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中国文学をかじったことのある者としては、中国文化の背景描写が、心もとないなあと思ったけれど、
ふと、違和感の源が、中国古典そのものではなく、
中島敦や芥川龍之介の中国小説世界との差であることに気がついた。
それならば、受け入れなければいけない。
現代日本人の描く中国古典。
まあ、ミステリにこんなことでつっかかるのも大人気ないか。
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中島敦の山月記の柳広司による後日譚
なぜ、父は虎になってしまったか?
なるほど、と言っておこう。
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教科書でお馴染みの「山月記」の李徴の息子が成長し、父が虎になった理由を探して旅をするという話。あらすじに興味をもって買いましたが、ミステリーと言われるとちょっと悩む。「虎」という言葉のもつ意味や、ニュアンス、為政者によって歪められる正しさ、とか言葉遊びとしてはなるほどというところがあった。名付けることで世界の中のものたちは、あるものになるわけだけど、それぞれの差異や多様性は無視されて、あるものに固定されてしまう。虎はおそろしいけだもの、そのイメージを保ちながら、父李徴について理解を深めて、異性に憧れを抱いて成長していく物語だったのかな~。
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教科書でお馴染み、エリート官僚が虎になっちゃう「山月記」
息子がその真実を見つけるミステリ風味。
“本読む若者を増やす“企画が元なので、原作リンクと読みやすさは折り紙付き。
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2014 1/30読了。京都駅のふたば書房で購入。
あの中島敦の「山月記」の李徴の子どもが、父が虎になったのならば自分もまた虎になるのではと悩み、父の虎化の真相をたどりにいく話。
・・・とあらすじを読んで「そいつは面白そうだ!」と購入し、実際話は面白いのでさくさく読み終えられたのだが。
いやあ・・・こりゃダメだろう。
「人が虎になる」というありえない事態の解説としては面白いかも知れないが、その結果肝心の「李徴がなんで虎になったか」が中島敦と全然変わってしまっているじゃないか。
それじゃ納得いかんだろ、ってことで☆3つ。
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『山月記」を下敷きにしていることに興味を持ち購入。本書の解釈も成り立つのかなという気になる。無理はないと思った。
一番印象に残っているのはスミレの話。自分も本質を見るように意識しようと思った。
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あの李徴の息子が、虎になったという父親を追って旅に出るお話。これ、元々YAなんだよね。それを知らずに読んでたら、書き方が幼稚すぎると感じたかもしれない。1時間足らずで読み終わってしまった。
安禄山の乱と絡めてきたところは面白いんだけど、『贋作「坊っちゃん」殺人事件』と比べると、ちょっと落ちると思う。原作にある「臆病な自尊心」の持ち主である李徴の人物像はけっこう大幅に無視されて、妙に大柄な体つきと変なところに文字を書く特技が追加されている。袁サンに詩作のことを第一に頼んで、妻子を二の次にする自分をあざ笑うところも、このタネだとそれほどしっくりこない感じがした。
無理矢理こじつけた感じがあるのは、そもそも完結している作品に勝手に後日談をくっつけているのだから当たり前としても、大人を納得させるにはもうひとつという感じかな……。
中学高校の漢文の授業で出てくるような漢文ネタがいっぱい出てきて、『山月記』を習いたての高校生にはそれなりにオススメ。一杯一杯、復た一杯。なつかしーぜ。
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中島敦の山月記の続編的小説。
なぜ李徴が虎になったかを、李徴の子供が大きくなって解き明かす。
なるほど、と納得。
こういう解釈というか、考えるのは凄い。
スミレのくだりも考えさせられた。
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『山月記』自体、読んだ事が無く、『人虎伝』も知らずに読んだ。
突拍子もない話だが、面白かった。
最後の終わり方も良い。真実はどうだったのか…。
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これはこれで解釈はおもしろい。山月記の余白美(ミロのヴィーナスの腕の喪失美に近いもの)が読者の想像力を掻き立てる魅力であり、こうした新しいオマージュ作品が生まれることを許容できる器の大きな作品であることを再認識させられた。
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何だろう…人は生き物の頂点だと言い張ってる割には、はるか昔から人以外のモノになりたいという願望みたいのものもあったんだろうか…なりたいというより、人の力ではどうにもならない現象を少なからず欲しているというか。そういう自分も決して嫌いではないです。何か、別のモノになるという、もしかしたらな話♪
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【中島敦の名作『山月記』に秘められた謎を解く】虎になった父が残した一篇の漢詩から導き出される、驚愕の真実。不朽の名作をまったく新しい視点から読み解く新感覚ミステリ。
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ちょっと物足りないかな。
子供が成長していく話で教訓めいたものととらえればいいのかもしれないけど。
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2014年10月19日に開催された「全国大学ビブリオバトル2014~京都決戦~いこま予選会」で発表された本です。チャンプ本!
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柳さんは、こういう小話書かせたら本当にうまいです。
「山月記」が読みたくなりました。
人間が虎に・・・・。
あると思います。