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義理の父から虐待を受けている主人公。カッとなったら止められず手を挙げた後に後悔する義理の父。でも、主人公は義理の父と離れたくないと思っている。虐待を受けていることは母や周りの人にも打ち明けていない。義理の父は罪悪感から家を出て行こうとするが、主人公がそれを止める。このように冒頭から???な展開で一気に話の中に引きつけられた。
義理の父と主人公で、虐待がどうやったらやめられるか2人でいろんなことに挑戦して立ち向かっていく。こんな話初めて聞くなと思う内容ばかりでどうなっていくのか気になってどんどん読み進めた。
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優ちゃんと僕の関係。僕にとっては虐待をする優ちゃんであってもいなくなるなんて許せない。私も一人でいるのはとても苦手なので気持ちはよくわかる。
「キレる」に対して絵本とか、カルシウムとか、とにかくいいと言われたことを試す二人はかいがいしい。
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強がってる隼太だけど、やってることも発言もむちゃくちゃだって思うところがたくさんあって、やっぱり中学生だなって感じた。
「本当に解決しようと思えば解決できるでしょ!」と思ったり、
「その状況が明らかにおかしい。」「もっといい形で解決できそうなのに。」
って感じるところもあるけど…
優ちゃんが自分は後からやってきたと思ってるし、
隼太を大切に思っているからこそ、必ず隼太の気持ちや意見を優先しているんだなぁと感じた。
あくまでも作品の中の2人の判断が正しいとは言えないと思うけど、必死にもがいている2人の様子がイメージできた。
この作品は読む人によって感じ方が全く違うと思う。
みんな一生懸命生きてるからこそ、誰かを責めることはできないけど、読み終わるとなんかあっけなくて、なんとも言えない気持ちになった。
でも、それはそれで素敵な作品だった。
隼太の中学生らしさ。
優ちゃんのファミリーマートを選ぶ理由が笑えた笑
だけどそこまで家族という形に不安があったのかな。
ごはんを作らずにいられないお母さんの優しさが心に染みる。
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ほっこりしているのに
終始胸をぐっと押さえつけられているような
複雑な気持ちになるむつかしいお話だった。
どれだけ優ちゃんがほんとはいいやつだろうと
どれだけ隼太がこの家族の形を守りたかろうと
ふたりの問題だったとしても、これはだめだ。
どれだけしっかりしていても隼太は中学生。
大人がもっと見ていてあげないと。
優ちゃんも丸め込まれている場合じゃないし、
何より、おかあさんが何もわかっていないのが一番しんどいつらい悲しいな〜〜
タナケンという友達がよかった。
「俺だって、エブリタイム、ウケを狙ってた五分前の自分のあざとさに寒気がするよ。ついでにすべりまくるギャグセンスにも鳥肌立つし。そもそも、みんなに好かれたがってるってのが、格好悪い。でも、止められないんだよな。癖だな、もう。あーやだやだ」
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1日で読み終わった!
さすが瀬尾さん
すごく読みやすい
でもなんというか、ずっと気持ち悪い
ほっこりしてる感じなんだけど不気味
これは私だけなのかな
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虐待する継父と僕(隼太)の物語。というと、無職で酒浸りの父親を想像してしまうが(私だけ?笑)、この父親(優ちゃん)は近所でも評判の優しい歯科医。普段とても優しくて穏やかなだけに、スイッチが入った時にガラッと変わってしまうのが怖い。でも我に帰ると、猛反省…ものすごく小さくなってしまう。
2人で“優ちゃんがキレないよう”色々試し、努力する日々を見守る感覚で読み進める。
ラストは予想と違ったけれど、2人の絆がここまで強くなっていたのかということに感動。その先を想像させられる終わり方だった。
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2022/01/06
神田歯科の委員長である優ちゃん(お父さん)と再婚をしたお母さんの子どもである隼太は家の中で優ちゃんからDVを受けていた。
しかし、自分自身をなかなかコントロールできない優ちゃん自身もそのことや、隼太との関係性に悩んでいた。二人で、どうしたら優ちゃんが虐待をしなくなるのかを考えようと試行錯誤する日々が始まる。
この本の中で出てくる優ちゃんは虐待モードになってしまう部分を除けばとっても良いお父さんのように思える。自分でも感情をコントロールできなくて隼太のことを殴ってしまうのはどうしたらいいのか考えていたし、それに色々と答えようとする隼太も優ちゃんのことが好き…なのだろうか。
何だかとても不思議な家族の関係が織りなすお話しでした。
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虐待してくる義理の父。
それだけ聞くと最悪だと思ってしまう。
でも、それでもいてほしい、大好きな人だって事も当の本人達にとってはありえるのかもしれない。
幸せは周りが決めたり、押し付けたりするものではなくて、自分の心でわかるものなんだろうなぁ。
普通と違っても、それでもいいのかもしれない。
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中2の隼太に新しい父が出来た。優しい父はしかしDVする父でもあった。この家族を失いたくない! 隼太の闘いと成長の日々を描く。
DVという言葉に持っていたイメージが覆された。隼太が義父から暴力を受けても、なぜ母親に隠そうとするのか。義父が自らいなくなろうとするのを、必死に止めるのか。
読んでいくうちに、隼太の複雑な気持ちが分かってくる。はたから見ると不幸にしか見えないことも、当事者にとってはかけがえのない幸せだったりする。
瀬尾さんはそんな家族を描く作品が多いけど、不思議と心が温まる。この本もそんな読後感でした。
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人の感情がうまく描かれている。
知らない世界だからわからない世界でもある。
あったかいような切ないような変な気持ちになるけど後味は悪くなくて、サクサクと読まされたという感じ。
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制御された悪の重要性。
臨床心理士・いわみやけいこさんのあとがきがとてもスッキリと説明してくれている。
本の内容には共感が多かった。
部活内での問題になるシーンについては、私が子供の頃に正しいと考えてやったことを怒られて親にまで話しが行った時のことを思い出した。
人生でした経験が、考え方に影響を与えているという感覚を私に与えてくれた。
お気に入り。
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瀬尾まいこさんの作品は、どれも人間味があって面白い。
中学生・隼太と義理の父・優ちゃんのそれぞれの闇。闇の中から沸々芽生えてくるお互いの信頼関係と成長する姿がとてもほっこり温かい。
最後はハッピーエンドともバッドエンドとも捉え難い結末だったけれど、この家族にとっては良い結末ではあったのかなと思った。
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血の繋がっていない父の虐待を受ける中学2年の男の子の話。名前は優ちゃんと隼太。
急にキレて手を出してしまう優ちゃんは、感情をコントロールできない。隼太はそれでも周りには言わずに、2人で解決しようとする。
だんだん殴ることをしないようになる。
隼太は反抗期だが少しずつ成長してるように見えた。また、思春期だなーって思われるような描写もあった。
最後はまさかの展開だった。
私は円満に3人で終わって欲しかったな。
優ちゃんが戻って来ますように。
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大好きな瀬尾さん作品。
だけど何とも複雑な読了感。何と感想をまとめたらいいか悩む。
虐待を扱っている作品に対して「ほっこりした」という表現は正しくないのかもしれないけど、どうしたら虐待をやめることが出来るのかと試行錯誤する隼太と優ちゃんがいじらしい。
「虐待日記」というパワーワード全開な日記を付け始めたり、優ちゃんをキレさせないようにカルシウム満点な献立を作ったりする場面(しかもひじき煮!)には、暴力なんて許されるわけがないと理解しつつ、ほっこりしてしまった。
瀬尾まいこさんの作品には悪者が出て来ない。実在したらとんでもなく嫌な奴なんだろうな、私は絶対仲良く出来ない!と思う登場人物でも、不思議と魅力的に見えてくる。
今回も、カッとしたら自分を抑えられなくなる自分に苦しむ優ちゃんと、暴力を振るわれても優ちゃんと親子の関係でいたい隼太を応援したくなる。
でも暴力はだめだ。私は自分より小さな物に手を上げる卑怯な大人が許せない。
ほっこりとモヤモヤがずっと胸の中にあって複雑。ずーっと複雑。
このまま2人の関係が穏やかになっていくのかな。とホッとしていたら、最後の展開に吃驚。
でも、きちんとした形で未来に希望が見えたようにも感じる。これはこれでハッピーエンドなのかもしれないな。
優ちゃんと隼太、そしてお母さんの3人がこの先暖かい家族になれているといい。
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虐待のテーマを扱っていて、瀬尾まいこさんの小説としては重い内容かなと思ったが、主人公である隼太の成長が描かれており、心温まる話であった。
ただ最後の結末には驚いたけど、決してアンハッピーな結末ではない。