紙の本
怪談が苦手でも大丈夫。たぶん。
2020/01/21 20:36
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投稿者:なまねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
Twitterでの怪談短歌作品の応募企画イベントに寄せられた作品と講評集。個人的には「クロールのフォームを直してくれし手はまた水底へ消えてゆきたり(沼尻つた子)」のような、うっかりすると見逃してしまうような怪異をさらりと捉えた視点が好き。「春ならんダム湖の底の村役場戸籍係りはゆらりペン持つ(こずえユノ)」の、時の流れの切なさを感じる短歌も良かった。
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短歌は穂村さん関係でしか馴染みがないけど何かで怪談短歌を知って本書を借りた。初心者には短歌の量もほどよいし、解説もあるので読みやすかった。怪談短歌のちょっと不気味な感じが気に入った。
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Twitter怪談短歌コンテスト(2012、13年)の入選作と講評・座談会を収録。短歌+掌編小説の構成による「うたう百物語」はやや冗長に思え、「怖い俳句」の紹介作品と比べて怖い短歌には迫力が薄いのではないかと感じていたが、本作に紹介された上位入賞作を見ると、短歌というスタイルでもなかなか味わいのある怖さが表現できるものだと感じた。末尾に紹介されている中井英夫「黒衣の短歌史」を読んでみたい。
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図書館で見つけて、タイトルが気になって読んでみました。さらっと読んだだけで熟読はしてないですが、印象に残ったものをいくつか。
「鈴ほどの背丈になったわが母がかじった場所から腐ってゆきます」
「ぼくのためだといいながら涙するママはきれいだどんな人より」
「ふつふつと刺されることを受け入れてピンクッションは形を変える」
ぼんやりと恐怖感を刺激されます。
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twitterの怪談短歌コンテスト優秀作品とその選評。ほんの短い言葉の中で表されるさまざまな恐怖を、少しずつじっくりと味わうのにふさわしい一冊です。あまりあからさまでなく見えそうで見えない情景、もツボかも。
お気に入りの句は「ひたひたひた」だなあ。ものすごく単純なのにものすごく怖い! あと、「宝くじ」も好き。これはユーモラスでもあるし。
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図書館で見つけて『怪談』と『短歌』という
二つの言葉が頭の中で繋がらない感じが面白かったので
借りてみた。
Twitter上で2回行なわれた「怪談短歌」募集企画の
コンテストの選考会の内容を本にしたもの。
選者は東 直子さん、佐藤弓生さん、石川美南さん。
Twitterやったことないので知らなかったけど、
面白いことしてたんだな~
第一回 東 直子賞大賞の
「悪夢から目覚めてママに泣きつけばねんねんころり
頭がころり」にいきなりビビる。
そのあと佳作の
「あやとりの指絡み合う 押入れに誰にも言えぬ
友だちはいて」
「ずっと手をつないでいても踏切の途中でいつも
体が消える」
こんな世界があったんだ。
よくある怖い話を短歌にしたものや、残酷なモチーフを
並べただけだとつまらなくなったりするのが
奥が深い。
一番好きなのは石川美南賞・次点の
「呼ぶ声を聞いて何度もふりかえる
長い階段だなあと思う」
怖いというより不思議な作品だけど
終わらない時の螺旋に入りこんだような、
気付いてしまうと途端に怖くなる危うい感じが好き。
短歌の活字にも凝っていていいです。
あっという間でした。面白かった。
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短歌自体はちょっと微妙。「悪夢から目覚めてママに泣きつけばねんねんころりあたまがころり」は、えっこれが大賞? って感じ。
面白いな~と思ったのは「独り身の遅れた春に野天湯で舌の冷たい女と浸かる」と、「僕の名のすぐあとに君の名があった黄ばんだ貸出カードすべてに」。
一口に怪談と言っても色々あるけれど、この本に書かれている怪談短歌は「日常が侵される怖さ」と「風景・人物・物体の奇妙さ(怖さ)」を、それぞれ表現するものに別れると思う。「僕の名のすぐあとに君の名があった」は日常系で、「独り身の遅れた春に野天湯で」は奇妙系、というように。
31文字で怪談を作る(=怖さをつめ込む)とすれば、誰でも共感できる、イメージしやすい怖さになるのは自然な流れ。とすると上記の怖さに二極化するのは仕方ないのかも。
また、この二つを合わせた怖い短歌もある。「父さんがタンシンフニンしたという シチューの肉がそっと震える」は、肉の震える描写の奇妙さと日常が壊される怖さとがミックスされている。
選者の人も言っていたけれど、怖い短歌より怖い俳句の方がいいかもしれない。怪談はなにより助長でグダグダするのが命取りだと思う。
あと、この本そのものはさておき、小鳥が集まっているこの装丁がなんだか不気味で、でも可愛くってすごく気に入ってる。
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#中家菜津子 #短歌 #怪談 悪夢から目覚めてママに泣きつけばねんねんころりあたまがころに #返歌 子守唄 童話の古典よく読めば怖さ恐怖で教訓伝え #東直子 賞 大賞
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やっぱり短歌って難しい…露骨すぎてもダメだし、でもイメージを伝えるには…とかとか。
でも素人さんでもすげ~~の詠むんだよなあ…すげえなあ…。
短歌独特の「て止め」とか、ナルホド~~なりました勉強になる。
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短歌の余韻が味わい深くて、通常の恐怖小説や怪談とは違う体験ができました。
もっとこういう本があればなぁ…
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怪談短歌から、怖さとは何かを考えた。「南瓜の切らるる前にくぅと泣くあれは友達だったのだろうか」「厠から仏間にかけてぴちゃぴちゃとのたうつ金魚の一列縦隊」