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半藤氏と大和ミュージアム館長の戸髙氏の対論式の共著。我々日本人の永遠のテーマについての心に沁みる語りがずっしり重い書である。
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戦争の歴史から日本の教育や愛国心を考える一冊と思いきゃ、二次大戦前後の海軍の話を中心に教育や愛国心をちょっとと言う感じ。
著者の戦争にたいする思いが強すぎて「愛国心」のくだりが弱いところは残念。
呉の「大和ミュージアム」の館長等2人の共作。
【学び】
軍人勅論は軍人への徳目を説き、統帥権が天皇にあることを明確にした。
対米英戦争に終始反対だった昭和天皇は「昭和天皇独白録」の中で、私が開戦にたいして最後までノーと言ったなら、おそらく幽閉されるか、殺されるかもしれなかったと言う意味の事を語っている
核武装、軍事費増強を図る前に、仮想敵国を考えよ。北朝鮮も中国も国の状態を調査すれば、必要ではないことがわかるはずだ。
軍事力拡大の理由としてよく言われるのが「国連の平和維持活動に参加しないと、責任ある国際社会の一員として認められない」お金だけだして、軍隊を出さないから評価されないというものだが、その「国際社会の声」とは8割り以上が「アメリカの声」なのだ
多少論理的におかしなところがあっても、現在の憲法九条と自衛隊で、むしろこの憲法を世界に高く揚げて各国が戦争を放棄することを訴え続けることが日本の役割ではないか
日本人は荒々しい戦争に向いてないし、軍隊をきちんと扱うことができない優しい民族だ。
日本は未だに潜在的な「攘夷」の本能がある。島国国家特有の排他的ナショナリズム
そもそも、愛国心を学校で教える事は可能なのか?画一的な軍国教育に流れずそれをやるのはかなり難しい。やるとすれば、日本史をしっかり教えること。
昭和初期、日本が軍国主義へと傾斜していく時に行われた「教育の国家統制」「情報の一元化」「弾圧法の徹底」「暴力措置の発動」が今日行われている「歴史教科書問題」「教育基本法の改正」「通信傍受法や個人保護法」「共謀罪法案」と共通するところがある
美しい国の姿とは「約束を守る国」「責任をとる国」
日本人は太平洋戦争について「無謀で間違った戦争だった」と言う理解はしているが、学校で歴史の結論だけを教えても意味がなく、どのように無謀で、どこが間違っていたのか、なぜ日本人はそのような選択をしてしまったのか、万一にも同じ間違えを繰り返さないように考えることこそ、必要で、そこまでを教え、考えさせることが、本当の平和教育だ。
県名と県庁が一致するのは新政府。県名と県庁が一致しないのは殆どが旧幕臣地域。
暴走する陸軍、引きずられる海軍
【考】
私も戦国時代のことは、覚えているが近代史は時間を割いていないように思う。著者の言うようにもっと近代史から得た教訓を、今の政治的考えや生活に生かすべきだと思う。
今日、日本の戦争の可能性を考えたとき、中国が領土を拡大しようとしているので、抑止力として必要なのではと思っていたが、実際に本当に軍事力にモノを言わせて来るかと考えると可能性が低いと思う。
日本の軍事力強化はアメリカが煽っているだけだと言う意見にも共感できるし、それ以上に日本は「軍隊を持たない国」と言��スタンスで国際社会で外交することこそ、日本にしかできない平和を望む姿勢だと考える。
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ネットで威勢よく吠える「フツウノニホンジン」や、政治屋さんら「アイコクシャ」が口にする「アイコクシン」は、あまりにも気持ち悪くて性に合わない(排外主義の正当化と思考停止の言い訳としか思えん)。なので、私は本書で示される「愛国の作法」でもって、日本を愛していこうと思います。あしからず。愛国心を要求するなら、自然に愛したくなるような国になってもらわなきゃ。そのためには教科書の内容いじるよか、まず大人が意識改革することですな。