投稿元:
レビューを見る
古今東西見渡してみるとろくでもない法律がある。人間が作ったものだからくだらないものもあれば、最悪なものもある。そんな法律に焦点を当てたのが今回の本だ。
EU(欧州連合)では、2009年7月まで、曲がった野菜や果物は売ってはいけなかったとある。自然に栽培されていれば曲がるというもの。変な法律を作るのが好きだな。変な法律フェチの鏡だ。
EUでもうひとつ。チョコレートに関してイギリスとフランスやベルギーが火花を散らしている。それは純正チョコレートはココアバターから作られるが、イギリスは安い植物性油脂を使いたがっている。安い物質を好むのをアメリカ企業も同じだな。2000年に初めてイギリス産のチョコレートがEU加盟国に出回るようになって、不純なチョコレートの出現に対して快く思わないフランスやベルギーは怒ったとある。チョコだからといってそんなに甘くはない。
兵庫県に「風船飛ばし規制」があったら甲子園球場名物の風船が消えているだろう。風船飛ばしを規制しているのはアメリカのフロリダ州。個人や企業が24時間以内に、10個を超える風船を飛ばすことを禁止しているとあり、細かいことを気にしないアメリカにしては変な法律だ。
著書には載っていないが日本にも変な法律がある。それは労働者派遣法だ。一か月以内の派遣だと、世帯の年収が500万円以上か、勤労学生か、60歳以上でないと就業できないと言う妥協の産物のにおいがプンプンしてくる。よくこんな使い勝手の悪い法律を作れるものだ。
厚生労働省のサイト
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/haken-shoukai/kaisei/