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かつて日本の時代劇映画をささえた東映京都撮影所の栄枯盛衰.膨大な取材で映画にかけた男達の涙と笑いを描ききる.
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東映京都撮影所の興亡を俳優、スタッフ、東映の重役等々をからめて記した本。著者はまだ30代と若い人のようだが、よくこのような古めかしい場所に興味を持ったものだと感心。本文はもちろんだが、あとがきにも著者の思い入れが十分表現されててよかった。なんか「仁義なき戦い」や「トラック野郎」が観たくなった。
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http://staygold1979.blog.fc2.com/blog-entry-650.html
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【映画を愛した男たちの熱すぎる戦後史】時代劇、ヤクザからエロまで大衆の欲望を映し出してきた太秦東映京都撮影所。「天才勝新太郎」の著者が完成まで10年をかけた大作。
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面白すぎる本です、日本映画黄金時代を好きな方にとっては。色々、感想はあるのですが、マキノ満男という人について、きちんとした評伝が読みたいものだと改めて思いました。
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東映は金がないから警察から本物の拳銃借りて撮影していたから迫力があった、とか、ほかの映画会社が本などで調べて制作していたのに、東映は本物のやくざに知り合いがいっぱいいたから迫力があった、とか。あかんやつら。しかし取材を尽くした内容は興味本位なものでも、東映に対する薄っぺらな賛辞でもなく、東映という存在を通してみた日本映画史でもあると同時に、読み物としても圧倒的なリーダビリティを持つ素晴らしい労作。
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どちらかと言えば時代劇には興味が無い方の人間ですが、評判が良かったので拝読。正直、前半部はそれほど引き込まれることもなく扱われている東映の映画にも興味を唆られはしなかった。登場人物はそれなりに魅力的ではあるが、映画作りの根底にある哲学にどうも共感できない。それは映画を商売としたときに已む得ない部分を差し引いたとしても所詮はヒットするもしないも流行でしかすぎず本質ではないと感じてしまいました。
とはいえ、後半部の任侠映画についてや現場の裏側における様々なエピソードなどは一読の価値はあると思います。
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映画が詳しい人にすれば知っているエピソードも多いかと思うが、昭和の映画界はさぞかし楽しかったろうと想像した。
全体のばランスで有名な監督も小さな扱いなので、もっと知りたくなる。
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題名のように、すごくヤバイ人たちが出てくるのかと思ってたけど、熱い映画馬鹿たちの物語でした。去年の蘭寿さんの退団公演「ラスト・タイクーン」はこちらのエピソードを基にしたんじゃないかと思ったり、時代劇全盛の頃のスターシステムが宝塚のと似てるなと思ったり、芸能の世界は近いものがあるようです。岡田茂の全盛期の頃の判断はスゴイものがあります。ちなみに私が想像していた「仁義なき戦い」のヤバイ話は「映画の奈落:北陸代理戦争事件」のほうでした。
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この本の中で、驚嘆な記述があった。1973年の映画界。東映は「山口組三代目」が大ヒット。東宝は池田大作原作の「人間革命」を映画化。この2本の大ヒット理由は、前者は全国の山口組傘下組員、後者は学会員の大量動員。これに味をしめた映画界は「公開前に大量動員を期待できる映画作り」に傾注するようになる。東映は部落解放同盟結成を描いた「松本治一郎伝 夜明けの旗」を製作。製作には至らなかったが、「実録・共産党」も企画された。東映に限らず、総じてこの頃の映画界はヒットするなら、右も左もタブーも特定新興宗教団体を取り上げることに対しても、当たると確信するネタであれば、遮二無二に映画製作していたんですな。DVDの売上収入という副産物がある今と違って、当時は映画館に来てもらってナンボの70年代。今と違って、「貪欲」で「無節操」で「ゆるゆる」だったってことなんでしょうな。
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読書以外に何が好きかと問われたら「映画鑑賞」と答える。でも、
芸術としての映画ではなく、単純に楽しめる映画が好き。
だって、芸術だなんだっていう映画は小難しくて楽しめないの
だもの。
分かりやすくて楽しい。東映の映画がまさにそれ。本書を読んで
いて、自分が結構、東映の映画を観ているのに気が付いた。
本書は東映京都撮影所の変遷とそこで生きた人々を追った
ノンフィクションである。
「もうお腹いっぱいっ!」と言いたくなるほど、映画にかけた
熱過ぎる人たちがこれでもかっ!と出て来る。
片岡千恵蔵を始めとするスターを起用した娯楽時代劇から
任侠映画、そして「仁義なき戦い」に代表される実録路線、
ポルノ映画を経て、なんでもありの混沌の時代、そして
大作時代を豊富な資料と関係者へのインタビューで綿密
に描いている。
決して格好良くなんかないんだ。泥臭くて俗っぽくて。それ
でも映画製作へのたぎるほどの情熱を抱えた人々の
エピソードは時に悲喜劇でもある。
深作欣二監督の「魔界転生」は沢田研二目当てでなんども
観たのだが、ラストの炎の中での立ち回りについての記述
でジュリーに惚れ直した。
だって、千葉真一も若山富三郎も逃げ出した火炎のなかで、
ジュリーだけは手に火ぶくれが出来ても逃げ出さなかった
のよ~。く~~~っ、格好いい。
今では絶対に「これ、やったらダメだろう」という話がいっぱい
出て来る。本物のヤクザさんも係わっているしね。
丸々1冊、活動屋魂がぎっしりだ。