紙の本
悲しいが強い女性たち
2024/03/13 19:53
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投稿者:トマト - この投稿者のレビュー一覧を見る
あさのあつこ氏の時代小説です。主人公は決まっているのですが、短編集のようにそれぞれの話に中心になる者が描かれています。
親に捨てられ見捨てられ売られたり、恋人に裏切られたり、貧乏がついて回ったり、大切な家族を失ったりとこの料理屋『橘屋』で働く者たちの悲しくもそれでも何とか生きようとする姿に消し飛びそうな存在なのに強さを感じました。
電子書籍
上手い、としかいいようがない
2017/06/07 20:23
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投稿者:dekakiki - この投稿者のレビュー一覧を見る
さすが、あさのあつこ。見事な出来映えです。
紙の本
待ってる
2023/04/21 12:15
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投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
日々の暮らしが立ち行かず料理茶屋「橘」に奉公に出されたおふく。「橘」ではお多江という仲居頭に厳しく指導されるが、再び母や妹との暮らしを夢見て奉公に打ち込んでいた。ある日、「橘」の前に母の姿を見つけるのだが・・・・・。
おふくちゃんは強くなりましたね、そして仲居頭のお多江さんがおふくちゃんの母のようでしたね。捨てる神あれば、拾う神ありという感じでしょうか。長七さんと所帯を持って幸せになって欲しいですね。
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「薮入りには帰っておいで。待ってるからね」母の言葉を胸に刻み、料理茶屋「橘屋」へ奉公に出たおふく。下働きを始めたおふくを、仲居頭のお多代は厳しく躾ける。涙を堪えながら立ち働く少女の内には、幼馴染の正次にかけられたある言葉があったが―。江戸深川に生きる庶民の哀しみと矜持を描いた人情絵巻。
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☆3.4
料理茶屋『橘屋』の奉公人たちをめぐる短編時代小説。
橘屋には仲居頭のお多代を中心に回っている。
厳しくも、人にはやすやすと見せない愛情に溢れたお多代に心が暖まる。
あさのあつこの小説にはいつもいい意味で泣かされてばかりだけど、この小説は少し違ったかな。
心の表面をサラッと撫でられはしても、鷲掴みにされて揺さぶられるほどではなかった。
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一つの料理茶屋を舞台にした短編連作。
この作者の作品には、辛い状況や厳しい運命のなかでも、歯を食いしばって踏みとどまる、人間の強さ、逞しさが常に根底に流れているのを感じるが、この作品は特にそれがはっきりと描かれている。
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L
ちょっと格式高い料理茶屋「橘屋」の奉公人が橘屋に拾われるまでの話なら橘屋の客の話やら。特に橘屋メインじゃなく、強いて言えば女中頭のお多代の気働きがチョイチョイ光る程度。
各話、よくある話。よくある家庭。
全然目新しくない夫婦や親子。もはやデジャブーとすら思えるので、お多代が関わってやっと色を変える感じかな。
それにしてもなぜ「橘屋」。橘屋とくればアレがすぐ思い出されるけど、よくある店の名前なのか。
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7話の連作小説。
深川元町の料理茶屋の『橘屋』の仲居頭のお多代が、凛としながらも、媚もなく、仕事のしかたを、指導して行く姿に、教える立場の上手さに、感心させられる。
何もわからない仲居、下働きの人に、手もあげるが、人を見る目が、超越していて、また、人情味あふれている。
おふくもその一人であるが、父親の借金で、夜逃げしてしまい、それを、橘屋で、ただただ、年季奉公の終わるのを待つ身であったのが、最後の「残り葉」で、病気のお多代を、看とるから、、、と、話す。
これで、題名の「待ってる」おふくが、待つと言う受け身から、離脱するのである。
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病が即、生活や人生の危機になり、お金のために女性が売られたりする時代・・・
料理茶屋「橘屋」を舞台に、交錯する人々の生き方・歩み方を描き出す連作小説。
それぞれの女性(だけじゃないけど)の哀しさの中にある凜とした強さが心に残ります。
物語の中心は、仲居頭のお多代と幼くして奉公に出たおふくだけど、本当の主人公は、彼女たちに生きる場を与えた「橘屋」そのものかも。
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「じつに切ない、しかし凛とした余韻が読後にしみじみと広がっていく。読んでよかったと、心から思える一冊だ。」(解説の山前譲氏の冒頭の言葉です) 私もまったく同感です。あさのあつこさんの「待ってる」・・・、この作家、この作品を紹介いただいた読友さんに大感謝です!
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料理屋「橘屋」を舞台に、仲居や下働きの女達それぞれにまつわる物語。
とくに、3つの話に主人公として登場するおふくの成長譚ともなっていて、人情話として面白い。でも男達にいまいち魅力がないのが残念。
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面白かった。
あさのあつこさんは時代小説も書くのか!と思いつつ手に取った一冊。
料亭橘屋をめぐる物語。
各話、切ない内容だが、芯が通ってしっかりした内容。
お多代の存在が大きい。
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2017/9/30
仕事中にビンタでしばかれてんのが現代人の私にはひえぇぇ~ってなるけど概ねいい話。
でもしばかれる度に現実に戻っちゃうの。
しばかれる描写邪魔やったわ。
お多代さんはかっこいいんだけどね。
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あさのあつこさんの時代小説を始めて読んだ。
時代物は宮部みゆきさんの物ばかりで、あまり他の作家さんのは読んだことがなかった。
宮部さんはのは、悲しい事件があったとしても、そこにほんわかとした人情面が前面に出されている感じがするが、あさのさんのは、江戸に生きる底辺層の人々の生活の厳しさや零落していく様がキッチリと描かれている気がする。
江戸時代は人情が溢れていていいなぁ、という単純な思いより、厳しくも逞しく生きる人々への尊敬の念を抱かせられる、そんな作品だ。
2018.6
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あさのあつこさんの時代小説、何冊目か?
特に、女性が主人公のものは読みやすく思う。
今回は、橘屋という料理屋にかかわる人々の物語。一周回ってうまく着地した感じの読後感。ただし、ちょっと寂しい感じはした。
またもキャスティングをいろいろ想像してみたが、書いてある年齢より、もう少し年上の人たちの方がしっくりくるんじゃないかと思ったり・・。