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この手の本の面白さは書かれていることがいかに自分にとって新鮮か、というところにあると思う
その点では無知な人間としては面白く読めた
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ドイツだけではなく、海外に住んでいる人なら「あるあるある!!」となること間違いなしです。そして、価値観のギャップに傷つけられることもたくさんあるのだけど、この著者が言葉で説明してくれたおかげで「なるほどそういうことか」と腑に落ちた部分もたくさんありました。
なんというか、現象に名前が付くと認識しやすいというか、筆者が「こうこうこういうことがあって、こう感じたのだけどそれはたぶんこういう価値観があるから」と書いてくれることでもやもやした気持ちが、なんでもやもやしたのか分かった気がします。
友達にも読んでもらいたい!
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何人だからと単純に評価することはできない。
何人に対しても。
何人であっても、自分のことや他人のことを完全には理解できないことを認識して、なお主張する技を身につけなくてはならない。
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長年にわたりドイツに住む著者による日独比較文化論。旅のカバンに入れて軽く読めた。
ドイツ人気質と日本人気質の比較は他でも聞いたことがある話。
興味深かったのは、ドイツの教育システムを詳述している章。10才の時点でコース分けをしてしまうことにより大量の落ちこぼれや潜在的な貧困層・犯罪者予備軍を作ってしまっていることを問題視する一方で、論文重視のカリキュラムにより論理展開力や他者との交渉力が備わる点を評価している。
驚いたのは、南京大虐殺に関する誤った情報に基づくTVドキュメンタリーが複数回にわたって放映された結果として「日本人=残虐」、秋葉原のメイド喫茶のルポ報道によって「日本人男性=変態性癖」といったステレオタイプイメージが広がっているという点。
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ドイツに30年以上生活している著者の日独文化比較論。女性でありながら際どい題材も取り上げ、縦横無尽に分析していく切口は痛快である。オリジナルのタイトルは、サービスできないドイツ人、主張できない日本人。徹底した合理性の自己主張のドイツ人と他社共存で培われた日本人気質の対比を通して、ドイツ人には理解できない日本人の特質を浮き彫りにしている。ドイツでは10歳の段階で人生の進路が3分岐される教育システムになっていることには不条理さを感じるが、外国語の学習の力点が話すことに重点が置かれていることは学ぶべきと感じる。
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30年以上ドイツで暮らしている方のエッセイ。
ドイツの良い所そうでない所、日本の良い所そうでない所の指摘量のバランスが程よい。
あんまり日本びいきだと右寄りな印象を受けるし、ドイツばっかり褒めてるとミーハーな感じするけどどっちの印象も全く無いのがいい。
ドイツのエコの意識や中学生以上の教育は褒めている一方、
小学生教育やサービス精神のあり方等は日本の方がずっといいと述べている。
「ママは日本語で話しているときの方が優しい」と娘に言われたそうだ。
ドイツ語を話しているときは、攻撃に備えて、いつもどこか緊張しているとの事。
日本に戻ってきたときは我知らずほっとするらしい。
海外旅行から帰ってきた時は自分なんかもそうだけど、何十年も生活していてもそうなのね、、、。
日本では工事現場の看板に「ご迷惑をお掛けしております」と書かれることが多いが、
ドイツでは「われわれはあなたのために工事をしています」となっているそうで、平たく言うなら「お前たちの為にやっているんだから文句言うな!」だそうで国民性出るなーと思う。
あとがきがシビレタ。
自分への備忘の目的もあって多めに引用したい。
「ドイツで暮らしてきた長い時間、私はずっと日本人だと胸を張って生きてきたように思う。そして、「私は日本人だ」と公言しても、幸運なことに誰も私に「じゃあ、日本へ帰れ」とは言わなかった。
ドイツのパスポートをなど要らないと大見えを切れるのはとても恵まれたケースなのだと、今になってつくづく思う。それは、いざとなったら私には帰れる国があり、その母国は、少なくともドイツと同じ豊かさを兼ね備えた強い国だという証拠なのだ。
胸を張れる祖国があることを幸せに思う。日本人でよかったと思う。」
本を読み終わった後に著者プロフィール確認したら元は音楽家だったようだ。
既に本を多数出しているんだからすごい!