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最近の江國作品に登場するようになったちょい悪親父…。年齢の割にカッコよく、肉体美も自慢…で、モテる。そして、ちょい悪親父達(ま、いずれも子供はいない夫婦ばかりだから、親父…ではないんですが)の妻は美しく聡明だが、どこか狂気を帯びている。
今回の佐和子と妹のミカ。ブエノスアイレスと東京を舞台に…と舞台こそ壮大だが…。仲のよい姉妹で幼いボーイフレンドから恋人まで共有してきた。唯一共有しなかったのが佐和子の夫の筈だったが、まあ結局は共有してしまうことになろうかというのか…。
江國香織の恋話はどの作品もある意味、破壊的だと思う。結婚したら、内心はどうあれ添い遂げるのが良しとされる筈…の倫理?も江國香織にかかると、結婚など本当に脆い約束事に過ぎないとどの作品でも語っているよう。ていうか、婚姻という鎖をひきちぎるのがお約束みたいな…。そして登場する女性はすました顔して破天荒。本作でも夫がガールフレンドを数多侍らせてるかと思えば、妻はあっさりと冴えない?男と地球の裏側まで行ってしまうのだから。
含みを持たせたラストは十字架のエピソードも含め秀逸だと思う。
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安定の、というかマンネリの、というか。
日本からの心理的・物理的距離の遠いアルゼンチンを舞台に、江國ワールドが炸裂していました。
旅行した気分になれたことはひとつの収穫です。
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うつくしい姉妹の歪んだ価値観が周りを振り回していく様を描いた物語、
なのか、
恋愛ストーリーがいくつも重なって複雑化している物語、なのか
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恋人を共有する姉妹、姉が唯一共有しなかった男、家族を含む全てを捨てて姉の元に来た男、歳上男との不倫に人生の全てを見出す妹の娘。
一人として常識的な恋をしていない物語、舞台は日本と地球の裏側アルゼンチン。
江國さんの作品を読むとどうしても自分の恋愛観を分析してしまい、いろいろと考えるわけです。それが疲れる。
恋愛って一人でするもの、恋する自分に真剣に恋するものなのか。
積み重ねに価値は無いのか。
綿谷さんの解説が非常に秀逸、冒頭の江國さん作品を読む前の心境の描写に感動しました。
解説を読むために本作を読むのもありだと思います、文庫本です。
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2013.12.27
淡々と流れているようで、実は驚くことが起きている。
この先は、どうなったのだろうか。
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ああ、何も感じない人だらけ。
もう嫌になるわ、登場人物を通してわからせられる自分の穢さ。江國さん。一体なにを。
読後は、安全で清潔な恋(そんなのあるかしら)をしたいと思った。
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久しぶりに読んだ江國香織作品。難しかったです。江國さんの描かれたものを理解しようと思いながら読んだことはないので、それで一向にかまわないのでしょうが、今作は特にという感じがしました。
普通とか常識とかいうけれど、結局は自分が見てさわって感じることが世界のすべてだということを思い知らされる。わたしにとっての江國さんは、そういう存在です。この先も、ありえない、おかしいと思いながらも、きっとずっと読み続けていくのでしょう。
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物語の設定は、江國作品にはよくあるスタイル。あのテイストが好きな人には入り込み易いかも。
ストーリーの結末で、作品に出てくるディテール(十字架や九官鳥など)がどうなったのか明確で無いので、ちょっとモヤモヤします。
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すっきりしない。
ものわかりがいいような、全てを受け入れているように見える妻も、
ほんとうはひどく傷ついていたのだと思う。
奇妙な罪悪感を抱えながら。
わたしはたぶちんのヴィジュアルが嫌だ。
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相変わらずの江國節、ではあるが年々響かなくなってきてるのは何故なんだろう…前読んだやつもそうだったが、まだ10代の女の子をおっさん(ていうか爺さん?)と不倫させるのについてけない。
江國さんを読んだことない人に最初に勧める本ではないなぁということで☆三つ。
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頭をガーンっとされたような衝撃だった。未知で、セクシー。これだから江國香織の小説はやめられない。10ヶ月経つ今でも、これに出逢ったときの衝撃は忘れられません。
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日本とアルゼンチンでそれぞれ暮らす姉妹は、恋人を共有すると言う特別なルールがあった。
男女が織りなす複雑な恋愛模様。
恋愛小説ですが、家族について少し考えさせられます。
十字架の女の子が印象的でした。
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アルゼンチンで生まれ育った二人姉妹のカリーナとミカエラ。カリーナ=佐和子は東京(所沢)で結婚生活を送り、ミカエラはブエノスアイレスで未婚の母をしている。佐和子の夫の達哉は、不特定多数の相手と浮気をしながらも妻のことを愛しており、ミカエラの娘のアジェレンは、母の上司と不倫をしている…。
江國香織の作品にぶっとんだ登場人物はつきものだけれど、こうも全員がぶっとんでいると意外とすんなり入り込める。東京とブエノスアイレス、という舞台設定も、非現実さを演出していると思う。
金平糖が夜空の星、っていうのは詩的で好き。
佐和子の家に遊びに来てた女の子は、もっとキーパーソンになるのかと思った。
佐和子もミカエラも、よく江國作品に出てくるタイプの女性だけれど、ミカエラタイプはどうも好きになれない。(自分は酷く非常識なのに娘に常識を押し付けるとことかとくに…。そしてそれを自分はバカだけど娘は賢いからって、なんだそれは…。)
アジェレンが一番可愛くて好きで、彼女の「真実の愛こそが人生のすべて」という思いが、裏切られることがなければいいのになと思った。
物語自体はむしろ、真実の愛なんて人生においては邪魔になるだけ、という夢のない話だけど。
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もっと勢いをもって読んでいれば、
きっともっと持って行かれたのだろうな。
ゆったりと読んだのに
この世界観に引きずられて、
アルゼンチンのじっとりとした空と
東京の冷たい街並みと
所沢の止まった時間が、
しっかり思い出せる。
恋愛ってどうしようもないなあ。
映画を見終えてスクリーンの前で言葉を失っている感じ。
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いゃ〜、読み終わるまでこんなに時間がかかったのは久しぶりです。
物語に入り込めなくて、退屈で(ー ー;)
ただ、最終章でタイトルにもなっている金平糖のエピソードあたりの三人のやり取りは面白かったです。
江國さんの本は暫く読まなくていいかな(苦笑)