ふたりは世界一！ みんなのレビュー

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投稿者：たけぞう　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

スペインの小説家さんです。
児童文学は二冊目とのことですが、底抜けにばかばかしくて
今までに読んだことのない感覚が味わえます。
スペイン人作家に馴染みがないというのもあるかもしれませんが。

小さな男の子のフワニートと、大きな女の子のベロニカ。
二人とも新記録を作るのが大好きです。

フワニートは四十個の記録を持っています。
山盛りのスパゲッティの早食い記録、体育の先生に運動靴を
ぶら下げられた木まで校門からけんけんで行く記録、
息をとめてお風呂にもぐっている記録。

ベロニカも四十個の記録を持っています。
片目をつぶって運動場を一周する記録、
犬に五十回連続でお手をさせる記録、
鼻とおでこの間にテニスボールをのせておく記録。

ある日、校門に巨大なポスターが貼ってありました。
新記録を作れる子ども大募集、
世界記録男クラウス・ウィンターモルゲン。
ウィンターモルゲンに挑戦しようと世界中から
子どもたちが集まります。しかしその強さは世界一です。

でも、なんといっても二人は世界一ですから。
シンプルなサクセスストーリーです。
児童書ならではの変な登場人物、変なエピソード、
そして変な記録の数々です。
考えつかないようなことがたくさんあって、二人は次々と
乗り越えていくのです。

日本の児童書では味わえない不思議な一冊です。
しんみりとか、ちょっといい話とかはまったく当てはまらないです。
これまでの感覚とは違う世界観を見てみたい人に
読んでもらいたい一冊です。