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宮部みゆきさんは、やっぱりうまいなぁと思いました。
筋立てもいいですが、登場人物が、ひとりひとり生き生きしていて、そこが楽しいです。主人公のお初がかわいらしく、その相方(?)の右京之介の印象が少しずつ変化していくところなど、なかなかにツボです。
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面白かった。
三島屋シリーズの感じが好きだからこの本も好き。
こっちは本当に幽霊が見える感じ。たまに残留思念も読み取る。
私は、吉良が悪いと決めつけてたから討ち入りに、こういう見方もあるのかと思った。
長屋の住人が五月蠅くもあったかいなって思った。
名前のせいでころされた子達かわいそうすぎるな。
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久々の再読。こんなにSFよりの時代物だったかこれ、と今更ながらに驚き。できれば短編集で読んでみたいなぁ。
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現代物のサイキック話より、時代物のサイキック話の方がしっくりくるような気がする。
あの時代の方が、闇が濃かった気がするから…人の心の闇は今の方が濃いかもしれないけれど。
このお初の能力、短編「鳩笛草」の貴子を思い出した。
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歴史に疎く赤穂浪士について全く知識がない私にはどこまでが本当の話なのかフィクションなのかわからないままサラリと読み進めた。
だが、ペットを飼っている私にはお初さんの
犬を殺めたくらいで?みたいな言い方は気になったが、野良犬は人を襲うから仕方ないよね。
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宮部みゆきの得意な怪異物だが、青年の人間成長物語と相まって、読後感はとても良いもの。
展開の中で赤穂の討ち入りと犬公方の話を絡めながら、やるせなさと市井の人々の人情溢れる会話と繋がりを入り交えて行くところは宮部みゆきのなせる技かと。
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何の問題もなく幸せに生きてきたはずなのに、突如暗転する人生。
それが自分の落ち度ではなく、世の中の理不尽のゆえだとしたら、その無念はいかばかりだろう。
誰もが持っている、醜くドロドロした心の暗部。
主人公のお初は人の目には見えないものを見、人の耳には聞こえない声を聴くことのできる特殊能力で、心の闇がもたらした悲劇を解決に導く。
彼女の相棒は、ひょろひょろとしたやせっぽちの与力見習の右京之介。
見かけに違わず剣の達人ではないかというお初の期待も空しく、見た目通りの頼りなさ。
でも、お初と行動を共にするうちに自分の生き方を見直すことになる。
”お初どのは、持って生まれた力をいかしておられる。恐れずにそうすることの大切さ、その喜びを、教えられたような気がする。”
いたいけな子どもが犠牲になった痛ましい事件であったけど、お初の明るさ、強さのおかげで読後感はとても良い。
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読み易い ストーリーはいまいちだが、
赤穂浪士の討ち入りに興味が湧き 東京に行った折には
是非立ち寄りたい場所ができた
四十七士の事も調べてみたい
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根岸備前守が出てきて、耳袋の話を取っ掛かりとして物語が始まる怪異小説。怪異と忠臣蔵の新解釈で人間の業が描かれる。
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忠臣蔵がよく分からないので付いていけないところがありましたが、謎の重なり方が相変わらずハンパないです。
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恐らくかまいたちの後者2つの短編をベースに、長編を執筆したのが本作。
ヒロインがちょっとした超能力を持っており、それを軸にして殺人事件の解決を図る時代物。赤穂浪士の下りは忠臣蔵の話をよく知らなかったことも有り、表面上のことしかわからなかったが、上手く史実の不明点に創作物を載せたな、という印象。
ただまぁ、右京之助の趣味的な話が事件の本筋にもうちょっと上手く絡めてほしかったな、と思う所があり、そこは残念。
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常人には見えざるものが見え、聞こえざるものが聞こえる能力を持つ主人公お初が兄六蔵を助け事件を解決する捕物帳シリーズ。100年前(元禄時代)の赤穂浪士にまつわる因果を絡めた話。
吉良家、浅野家双方が権力の犠牲者であり、またなもなき浪人も徳川によって転落の人生を送ることになる物悲しさを背景としており、読み応えあり。
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アンソロジーで読んで霊験お初シリーズ再読の第一弾。
時々不思議なものが見えてしまうお初が、御前様引き合わされた、ちょっとわけありの右京之介。
お初が目にするものがなんとも悲惨で、否応なくそれを見させられるお初の心情を思うと苦しくなる。
でも、お初自身はそれにくじけてやしないのがいい。
気弱な右京之介の事情も切ない。
父親との確執がそんな事情だなんて。
事件の真相もあまりにも悲しい。
あの事件にそんな新解釈を打ち出してくるなんて、さすが宮部さん。
さて、次は第2弾へいこう。
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以前、たしか読んだはずだなーと思って調べたら、なんと30年前が初出でありました。
ところどころ覚えていたけれど、大方忘れていて調べる前に読んだもので『おかしいなあ、読んだことあるはずなのに…私の頭はポンコツ?』…いや30年の年月にはかなわないだけでした。
話の展開がやや強引に感じられたものの、忠臣蔵の話に関して当時最新の研究成果を踏まえての作品だと思うと、なかなかに感慨深い。当時は、忠臣蔵について娯楽作品というイメージが先行していたしね。たしか、同時期に描かれていた水木しげる巨匠の『お岩さん』の話で、実はこの話が『忠臣蔵のスピンオフ』であったことを知ったのは懐かしい思い出です。
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主人公のお初は、少しおきゃんで勝ち気なおじょうさん。「三島屋変調百物語事」のおちかとはまた違う魅力があり、少しハラハラさせられるのも、右京ノ介への思いが少しずつ変わっていく様も面白い。忠臣蔵ものが時節柄、ちょうど読みたくなっていたので、良い本にめぐりあえました。