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本や雑誌、エディトリアル・デザインがダメなんじゃなくて、出版社を中心としたビジネスモデルが崩壊しかかってるだけ、と日頃感じていたことを、再認識させてくれた本。
いやそれ以上に、出版社が関わらない「本」の可能性が、色んな事例を上げ解説されていて、とてもワクワクさせられた。
業界に閉塞感を感じている方は一読するといいかと。
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2014 2/14読了。Amazonで購入。
ブックディレクター・内沼さんが本について書いた本。
基本的に何処か別の場所で読んだり聞いた話が主なんだけど、いくつか内沼さんの本に対する捉え方が自分の図書館に対する捉え方に通じるところがあって面白かった。
以下、気になった場所メモ。
・p.45
"自分にとっての本がどこからどこまでなのかは、人によっても時期によっても変わっていくでしょう。「本とは編集されたコンテンツである」とか「本とは印刷された冊子である」とか言うように、定義をしないと落ち着かない人もいるでしょうが、ぼくは、そういった枠にとらわれずに仕事をしていく方が楽しいだろうと思っています。本を守りたい、なくなってほしくないという使命感を持ちつつも、本の「何を」守りたいのか、「どこが」なくなってほしくないのかについては、自分なりに考えながら、自分の領域にとらわれずに臨機応変にやっていく。それが本の仕事だと考えると、まさにこれから楽しくなるところだという気がしてきませんか。"
・p.130
"すでに街から書店が少なくなっている現在、各地の公共図書館がその地域において唯一の「大きな本棚」になるという事態が各地で起こっています。ぼくの考える「大きな本棚」とは、その前に立って本の物量に圧倒される経験が人を「本好き」にするような、そういう本棚です。人の知的好奇心を刺激し、本が好きな人や、興味を持ったことを本で調べるような人を増やすことは、公共性が高い仕事であるように思います。少なくともビジネスとしての書店が成り立たなくなってしまった街では、そこに暮らす人のために、図書館がその役割を担うべきではないでしょうか。"
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著者の内沼氏は本とアートや、本とファッションなどのコラボをしかけ「ブック・コーディネーター」として活躍中。
活字離れ、本離れ、電子書籍の到来で悲観的ではなく、未来の本について様々な可能性を考えている。私も本にこれからもどっぷりつかっていきたい。
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本というものの定義を紙の本や電子書籍だけに限らず幅広く捉え、なおかつその「本」の可能性、そして「本屋」の可能性を探る著作。出版・書店業界の現状とその問題点を指摘しつつ、しかし「本」と「本屋」にはまだただ未来の楽しみがある。そんな視点で著者ご自身の活動や他の様々な「本」と「本屋」にまつわる活動を紹介して、二つの未来を探っています。学校図書館で働く者としても、色んな刺激を受ける1冊でした。
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自分自身にも関連のある話であったため、興味深く読むことができた。本を読みながらコーヒーとかお酒を気軽に飲める空間ってなんかいい。
本との関わり方を考えさせられた。
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下北沢にあるB&B(本屋×ビール×イベント×家具)のオーナーであり、本とヒトとをつなぐブックコーディネーターの内沼さんが語る「本」について。本というモノの見方が変わる内容で、ワークショップに使えそうなネタもたくさん。『○○』にあるように、などほかの本の引用が多いのも人生を本で語っているようで面白い。
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5月11日にモリブロのイベントで行われた著者の内沼さんと、さわや書店の田口さんのトークショーを受けて購入して読んだ。
文学者にも編集者にも書店員にもなりそこね、一応本業界の端っこにいる身としては、出版業界に 図書館(学校図書館含む)の問題や、文化としての本が急激に消費されていくことがどうしても気になり、総じて本の未来のなさが語られることに胸が痛くなっていたが、デジタルメディアの台頭期に青春を過ごした内沼さんの考え方は新鮮であった。電子書籍も否定せず、本の再定義と拡張化を目指すという主張は賛否両論ありそうだが、本と関係ないと思われる場所にも本を置くという考えは、昔からよく聞かれた知的好奇心の呼び方のバリエーションのように見えて興味深いし、本の可能性は多方向で大きくあるのだと改めて思った。今度はサイドラインなどを引きながら読んでいきたいし、こうしてブクログや本の感想をblogに書く自分もまた「本屋」であるという自覚も持てて、なんだか嬉しくなる。
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下北沢でビールの飲める新刊書店を運営しているブック・コーディネーターによる、出版業界や書店業界の今と将来とをまとめた作品。
作者自身、「本の世界を歩くための地図」と表現しています。
取次や定価販売の問題と、異業種からの参入が難しい様々な障壁。
日々潰れる街の本屋と大資本しか生き残れない現状。
マーケティング的思考や生活者起点の欠如。
何となく知っていた諸問題を改めて学ぶことができました。
毎晩トークイベントを行って、使用しているアンティーク本棚を委託販売して、おいしいビールとコーヒーを飲ませる下北沢の本屋さん。
街の本屋の新しい形。
本好きに限らずとにかくあらゆる興味層の人々を一度来店させ、ファンを獲得する確率を上げるこの戦略は、本当に巧みだと思います。
複数の利幅の大きい商材を持つことも同時に成功していますし。
開店当初から何度もお邪魔してはこの方の想いに共感し、その巧みな戦略に敬意を表して本を購入しています。
週に数度、今後のゲストを知るためにHPを訪ねるのも楽しみのひとつです。
ジュンク堂が最近導入したポイントシステム、過去に購入した作品を全てWeb上で確認ができ、その購買データを基に新刊レコメンメールを送ってくれます。
この仕組みは衝撃的でした、新刊を買う人の特性をわかっている!
入会以降、チェーン店ではジュンク堂でしか本を買わなくなりました。
この規模のシステムを構築運用できる企業なんてほんの一握り。
これからも興味深い「場」と「出会い」を提供してくれる街の本屋さんで本を購入します。
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ブックコーディネーターという新しい職種をつくってしまった内沼晋太郎さんの自伝的出版論。
本というメディアの可能性を信じて新しい時代に対応した本のあり方を模索する。必ずしもそれは電子書籍という事ではなく、紙の本に付加価値を付けたり、流通経路を工夫したり、従来の書店とは違う業態をつくり出したりする地道な努力である。まだまだ本の可能性はあ畄野だと思うと心強い。
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読まず嫌いをしていた。
考え方は、僕とは少し違うんだけれど、でもそれがちょっと面白かった。
“本”の考え方のお話。
本に変わり得るコンテンツは巷に溢れている。
本を沢山読まなくても人は生きてはいける。
本は場所をとり、本を読むのには時間がかかる。
でも、本が好きだという人が実は沢山いることも事実。
ただ、そんな人たちの意見というのは新しいコンテンツの革新性と比較するとかすんでしまう。
それでも、街には本を愛する人がいる。
本というものの捉え方。
本をつかったアプローチ。
その先に見据えるもの。
僕は僕なりに本と対峙していきたい。
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本の概念は変わりつつあるな。もともと、情報そのものなのだし。本の未来にいろいろな可能性を感じた。本屋になりたい!
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これ、表紙が惜しい。
内沼さんの本なので、読みたいキモチはずっとあったのに
なんか遠ざけていたんです。
でも、ありがたいことに最近、
当店もちょこちょこ本のお仕事を頂戴するようになり、
自分のキャパだけではおもしろい仕事ができない!
と一念発起。
で、もっと早く読めば良かったと思うわけです。
軽い論文のようなタッチ。
同意するとこも、そうではないとこも含め、
本を生業の道具にしている方の必読書になり得ます。
「逆襲」というタイトルが、本音を語っていて好ましい。
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斜陽と言われる出版業界に対して、新たな視点を持ち込み利益を出す町の本屋の経営者。本というものを売るのではなく、本好きが増えて、本を媒介とする体験を売っている。
エクスペリエンスマーケティングの具体例っぽい感じ。アプローチは好み。
真正面からのマーケティング本より、モノが売れない時代の生き残り方として参考になる。
特にイベントの打ち方が面白い。有名人は呼べないとあきらめず、とりあえずチャレンジしてみる。
読者のニーズベースで考える。
など。
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以前、僕の編集している雑誌関連の企画で、内沼晋太郎さんの営む「B&B」という書店主催のイベントに呼んで頂いたことがある。そのときに初めてお会いしたのだが、氏の活動を見ていると「まだまだ本には無限の可能性(楽しみ方)がある!」とワクワクさせてもらえることしきり。最初に読んだ「本の未来をつくる仕事/仕事の未来をつくる本」もそうであったが、氏の最新作であるこの本も、タイトルといい、「本の未来は、明るい。」という煽り文句といい、その考え方は一貫している。僕自身、長年、自分を「編集者」という呼称で捉えていたが、内沼さんの仕事を見ていると、僕も一種の「本屋」であるのかもしれないと思ったりする。そして、さらに踏み込んで、真の「本屋」になりたい!と願ったりもする。
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あなたも「本屋」に! と言われて、はいっ! と返事せずにいられようか。古本の花屋、次回の開店はいつにしよう。