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筆者の著書に共通して書かれている、『外国語の多様さ』『全ての外国語は平等』、そして『外国語の楽しさ』が本全体に敷き詰められていた。
次から次へと外国語が出てきて、書名の通りにぎやか。
通して語られる『外国語の楽しさ』ではあるが、楽しいだけじゃない、外国語への偏見、あるいは俗説は言語学的にすっぱりと切り捨て、締める所は締める。
「古典語」の大切さも他の著書にもあるものの、やはり納得。
役に立つとかではなく、ただただ「楽しいから」とチャラくしかし真摯に外国語を学ぶ姿勢は、外国語は楽しいのだったと思い出させてくれ、外国語をまた勉強したくなりました。
著書によると、新書版にするにあたって、中高校生向けから一般社会人向けに文体や内容を少し改訂されたそうです。
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NHKロシア語講座でおなじみの黒田先生の外国語エッセイ。
スラブ諸語の大変な研究者でありながら、「だって、できたらかっこいいでしょ?」という、ミーハーなノリ。
読み終わって何かがっちり勉強した、という感じは得られないけれど、ヘブライ語で文字盤が書かれた時計の針は左回りに進むことや、星の王子様のアラビア語訳本の表紙は、他の左から右へ各言語とは、イラストの図柄が反転したデザインになっているとか・・・。
一つ一つのエピソードがとても面白い。
それから、チェコのマッチやビールラベルを使った帯がとてもかわいい。
ちょっとレトロなかわいさ。
帯を外したら、ちょっと寂しくなる。
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前に図書館で借りて読んだ『にぎやかな外国語の世界(地球のカタチ)』を増補・改題したもの。
中高生対象から一般社会人も読者に想定して文体を改め、古典語の世界についての一章を加えている。
外国語とお近づきになる入り口としてとりあげられているのは、文字、音、数え方や名前、世界の言語の多様性、そして古文・古典語。
中学高校で英語・古文・漢文がキライになってしまう前に読んでもらいたいなあ、と思う。きらいになっちゃった人が読んでも、決して手遅れではないけれど、黒田先生の話を聞いておくことで、日常使う言葉とは違う言葉を知る意味やおもしろさを知っていれば、学校の勉強を楽しむこともできるようになるはず。
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いつか外国へ行くことを考えて外国語を勉強するんだ。
外国語を知ることは、世界の多様性を知ること1つの外国語を熱心に勉強しなければならないこともあるけれど、いろんな世界を少しずつ覗くことだって、視野を広げるためにはとても大切。
言葉は変わる。それは言語学の常識。
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あー。楽しかった!やっぱり私は言葉(日本語、外国語)が好きだ!この本を読んで、私と同じ気持ちの人がいたんだ!と久しぶりにワクワクした。この本は、外国語を文字、音、数字、名前、古典語、変化…などの視点から読み解いていく、外国語の世界への案内書。しかも、著者と対面で教えてもらう感じ、ではなく、著者が隣にいて一緒に読み解いていく感じなのでとても読みやすい。外国語がたくさん書かれた広告とか紙幣とか看板とか。日本語も外国語も勉強したくなる!
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言語に関するナルホド小ネタを期待して読んだのだが、そういう類の読み物ではなく、とにかく言語大好きな著者が、その世界の楽しさを、まるで学生を自分の授業に勧誘するが如く取っつきやすく語っている本だった。 もともとそれなりに言語に興味が湧いて手に取った本だったので、これを読んだところで自分の興味が大きく増幅されたわけではないが、自身が楽しいと思うことを押しつけがましくなく共有しようとする著者の雰囲気のおかげで、なんだか気持ちよい読後感が残った。
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無類の外国語好きの著者が様々な国の言葉を、文字や音や数などの観点から読み解きます。外国語は一つの文を見たり、言ってみたりするだけでたくさんの不思議と発見があります。本を読み終わったら街に出て外国語を探しに行きたくなります。
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あなたのまだ知らない「世界」がいっぱい。
文字やその綴り方だったり、発音記号のことだったり、言語学入門といったところか。この本をわくわくして読む人は言語学の志望を考えてもいいかも。単数・複数の他の形(2が特別)な言語があるって、どうしてそれを分けるのか、その文化に興味が湧いた。
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前に読んだ『にぎやかな外国語の世界』の
増補改訂版でした。
あらためて読んだけど、おもしろい。
外国語を学ぶ気力がわきますね。
なんとなく楽しそう…って思わせてくれる。
この一冊で多言語に触れさせてくれるのも
うれしいポイントです。
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みる、きく、かぞえる、なづける、ことなる、かわる
6つの観点から言語に触れる内容。喋れようが喋れまいが、純粋に言語自体が楽しいものであるとわかりやすく伝えようとする感じが伝わってきた。
・国際化というのは、英語がペラペラになることでもなければ、海外旅行へ気軽に出かけられるということでもない。たとえばお菓子のパッケージにいろんな言語が書いてある。わたしはそうきうところに国際化を感じるのだ。(p.18)
・外国語を知ることは、世界の多様性を知ること。わたしはそう考えている。一つの外国語を熱心に勉強しなければならないこともあるけれど、いろんな世界を少しずつ覗くことだって、視野を広げるためにはとても大切だ。(p.144)
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「一つや二つじゃなくて、たくさんの外国語がにぎやかに遊んでいるよな楽しい空間。そんなコンセプトで作られた本書は「みる」「きく」「かぞえる」「なづける」「ことなる」「かわる」の6つの面から、様々な言葉を様々な角度から切り取っていきます。言語を学ぶこととは、人々の考え方を学ぶことなんだと実感させられる。」
(大居雄一『身になる読書術』の紹介より)