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シンプルに暮らすことについて書かれた本。
ミニマリストというより、好きな物を大切に使おうという考え方で、長年生きてきた著者ならではの視点で物と暮らすことについて書かれていたので新鮮だった。
筆者が旅の途中に出会ったエジプトの砂漠を移動して生きるベドウィン族のお茶会に招待されたという話が面白かった。
大量消費・大量生産に生きてきた我々にとっては、物を持つという欲望への執着を断ち切ることはかなり難しいことである。
しかし自分の暮らしや個性を守るためには、消費の渦の外に出ないといけないと思った。
【雑記】
最近よく「モノ」について考えることが多い。
昨年に引っ越しをしたのだが、昔から音楽が好きで、CDやレコードなどをかなり買っていたのだが、引っ越しを機に全てのCDやレコードを別の場所に預けることにした。
他に趣味のない私にとっては、CDやレコードを所有することは自分の中ではかなり重要なことであった。
しかし、あえてそれらと距離を置くことを決めた。
CDやレコードを預けてから半年経つが、音楽を聴くのにはSpotifyやApple Musicなどのサブスクリプションが有能なので、CDやレコードが手元になくても特に困ることがないことに気がついた。
そのことをきっかけに、今の時代において「モノ」を所有することの意味を考えるようになった。
20世紀の100年は「大量生産・大量消費」の時代だったと言われる。
しかし最近はデジタル化の進展を背景に、大量生産・大量消費の時代は終焉を迎えつつある。
昔に比べて家や車を買う人も圧倒的に減っている。
最近では「シェアハウス」や「シェアオフィス」「シェアカー」など個々に物を所有せずに空間や物を他人と共有することがトレンドになっている。
この風潮から見ても物を所有することを避けたがる人間が増えているように思える。
これからの人々の暮らしはどんどん「シンプル」になっていくと確信している。
自分の暮らしにおいても「シンプル」を取り入れ、身軽に生きて生きたい。
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NHKアナウンサー時代は上品な方だった。80歳を過ぎて、毒舌のエリート。シンプルな生活をしている著者のモットーは分かり易いのだけど、なかなか難しくて実行できていない日本人の何と多いことか。著者によれば「シンプルに暮らす」とは捨てることではなく、「物を大切にすることだ」と一言!説得力に富んだ話が展開していく。ユニクロの魅力もシンプルさ、ベーシックにあるという!著者はバーゲンで安いものは買わない、ちょっといいものは買わない。ブランド品は買わない!著者の好みですべてを統一するとは、これは凄い自信だと思う。マンションの名前でシンプルなものは良いが、ややこしい名前のものは概してこてこてした装飾やつくりになっているという指摘には苦笑いである。
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ある年齢になると先が見えてくるので、そろそろ片付けておきたいと思うもの。そんな時に、持たない暮らし、持たない生活と言われれば飛びつくな。
結局、必要なものはそれほどたくさんないものなのかも。
一度に減らしてしまうのではなく、様子をみながら減らす。そもそも家に持ち込まないようにすればそのうちいい量に落ち着きそう。
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持たない暮らしは持っているものを捨てることではない。
持っている物の命を最後まで使い切るということ。
というフレーズが印象に残りました。
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少し毒舌加減が気になった。
序章で、炊飯器のなる音なんてそこまで気にならないと思うのだが、著者はうるさいと怒鳴っているらしい。あと、友人はひとりでいい。といってるが後半につれて結構人物が出てくる気がしたので、少し疑問に思った。
余生を楽しむ歳になったら、物を持たない暮らしを実践したいと思った。
本について
最近は見なくなってきたけど、カラーページが途中に入る感じがちょっと違和感でした。
序章:3.11に思いをはせて
何年経っても忘れてはならないこと
大災害があって初めてわかる価値観
「方丈記」に記された「持たない暮らし」の真髄
物や人から自由になる生き方
執着を断ち切るむずかしさ
「個」を確立させれば決断できる
古きよきものにいまこそ目を向ける
「消費の渦」から自分を守る
第1章:生活の贅肉を落とす
1枚の絵さえあればいい
軽井沢の山荘で見つけたもの
何もないという自由
イスラムの知恵
物に操られ暮らしを生んだ戦争
シンプルライフの本質
使いこめば愛着が生まれる
物の命をまっとうする時代
使い捨ての輪を断ち切る
「買う」「捨てる」を吟味する
どうしても捨てられないもの
一番大切なものを残す
第2章:流儀をもって生きる
欲望とのつきあい方
自分のスタイルをもとう
「シンプル」と「節約」は違う
大阪人に学ぶ「ドケチ道」
ケチを楽しむことはできるのか
ほんとうの贅沢とは
時の流れに逆らわず生きる
「ちょっといいもの」「ほんとうにいいもの」
ほんとうにいいものとは
何を大切にするかで価値観がわかる
必要最小限の物だけで生きる
ほんとうに大切なものは忘れない
物は使うほどに輝く
第3章:豊かな生活を手に入れるためのいくつかの知恵
つくり手の顔の見える食品を選ぶ
自然なものをシンプルに調理する
結局、着るものは決まっている
自分に似合うものを知る
時代に左右されない定番が欲しい
お手本はオードリーヘップバーン
用と美を兼ね備えたシンプルな住まい
体が不自由になった時のことも考えて
「そろえる」という考え方をやめてみる
お手本にしたい「すっきり住まい術」
他人の目を利用して、わが暮らしをチェック
砂漠の中の豊かなお茶会
好意の押し売りはいけない
1枚の手紙が最高の贈り物になることもある
スーツケース1つのシンプルな旅
旅の極意は「郷に入っては郷に従え」
旅に出て無駄のない暮らしを訓練する
第4章:日本人の美意識を取り戻す
幕の内弁当の美学
シンプルな美を知り尽くした利休
茶室という宇宙に遊ぶ
スローフードは日本の文化
効率化が生んだ時間の無駄づかい
刺子に見る「用の美」
歴史だからシンプルの意味を知る
伝統を大切にするイギリスの暮らし
暮らしに「芯」を持つ
第5章:なぜシンプルに生きられないのか
ブランド好きは個性のない証拠
バレンタインチョコの無駄
バックがわりの紙袋はみっともない
自分に緊張感をもて
自分の心を映す鏡をもつ
情報に惑わされない「個」をもつ
「自分」をもてば迷わない
自分で考え、自分で決断する
すべてをシンプルに転換するときがやってきた
第6章:シンプルを貫き、すっきり死にたい
「不良老年」になろう
「私」で勝負する
大切な人とのつきあい方
よき友人をつくるための楽しい努力
率直な言葉は人を信頼させる
「林住期」がはじまろうとしている
大切なものだけ残してすっきり死にたい
死に方は生き方
一切の執着を断って旅立つ
一鉢一衣を貫いた人生
心を自由に遊ばせる
自在な心で死にたい
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年齢を取るほど待たない生活を心がける。人間関係もだ。去る者は追わず来るものは拒まずの気持ちが大切。このような教訓がたくさん書かれている。シニアにはためになる本だ。
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物がなかなか入ってこなくなりそうな、
これからの時代に必要な考え方かもしれません。
少しずつでも、さらにすっきりとした、自分らしい、
生活にしていきたくなりました。
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「自分」をもてば迷わない
自分で考え、自分で決断する
一つの方法として、人と同じことはしない。
必ず違うことをすると考えておく。
自分で決めればその結果がどうなろうと納得がいく。
自分で責任をとらざるを得ない。
人のせいにして生きないために
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シンプルに暮らすということは物を捨てることではなく、物の命を最後まで使うことという本当に基本的なことを改めて教えてくれる一冊