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『偏愛短篇箱』に続く小川洋子のお気に入り短篇傑作選第二弾。
16編の作品が選ばれており、なんと私の既読作品は『外科室』のみだった…。
井伏鱒二、小池真理子、庄野潤三が印象的だったが、各作品を受けて書かれた小川さんの解説エッセイが、相変わらず楽しい。
作品を読んだ後に読むから、思いがけない視点にハッとして、ニヤリと笑って、一粒で二度美味しい感じ。
ごちそうさまでした。
『河童玉』川上弘美
『遊動円木』葛西善蔵
『外科室』泉鏡花
『愛撫』梶井基次郎
『牧神の春』中井英夫
『逢びき』木山捷平
『雨の中で最初に濡れる』魚住陽子
『鯉』井伏鱒二
『いりみだれた散歩』武田泰淳
『雀』色川武大
『犯された兎』平岡篤頼
『流山寺』小池真理子
『五人の男』庄野潤三
『空想』武者小路実篤
『行方』日和聡子
『ラプンツェル未遂事件』岸本佐知子
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『偏愛短篇箱』に続く小川洋子編アンソロジーの第2弾。前作同様、短編と短いエッセイという組み合わせで、収録されているのは川上弘美、泉鏡花、中井英夫、武田泰淳……等々。よくアンソロジーに収録されるのは泉鏡花『外科室』ぐらいで、その他はなかなかこういった本では見かけないタイトルだった。
中井英夫の『牧神の春』が選ばれているのは、自作の中にもよく動物を登場させる編者らしいセレクトだと思う。
このアンソロジーで初めて読んだ作家もいて、魚住陽子『雨の中で最初に濡れる』と、日和聡子『行方』はどちらも面白かった。
岸本佐知子『ラプンツェル未遂事件』はエッセイからの再録だが、こうやって取り出して見ると、小説のような味わいがあって、エッセイ集で読むのとはまた違う印象を受けた。
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小川洋子が選んだ短編アンソロジー。
「編著」を見落として、新作と思って開いたので
最初はちょっと残念に思いましたが、
一つ一つに小川洋子の解説エッセイが付いているので、
とても面白く読みました。
残念に思ったこと、反省しています。
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小川洋子さん選アンソロジー。普段自分では手に取らない作家さんや、読んだことのなかった作品が多く、こういうものから自分の読書世界が広がったら面白いなと思った。また、こういう作品を好んで読む小川さんだから、ああいう作品を書かれるんだなと納得できた。各短編の後に収録されている小川さんの解説というのかエッセイも、小川さんの独特の読み方・感じ方に触れられて、興味深かった。
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小川洋子さん陶酔の短編いろいろと、それぞれに解説エッセイがつくという贅沢な一冊。
陶酔・・・陶酔ね。はぁ、ナルホド。
読んで面白さのわかりやすいものや、むむむ、難しいぞ!というものや、いろいろでしたが、小川さんの幅広さには敬服・・・。
それにつけても解説エッセイがまたなんとも・・・w
的外れというべきか、ピンポイントすぎというべきかwww
偏愛、陶酔・・・うーん、まさに!という感じですw
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小川さん作品、次は弟子丸さん繋がりで『薬指の標本』を読む予定だったのだけど、『注文の多い注文書』の解説が、短いのに絶妙だったので、同じような(そして嬉しいことにもう少し長い)解説エッセイがついている本書を先に読むことに。
ちょうど読みたかった作品と作家さんが何作か収録されていて、これまた嬉しい。
読みたかった作家さんは、先日ブク友さんと話題にした中井英夫、武田泰淳(正確には百合子さんの作品が読みたいのだけど)、庄野潤三(エッセイ?私小説?が現行で揃わなさそうで購入逡巡中)、岸本佐知子。
読みたかった作品は泉鏡花「外科室」。……読みたかった作品だけれど、読むのには苦戦しました。
好きだと思ったのは魚住陽子と小池真理子の作品。
小池真理子「流山寺」は、時々帰ってくる亡き夫のお話。愛する人と離れたくない想いが、愛する人を二度送る結果となり切なさも倍増だった。
印象に残った作品は、川上弘美、武者小路実篤、木山捷平。
ヘンなモノ、笑えるもののほうが印象に残るということか。むむむ。
河童の存在は信じているし、空想倶楽部には入部したい。
そして、ノー・ズロ(笑) 一番笑った作品でした。
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この短篇集は私の知らない世界へ誘ってくれたような気がする。収録をされている作品を読むと小川洋子のセンスの良さに驚いた。普段、自ら進んで読むことのない純文学が豊富に詰め込まれているので多少、苦戦したが楽しかった。この短篇集でお気に入りの作品は川上弘美の『河童玉』葛西善蔵の『遊動円木』梶井基次郎『愛撫』小池真理子の『流山寺』の計4作品である。他作品も読んでみたい。
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短編と、短いエッセイでできた陶酔箱。川上弘美に始まり、岸本佐知子で〆る。個人的に、陶酔するにはも少し長さが...という感じではあったけど、初めて読む作家が多かったのは収穫。小川洋子さんのちょこっと解説エッセイ素敵で、時々ぞわぞわする>文鳥の目を縁取る赤い輪でつくるピアス、とか。とかとか。
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中井英夫「牧神の春」と色川武大「雀」にはそれぞれ五つ星を、井伏鱒二「鯉」と木山捷平「逢びき」にはそれぞれ四つ星をつける。
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河童玉ー川上弘美
遊動円木ー葛西善蔵
外科医ー泉鏡花❌
愛撫ー梶井基次郎
牧神の春ー中井英夫
逢びきー木山捷平
雨の中で最初に濡れるー魚住陽子
鯉ー井伏鱒二
いりみだれた散歩ー武田泰淳
雀ー色川武大
犯された兎ー平岡篤頼
流山寺ー小池真理子
五人の男ー庄野潤三
空想ー武者小路実篤
行方ー日和聡子
ラプンツェル未遂事件ー岸本佐知子
それぞれに感想とあとがきを小川洋子。はじめての作家がたくさんあり新鮮だった。
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【収録作品】「1 河童玉」川上弘美/「2 遊動円木」葛西善蔵/「3 外科室」泉鏡花/「4 愛撫」梶井基次郎/「5 牧神の春」中井英夫/「6 逢びき」木山捷平/「7 雨の中で最初に濡れる」魚住陽子/「8 鯉」井伏鱒二/「9 いりみだれた散歩」武田泰淳/「10 雀」色川武大/「11 犯された兎」平岡篤頼/「12 流山寺」小池真理子/「13 五人の男」庄野潤三/「14 空想」武者小路実篤/「15 行方」日和聡子/「16 ラプンツェル未遂事件」岸本佐知子/「私の陶酔短篇箱」小川洋子
*純粋に好みの問題で、ほぼ合わなかった。
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小川洋子さん選のアンソロジー。
小川さんの解説エッセイも楽しい。
選ばれた作品は、動物が主役だったり、異次元的な作品が多い。武者小路実篤、井伏鱒二、梶井基次郎など懐かしい。
一番は「行方」。影に導かれて・・・
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短編は自分の持っている想像力をフル回転しなくては味わえないんだと実感しました。想像力も経験も小川洋子さんとは比べ物にならなく貧弱な私には陶酔できない短編もたくさんあって残念。もっと精進しなくては。
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著者の描く独特な世界を構築する要素となった短編集が集められていて興味深かったが、なんとなく今の自分の気分に合わなくて流し読みになってしまった。またいつか再読するかも。
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さすがに小川洋子さんの選りすぐり
美しい言葉遣いで妖しく不思議、且つどこかユーモラスな物語の数々。
16の短編ごとに小川洋子さんの解説・エッセイが読めるお得な一冊。
川上弘美「河童玉」、武者小路実篤「空想」、泉鏡花「外科室」などが特に印象的。