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量子的世界像101の新知識 現代物理学の本質がわかる みんなのレビュー
- ケネス・フォード (著), 青木 薫 (監訳), 塩原 通緒 (訳)
- 税込価格:1,430円(13pt)
- 出版社:講談社
- 発売日:2014/03/20
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新書
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紙の本
量子物理学の超入門書です!よく分かります!
2020/02/16 09:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、現代の物理学の進展で分かってきた量子の世界を垣間見せてくれる画期的な量子物理学の入門書です。量子の世界は、複雑で難解であり、かつ伝統的な古典物理学の世界を塗り替えた偉大な発見でもあります。この世界は、すべては確率に支配され、複数の状態が重ね合わさり、粒子は生成と消滅を繰り返すという奇妙な世界なのです。同書ではこの難しい世界を初心者でもわかるように、丁寧に一つひとつ解説してくれる画期的な一冊です。量子物理学について少し知りたい方にはピッタリです。
紙の本
目に見えない量子世界に導いてもらえる<紙でできた望遠鏡>みたいな本
2019/01/13 00:33
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:永遠のチャレンジャー - この投稿者のレビュー一覧を見る
まだ私が中学生の頃には「オングストローム(Å)」という微小単位があったが、今では1Å(10の−10乗m)を 「0.1ナノメートル(nm)」と記すのが国際標準なのだそうだ。
私には物理学など門外漢もいい所だが、目に見えない世界は、銀河宇宙などのマクロ世界も、逆に原子分子以下のミクロ世界も、ふと覗き見したくなる刺激的な未知の分野だ。
本書は、質問に答える形式で読者を目に見えない量子世界に導いてくれる、水先案内人からの<紙でできた望遠鏡>みたいな本である。巻末に注釈頁や参考文献がない代わりに、人名索引と事項索引があるので、キーワード毎に言及内容を比較することが容易にできる。
脚注では勿論、補足説明や解説、引用根拠が示されており、顔写真入りの人物解説や図解説明という読者を飽きさせない工夫も適宜施されている。
本質的に難解な量子物理学の概念を十二分に咀嚼して、簡潔に、理解しやすい形で記述する著者の力量は、師匠に当たるジョン・ホイーラー譲りなのか、鮮やかで明解な手腕を見せる。
(科学者のほとんどは)「励起した原子は同じ原子が別の状態にあるものと見なすのが合理的だという点で意見が一致するだろう。そう考えればすべて筋が通るし、そう見なしたほうが便利でもある。しかし根本的には、あるものと何かひとつでも違っているものは、すべて別のものなのである。」(問24.91頁。最後の原文には傍点あり。)
「励起した原子が消滅して、基底状態の原子と光子が生成されるのである。光子を放出して2つの状態を移り変わると考えることがどれほど便利で当然のことに思われようと、それは量子物理学の原理的な考え方ではない。」(問24.92頁。)
「物質に波動性があるために、小さな距離を探るにはさらに多くのエネルギーが必要なのである。粒子はおいそれとは姿を見せてくれない。結果として、矛盾するようだが、物理学界の最大の装置は自然界の最小の部分を調べるために使われている。」(問73.302頁)
20km超の地下トンネルに潜む巨大な粒子加速器が、原子核や陽子より小さいナノ、ピコ、フェムトの世界を覗き見する目的手段である「不思議さ」に、本書を読んで初めて合点が行った。
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