にある「事件」が起きる……。
限りなく繊細な表現で、人が人に寄り添うとはどのような事かを問いかける傑作小説。あなたもきっと「居場所」が見つかります。
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2013.11.13
9割の真実と、一割の逃げ
つらいものやきついものを、ただただ受け止めた上で陽気を心掛けるということと、見ないようにして散らして浮かれるというのは、似ているが大きく違うと思う。そして一割でも逃げが入ったら、その前のがんばりは全部台無しになる、そんな気がした。
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よしもとばななさん、何年ぶりくらいだろう??というくらい久しぶり。親代わりとして生活してきた祖父母を亡くして家族が誰もいなくなったちどりと離婚したさっちゃん。従妹同士の傷心旅行のはずなのに何だかふんわりした雰囲気が漂うのはばななさん特有の世界観かな。2人がそれぞれ振り返るこれまでのこと、そして未来のこと。交わされる会話はどこか哲学的な感じを孕みながらもグッと感じ入るような言葉だったりグサっと刺してくるような言葉だったりした。もっと自分好きでいたいな、もっと自分に自信持ちたいなと思った。
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なんかほのぼのする。
大きなことはしなくていいから、自然に幸せに暮らせれば良いと思えてくる。
1週間くらい、沖縄でゆっくりしたいと思ってたけど、イギリスのペンザンスでもいいかな?と思えてくる・・・
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変わったタイトルだと思ったが、読み終えた後の
納得と温かい気持ちがとても良かった。
閉塞感、気怠さ、何もないまとわりつくような静かな孤独
旅先の風景と相俟ってとても良かった。
多少人物設定や展開に奇抜なところがあり
苦手に思う人もいるかもしれないが、
レストランで出会ったおばあさんとの会話のシーンやタイのレストランなど
偶然で必然の人との出会い、二度と会わないだろう人
それでも印象深く残る出会いの描き方などとても好き。
疲れて一人で不安を抱いていて、
周りからもなんやかやと言われるような状況などがリアルで
とても心に響いた。