紙の本
感動だな
2014/04/25 21:17
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とんぺ - この投稿者のレビュー一覧を見る
むかし、おやじが、力道山と木村の試合をTVで見ていて、柔道は弱いのか?とまで言ったいたのが印象に残っていたが、読んで全然ちゃうやんけ~!
後半は記録ずくしで、読むのダレたが下巻に期待して読み終わりました。
結構、時代風景を頭に入れて読んだので楽しかったよ。
投稿元:
レビューを見る
(上下巻共通)
これだけの人が柔道界では無視されているって言うことが信じられない気持ちでした。
現代の講道館のいけすかなさとかもとても印象深い感じ。
政治がからむと小汚くなるってことでしょうかね。
後半では、力道山の印象も酷く悪くなります。(^^;
長生きした関係者が多く、想像より最近の発言があったりするのがびっくりでした。
投稿元:
レビューを見る
上巻は木村政彦と力道山の戦いというより、木村政彦をはじめとした柔道の歴史ノンフィクションといった方が正しい。しかも、講道館が伝えてこなかった部分を明らかにするという強い意志を感じた。
作者の熱量が文章の端々から伝わってくる。実は柔道の正しい歴史なんて大して興味がなかった自分がどっぷりハマッてしまった。下巻も楽しみだ。
投稿元:
レビューを見る
面白すぎる。講道館と武徳会、高専柔道の三者の歴史。木村と牛島の血の師弟関係。武道とは。強さとは。歴史とは。生きるとは。この本に全てがある。
投稿元:
レビューを見る
力道山との対決で不可解なKO負けを喫した「柔道の鬼」。異常なほどの強さを誇った柔道王がなぜこのような負け方をし、その後の人生をも狂わせてしまったのか…。その謎に迫る。講道館を中心とする日本柔道界との軋轢や、キャリアの絶頂期に起こった太平洋戦争、そして戦後の貧しい暮らしや妻の病気。数々の不幸が襲いかかり、運命に翻弄された孤高の柔道家はプロ柔道からプロレスへと身を投じることになる。謎の多かった彼の人生に光を当てた渾身のドキュメンタリーである。
投稿元:
レビューを見る
不世出の柔道家、木村政彦の忘れられた生涯を書いた評伝。
木村政彦の生涯を丁寧に描きつつ、戦前から戦後にかけての柔道史、総合格闘技やプロレス界の歴史も紐解き、その知られざる真実についてつまびらかにしていく。
上巻は、師匠の牛島の鬼の指導の下で猛練習を重ね、天覧試合を制し日本最強の柔道家になり、そして戦後、プロ柔道に参加し海外へ活躍の場を求めるまでが描かれています。
下巻はブラジルでのグレイシーとの伝説の戦いを経て、帰国してプロレスに転向し、「昭和の巌流島」と言われた力道山との試合とその後の生について語られていきます。
柔道もプロレスも全く興味が無かったので、木村政彦の名や柔道の歴史等々、初めて知ることばかり。
そんな自分でも心を掴まれ、むさぼるように一気に読んでしまった骨太のノンフィクションでした。
上巻は猛練習と試合の描写が執拗に続き、木村の人間離れした強さが繰り返し強調され、少し単調に感じてしまいました。
が、その執拗な描写が生きてくるのは下巻に入ってから。
上巻の冗長的な説明があるからこそ、力道山との対戦時の木村の立ち位置や周辺の状況、その試合が彼にとってどのような意味を持ち、そしてその後の人生にどう影響したのか、見えてくるんですね。
「力道山に負けた男」として、75歳までの「余生」を生きた木村。
柔道の試合に臨む際は負けたら死ぬことを覚悟していたという木村が、どのような気持ちでその後の生を生きたのか、作者の筆によって克明にあぶり出されていきます。
木村の汚名返上のため、資料収集と取材に18年もの歳月を費やしたという作者の執拗で真摯な姿勢に圧倒されるばかりでした。
投稿元:
レビューを見る
原田久仁信先生の『KIMURA』を読んで、いてもたってもいられなくなり原作を読みました。
物心ついた頃からプロレスの興行やテレビ中継があり、格闘技やプロレスがイベントとして存在することが当然だと思っていました。
しかし、何事にもはじまりがあります。
どうして、日本にプロレス・格闘技興行が存在するのか?
そもそも日本の武道・格闘技の歴史とは、いったい何なのか?
それは本書で語られる木村政彦の半生を通して知ることができます。
タイトルこそ力道山と木村政彦ですが、本書は日本の武道・プロレス・格闘技の歴史をまとめたものです。
文庫版上巻は、あのキラー馬場のプロローグからはじまります。
このプロローグだけで読み応え十分です。
そして木村政彦の生い立ち、第二次世界大戦を経て、エリオ・グレイシー登場までです。
このエリオが、また憎らしいほどに強い!
戦前にプロレス興行はありませんでした。
武道家としての柔道家のステータスは、今の常識では考えられないほどのものであり、その頂点が木村政彦でした。
その価値観は太平洋戦争によって逆転してしまいます。
しかし、木村政彦の強さは揺るぎません。
こういう背景を踏まえて、下巻のエリオ戦や力道山戦へとつながっていきます。
投稿元:
レビューを見る
素晴らしい本に出会った。柔道、プロレス、極真空手の裏側にはこんなに熱い物語があったのかと目頭が熱くなった。
著者の柔道愛、木村政彦愛を十分に受け取った気がする。
この本を読む前と後では柔道に対する見方が180度変わってしまった。また、石井慧氏を応援したくなった。
アマチュアを標榜しながら五輪ビジネスの中でスポーツ化していく柔道と決別して、武道としての柔術が再び盛り上がる事を切に希望する。
投稿元:
レビューを見る
上下巻合わせて1200ページ位。専門的になりすぎる部分もあります。
講道館がスポーツとして柔道を確立する以前、柔道以外の凡ゆる者と戦う事を想定していた時代の柔道。
その柔道における史上最強の選手が木村政彦。
生活するためプロレスラーになるが、慢心、油断から力道山に負ける。プロレスの興行としての本質を暴きながら、グレイシー柔術の台頭により木村政彦が最強であったことが見直される。
投稿元:
レビューを見る
戦前戦後を通じ15年不敗。不世出の柔道家木村政彦を丹念に追ったノンフィクション。
上巻は木村の出生から戦後プロ柔道を立ち上げブラジルに渡るまでです。
木村の強さの源泉を古流柔術や高専柔道に求め、師牛島辰熊や対戦相手についても詳細に記されています。
そこに展開されるのは講道館柔道とは別の柔道の世界。戦後、講道館によって抹殺されていく古流柔術や高専柔道を描くことによって、戦前の多様な柔道を知ることができます。
戦前、講道館とは全く異なる柔道があって、大変な勢力を持っていたこと。その柔道が実は嘉納治五郎が理想としていた柔道に近いものであったこと。寝技・絞技・関節技をメインとし、打撃までも加えていた柔道が展開されるのです。それは、今の総合格闘技に近いものであったこと。もう、知らなかったことばかりです。
戦争によって翻弄され、戦後はスポーツとしての隠れ蓑を用意した講道館=全柔連によって、これらの柔道は抹殺されていきます。
居場所のいなくなった彼らが、生活の糧を求めてプロ柔道を立ち上げるいきさつ、そして挫折と迷走。
まさに、柔道バカたちの物語。これは本当に面白い!
投稿元:
レビューを見る
夕刊紙を思わす非常に煽情的かつ作為的なタイトルである。しかしこのタイトルがなければ上下巻1200頁弱の本書に手を伸ばそうとは思わなかっただろう。「木村の前に木村なく、木村のあとに木村なし」とう表現は知っていたが所詮、力道山の計略に嵌って敗れた漢という認識しかなかった。著者は忘れられた柔道の鬼の無念を晴らすかのように木村の柔道半生を克明に時には執拗に描き切る。展開の遅さに苛立ちもするが敗れた男という先入観を振り払う為には必要な作業だったと思う。上巻末にてついにグレイシー一族登場!物語は急転直下の様相を呈す。
投稿元:
レビューを見る
格闘技系ノンフィクションははじめて読んだけれどサクサク読めて面白いなあ。バキとか昔おもしろがって読んだてたから、半ばファンタジーの世界と化した戦前柔道界の描写、人間離れした牛島辰熊と木村政彦の逸話はもう読んでて痛快壮快。日本刀持って牛島が木村を追い回した話なんか作者も「もうめちゃくちゃである」とか言ってるし、エリオグレイシーとの試合映像を語りに語ったり、心底話聞いたり書いてて楽しかったんだろうなあ、ってのが伝わってきて、鬼と恐れられた木村政彦のハチャメチャで深い人間性が現代人に「刺さる」内容。
投稿元:
レビューを見る
とにかく長かったけど、結構、すぐ読めた。
柔道って講道館しか知らなかったけど、高専柔道なるものあったんだなあ。格闘技好きなんでいろいろ勉強になった。
この本の事前調査の労力たるやかなりすごい。それをこれだけのページ数にまとめるのって想像を絶する。
投稿元:
レビューを見る
・あらすじ
木村最強!木村最強!木村かわいそう!同情しろ!
・かんそう
強い。でも、その身長で本当に強いの?今の時代の大きい人との戦いが見たいと思った。下巻が微妙だった。
投稿元:
レビューを見る
冒頭からの引き込まれ方がすごかった。絶対的ヒーローの力道山が崩れていく。木村政彦も他の人物も単に持ち上げるのではなく、人間らしい部分とともに忠実に書かれているので信頼性も高い。