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全体的に褒めてばかりでちょっと客観的にかけるなあ、と思いつつ各社のグループ内の役割・位置づけを理解するのにはよかった。
オムニチャネルの実現にはグループ全体を見渡した戦略が必要だと思うが、そこについての記述はあまりなかった。素人目ですが、ネットでの存在感がもっと出せればオムニチャネルに一番近い存在なのかなあとは思いましたが。
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赤ちゃん本舗、ロフト、デニーズ等いろいろなものがセブン&アイグループであることが分かった。
赤ちゃん本舗の認知率(マタニティ~3歳の母親、父親、プレマタニティ、祖母)の86%、母親だけだと96%と驚異の認知率だそうが。子供がある程度大きくなるまでであり、人生のうちの一時期ではあるが、人生の入り口ともいえると書いてあり、なるほどーと思った。
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セブン&アイホールディングスの各主力事業を掘り下げながら、その強さの秘密に迫る。流通業に関わる人は是非読んでおくべき一冊。ポイントは以下の2つ。
どの事業体にも共通して言えるのことは、何よりも基本を徹底して、体幹を鍛え抜き、お客様変化にスピーディーに対応できる風土が染み付いていること。これが、他企業と圧倒的な差を生み出す源泉。
今後は、ネットとリアルの融合が一気に進む。セブンアイが持つ強み・風土を下地にしながら、ネットという一本の軸が出来上がるとき、リアルで圧倒的な顧客接点密度を持ち、提供出来る価値が濃い(百貨店、外食、雑貨、ベビー用品、カルチャー教室・・・)セブンアイグループが最強のオムニチャネラーとなり、更に抜きん出て成長する。
セブンアイの強さの理解や今後の戦略理解も大事だけども、第1章のちあきさんの話(スマホを活用してネットとリアルを使い分けた生活を送る話)は必読。架空の世界とはいえ、オムニチャネル自体の流通の在り方が具体的にイメージ出来る。こんな世界が本当に間もなくやってくるんだろうな。その時に各流通業はどう変化していくのか、その時に各メーカーはどう立ち回るべきか。考えておかないといけない。
以下、参考になった点。引用。
・コンドラチェフの波。50年単位で起こる大きな変革の波。今までのビジネスが根幹から変わる。戦いのルール自体が変わるような変化。カメラがフィルムからデジタルに変化して、フィルム・現像事業が、激減したりとか。
・オムニチャネルの世界では、ヨーカ堂がセブンイレブンに新鮮な生鮮を供給する基地となりうる。そういう使い方も出来るということ。そうなると、今までの立地戦略が根底から変わる。人の流れがない立地でも、前線への補給基地であれば、なんら問題が無い。
・ライリーの法則。小売業の競争力=売場面積×1/(距離×距離)。売場面積の大きさは1つの競争力となりうるが、それ以上に自分の生活圏からの距離の近さが競争力となる。車なら距離二乗、自転車なら距離三乗、徒歩なら距離四乗、で考えると良い。「近くて便利」なセブンは、圧倒的な競争力を生み出す。
・安さを追求することは、人生を必ずしも豊かにしないし、クリエイティブな仕事にならない。
・セブン銀行。一番怖いのは現金の欠品。おろそうとしたら、現金が足らなくて引き出せない。これではお客様は一瞬で離れてしまう。1万5千店もの店に常に、現金を補充したら大変なコスト。どうしたか?加盟店の毎日の本部への入金作業を、コンビニ内にあるATMでやらせた。オーナーも外の銀行に行く手間が省け、現金を補充する作業も軽減され一挙両得。そんな補充システムを確立させながら、更に現金の引き出され方も、単品管理の仮説検証で精度を高めている。駅前店舗、繁華街店舗、郊外店舗等々で、どう引き出される傾向があるのか。仮説検証を行っている。
・セブン銀行が出来る前まではの銀行引出回数は2.5億回あったものが、セブン銀行が出来てからは2億回に減った。一方セブン銀行の年間の利用回数は7億回にものぼる。年間2.5億回���ったものが、トータルで9億回もの回数に激増した。いかにお客様が近くて便利に現金を出し入れしたかったか。従来の銀行ATMに不満を持っていたかがわかる。この回数に従来の銀行ATMでかかる待ち時間を換算すると、2000億円相当の付加価値を提供していることになる。
・赤ちゃん本舗の認知率は96%、利用率は43%にも上る。この高い認知率、利用率をオムニチャネルの入り口とし、ホールディングス参加の各業態が提供する価値で囲い込むことが出来る。
・人生においては、変えられるものと変えられないものとがある。まずそれを見分ける英知を持ちなさない。次に変えられないものについては勇気をもってそれを受け入れ、立ち向かう知恵を求めなさい。
・自分で歩く社員を作りなさいよ。自分で歩く社員を作らないで、会社を大きくしては駄目だよ。自分で考え、判断し、自ら行動する。高い志と目標を持って、それをやり抜く社員、そういう人を育てることだよ。そすれば必ず道は開ける。
・小売りの輪理論。①提供サービスを抑え、設備も簡素化するなど革新的なローコスト経営を持って新規参入②価格競争によって既存ン小売業者の顧客を奪って成長③追随業者が続々登場。品揃えやサービス、設備の向上などを通じた競争へ移行。④この競争を通じて、低コスト低マージン経営を行っていた当初の革新的小売業者は、高コスト・高マージン経営へ⑤徐々に価格が上昇していくところへ、次の新たな革新的小売り業者が、低マージン、低価格の形態で市場に参入することで成功を勝ち取る。
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世界最強オムニチャネルとなるべく、セブンイレブンを中心に様々な業態を保有するセブン&アイグループのいわゆる「よいしょ」本。
副題のオムニチャネルについては、少々内容は薄く、全貌みえず。その他グループ一体経営による具体的記述も少ない。
一応もと流通業の著名アナリストによる著作ですが、セブン&アイから頼まれて書いたのではと疑うほどの、読んでて照れくさくなるぐらい、セブングループが如何に優秀かのオンパレード。
とはいえ、内容はグループ各社の詳細や裏事情が詳細に記述され、1頁当たりの文字量もケチってなくてみっちり書いてくれているので、税抜き1600円と高価格ながら、それ相応の内容の読み応えのある本。この胡散臭さが我慢できるという前提で、流通業に興味のある方には、お薦めします。
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セブンイレブンで公共料金の収納代行が始まったのは1987年。
ATMも今ではどこのセブンイレブンにある。
1973年に初めてセブンイレブンができた。
新聞広告が面白い。アメリカのショップをウリにしている。
1984年11月米国デニーズ社から日本における商標権を買い取ったが、このころから日本人に合うようなメニューを開発するようになった。
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(日本をどう再成長させる?)……・オムニチャネル化・セブンプレミアム拡大・コンビニ出店の具体的戦略の実行 「事業を通じたCSRの実現」。
(自ら変化するには?)……ものが売れないのは景気が悪いのではなく、時代や消費者のニーズの変化に対応した仕事ができていないからだとよく言っています。「あくまでも、お客様の立場で考えたら、直前に作ったものの方がおいしく、新鮮ですし、そういうものを食べたいだろうと考えると、どうしても、1日に3回製造3回配送が必要でした」。
【オムニチャネル】消費者が、リアル店舗、スマホ、パソコン、テレビなどオムニ(全て)の環境で継ぎ目なく(シームレス)買い物をするようになるオムニチャネルの時代、これは50年周期で起こるコンドラチェフ波(技術革新循環)による必然の結果として到来しているのです。
「プリウスづくり」とは、付加価値のある差別化商品を独自に作ることで、決して環境配慮型商品を作るという意味ではありません、経済的に説明のつかない商品がなぜ売れるのか、それは<プリウス>に「豊かさ」「楽しさ」「こだわり」そして、商品開発過程における「ストーリー」「熱い思い」があるからだと筆者は思っています。
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確かに注目されることの多い、セブンイレブンやイトーヨーカ堂だけではなく、ホールディングス全体を取り上げているという意味では非常に興味深いし、参考になった。
ただし、妙に著者の持論が目に付くと言うか何と言うか・・・(アナリストさんだから仕方ないのかも)
あと、サブタイトルにもある「オムニチャンネル」への言及が普通過ぎると言うか切り込み不足という点が少し残念。
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オムニチャネル化を掲げるセブンイレブンをはじめとするグループ企業の概要と経営理念がコンパクトにまとまっていて読みやすい。鈴木敏文の経営者としての凄さはその独創性や指導力にあることは疑いがないが、その源はなんでも決めたことは徹底するという資質にあると思う。グループ企業のリーダー達がみな鈴木会長と同じ発目線で発言をしていることでそれがわかる。その理念を明確にすることが目的の本とはいえ、いいことばかりではなく、失敗事例やロイヤリティの料率とかの汚れ部分についても紹介されていればもっと実用的だったろう。
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セブンアンドアイのオムニチャネル戦略について具体的に書いてあるわけではない。
顧客管理を一元化して多岐にわたるブランドや商品を売りつけようとしても、そもそものリアル店舗の質が高くないと多分成功しない。
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2015年7月13日読了。セブン・イレブンをはじめイトーヨーカドー、ヨークベニマルなどのスーパーやロフト、西武・そごう、赤ちゃん本舗からセブン銀行まで高収益の企業の集合体であるセブン&アイグループの強さの理由と将来性に関するルポ。著者の取材対象に対する思い入れの強さを感じるが、それだけ鈴木敏文という経営者は魅力があり、この巨大な企業体を一つの方向に統率できるだけの実力があるリーダーなのだろう。「オムニチャンネル」という概念を著者は強調するが、リアル店舗はこの世からなくなることはないし、ネットにない「感動」を店舗や人から得ることは少なくない。百貨店からコンビニ、生鮮スーパーからネットまであらゆる消費者チャネルを網羅するセブングループが「唯一の勝者」として生き残る将来は、確かに非常に可能性の高い未来なのかもしれない…。
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セブンイレブンの生い立ちを初めて知った。ハリケーンスズキに代表される鈴木敏文の姿勢はすごい。満足度7
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『最初に、「流通業界のリーダーとして目指さなければいけないもの」が何なのかを定義したいと思います。
筆者は、「流通業界のトップが目指すものは、流通業界のイノベーションというレベルにとどまるのではなく、我々の社会生活そのものであるコミュニティインフラをイノベーションすることによって、少子高齢化を迎える日本の社会構造を『わくわくドキドキ』する再成長社会へもっていくこと」ではないかと考えています。
この高みを達成するためには、会社が方針を出すだけではなく、全従業員一人一人が「我々はもっと大きな志を持って、歴史を作らなければいけないんだ」と考え、献身的に実行しなければ達成することができません。』
グループのシナジー効果を考えるときに、S&I HDは非常に参考になるなぁ〜。
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著者の朝永氏はコンサルティング会社社長で、アナリスト時代には12年連続で日経新聞のアナリストランキング小売部門でトップの評価を得た方。
感想。
量が多く大作。
備忘録。
・7&iHDが更なる高みを目指すには①オムニチャネル、②セブンプレミアム、③セブンイレブン大量出店が3大戦略。これがそのままグループシナジーを引出すことにつながる。
・赤ちゃん本舗は7&iHD及びオムニチャネルの送客口。
・2013のデータだが、ネットを利用した消費が家計のうち2%しか占めていない点はポイント。
・シングルチャネル=小売業との接点はリアル店舗のみ、マルチチャネル=小売業との接点がリアル・カタログ・TV通販に増える、クロスチャネル=各チャネル間を単一顧客が横断する(例:ネット注文店頭受取)、オムニチャネル=オムニとは「全」のこと。全チャネルを連携させて顧客にアプローチすること。クロスチャネルとの違いは顧客情報・購入履歴等もチャネルを横断的に管理している点。
・オムニチャネルの先駆者は米国のメーシーズ。
・日本の食品スーパーは世界的に見てもトップレベル。
・ヨークベニマルは東日本大震災の影響大。その後100%子会社化。BSが超盤石。
・利潤分配率、経費分配率という指標。粗利の何%が営業利益、あるいは経費になっているかという指標。セブンイレブンは利潤分配率が同業他社比で10%超高い。
・「単品管理」。
・イトーヨーカドーのBSは健全という事実。
・「小売りの輪」。ローコストの新規参入⇒価格競争に勝ち同業他社から顧客を奪う⇒追随企業が増える、徐々に品質競争に移る⇒高コスト・高マージン経営にシフト⇒再度ローコストの新規参入へ。
・7&iフードシステムズ。キー。
・デニーズの、挨拶・挨拶・挨拶・挨拶。