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評価4と3の間。これを読んだ臆病者は小金を少々は貯められるけど億万長者にはなれないなあ。
巻末に近くに日本の金融、経済状態予測をはっきり、シンプルに虚飾なしで書いている。、これだけなんのてらいもなくストレートに書いている書は少ないのではないか。
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結論は「専業主婦でマイホーム」が人生最悪の選択肢という事か。経済合理性から言えばだが。それが趣味と言われたら反論はできないし、どうしようもない。
「為替リスクは存在しない」はどうも詭弁のような気がして、資産の半分を外貨で持つのは勇気がいるなあ。理屈を理解できない自分が臆病なのかもしれないが。最強なのは「普通預金」との事だが、銀行はその預金で国債を買っているので、個人向け国債を買う方が最強のような気もするのだが・・・。
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働けば年金問題はなくなる
老後問題の本質は老後が長すぎることにある。だったらそれを解決するには老後を短くすれば良い
宝くじは愚か者に課せられた税金
生命保険 経費率の最も低い生命保険に加入、保証は必要最低限にする 保障が不要になったらすぐ解約する
貯蓄型保険 保険会社にお金をはらって定期預金するのと同じ
医療保険 年金受給者になったら医療保険は必要ない 医療保険はできるだけ受け取りにくくする(入院初日からは不要)
資産運用の4つの原則
確実に儲かる話はあなたのところに絶対来ない、誰も他人のことは真剣に考えたりしない、誰も本当のことを教えてはくれない、自分の資産は自分で守るしか無い
個人投資家 暴落をまって、株価が回復するまでドルコスト平均法で分散投資
ホームバイアス(自国びいき) 知らない外国より日本が安心
資産運用の基本 直感的に正しそうな話こそがもっとも疑わしい
日本の不動産市場 リスクプレミアムを加味した不動産の割引率は5%
賃貸10万 一年間120万 理論価値は120/5%= 2400万
株式の手数料は下がったが、不動産仲介料は物件価格の3%+6万円
金融取引では商品の供給側と受給側の情報の非対称性が常に問題となるが、その弊害が最も大きいのが、不動産市場
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株式、為替、不動産、保険などの金融商品について、ファイナンスの世界で常識となっているNPVの考え方で紹介している素晴らしい本。著者は金融のプロではないので、ところどころ理論の誤認があがるが、プロではないので数式など使わず素人にもわかりやすく説明されていて、一般向け著書として優れている。
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この著者の本は今回初めて読みました。
いろいろ複雑な物事を俯瞰され、冷静に執筆されている良書だと思います。
他の著書もぜひ読んでみたいと思います。
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久しぶりに資産運用・保全の本を読みました。この本の著者である橘氏の本も以前読んだことがありますが、当時はデフレ全盛期で、多分、日本円で預貯金するのが一番良いようなことが書いてあったと記憶しています。
現在(2014.8)はアベノミクス効果(消費税増税含む)で状況が変わっている可能性もあり読んでみました。私の受けた印象では、インフレ状態になるまでは今まで通り、日本の普通預金が最も安全、今後の動向を考えると、円安対策として外貨預金、景気が良くなることを考えて、日本国全体に投資ができるような株の購入(インデックスファンド)が良いようです。
マイホーム購入という不動産投資は、頭金に対する借入金の度合いにより、レバレッジが異なり、言ってみれば先物取引をしているようなものであるという印象を受けました。
皆が同じようにやっているからそれほど恐れないのだと思いますが、今後の人口減少や住宅が余っている状況を考えると、これからの不動産投資は慎重になる必要が有ると感じました。
以下は気になったポイントです。
・期待資産額=年齢x年収/10である、50-54歳の平均年収が803万円なので、期待資産額は4176万円となる(p18)
・人的資本のリスク(割引率)を8%とすると、65歳の定年まで働くサラリーマン(生涯年収3億円)が入社時に持っている人的資本の価値は1.35億円となる。入社時の年収250万円、退職時1300万円、退職金3000万円と想定。60代になると人的資本は10%となり、残りを均等に、金融・不動産・年金資産が受け持つ(p29)
・人的資本から大きな富を得る方法は2つ、1)人的資本への投資によって運用利回りをあげる、2)人的資本の運用期間を長くする(p31)
・公的年金制度が創設された1940年代は定年が50歳、男性平均寿命が55歳。問題は高齢化ではなく、日本の平均寿命に比べて定年が早すぎることにある(p33)
・月額20万円の収入を得られるとしたら60歳時の人的資本はいくらになるか、80歳まで働ける仕事をもてば人的資本は4000万円で老後問題はなくなる(p35)
・宝くじの商品特性を金融商品取引法の理念に照らし合わせると、「1等の当選確率は1000万分の1、毎回3万円分、100年間購入しても、99.9%の購入者は当選しない。50%の手数料がかかるので、購入者は代金の半額を失う」と表現できる(p43)
・ルーレットの期待値は95%、パチンコ97%、カジノのバカラ99%、競馬でも75%、期待値が50%を下回る宝くじ、サッカーくじは最も割りの悪いギャンブル(p47)
・死亡率が1%を越えるのは、男性で65%から、女性は75%から(p49)
・べき乗分布に従う株式市場、大雪崩は、ロングテールがあるので正規分布よりもはるかに頻繁に起きる(p90)
・投資の勉強をするくらいなら、好きなことをやって人生を楽しんだほうがよっぽど良い(p97)
・どの株が上がってどの株が下がるかわからないので、合理的な投資家のとるべき道は、1)なにもしない、2)株式市場をまるごと購入(p98)
・資本主義とは、複利とレバレッジによってバランスシートを拡張していく運動のこと(p109)
・個人投資家にとってもっとも合理的な投資法はひとつだけ、「暴落を待って、株価が回復するまでドルコスト平均法で分散投資する」(p117)
・これまで円高がずっと続いてきたのは、アメリカのインフレ率が日本より高かったから、つまり、インフレ率の低い(デフレ)通貨は必ず上昇する、である(p148)
・ほとんどの企業は土地や建物を借りてビジネスしている、なので、マイホームは所有が得で、ビジネスは賃貸が得というのはあり得ない。いまの日本では賃貸の方が得になることを示している。賃貸よりマイホームが得だとは、借金をして投資したほうが得だ、と言いかえただけ(p173,178)
・株価が1年に4%あがり、地価が2%しか上がらなければ、株式に投資したほうが有利に見えるが、不動産投資に5倍のレバレッジ(頭金1000、借入4000)していれば、投資収益は10%ではるかに儲かる(p181)
・不動産価格の適正価格は、毎年の賃料÷金利である、金利は5%で考える。月額10万円なら、2400万円(10x12÷5%)である。現在では都心部など流動性の高い物権は収益還元法の価格で取引されるようになってきている(p183,184)
・日本国の剤線破綻は、1)国債価格下落、金利上昇、2)円安インフレ進行、国家債務膨張、3)国債のデフォルト(p231)
・資産を守る第一のルールは、金融機関が熱心に勧誘するウマそうな話はすべて無視すること(p253)
2014年8月10日作成
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著者の作品は多く拝読させて頂いてるが、相変わらず歯切れが良い。主張されていることも一貫している。どの業界にも存在する「不都合な真実」。数十年、不動産業界に身をおいた私ですが、不動産投資に関するくだりは著者の指摘通りである。
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橘玲ワールドは今回も絶好調
この爽快感を味わうために読んでいるのかと錯覚してしまう。
今作品も「資産運用の常識」を著者独特の文才で気持よく心に落ちていきます。
冒頭で油公プライベートバンクが登場。
3章では「投資においてもっとも大事なのは、損しないことではなく騙されないことだ。」(P.68)と紹介されていたのは伏線だったのかとニヤニヤしながら面白さ倍増。
これ1冊で資産運用法を網羅するようなものではないけれど、文学作品好きで資産運用に興味があるのならば、名著巡りの途中で橘玲作品も読んでみることをオススメします。
必死になって難しい投資理論を学ぶのではなく、純粋に読むことが気持ちいいクールな作品。
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人は確率的な出来事をしばしば正確に判断するのが苦手なゆえに、宝くじ売り場に行列を作るし、目の前にいる金持ちのうまい話に乗っかってしまう。
世の中には、人間が本能的に持つ錯覚や弱みを巧みにコントロールした、悪質商法や詐欺まがいの話は案外多い。
そうして、一握りの人間は、無数の馬鹿で平凡な一般人(未来に夢見る若者)に射幸心を煽り搾取し続ける。
投資においてもっとも大切なことは、「損しないことではなく騙されないことだ」と筆者は言う。特に、熱心に勧誘するウマそうな話は。
人生においてもきっと同じですね。
ウマい話に乗っかって「自己責任」を隠れ蓑に全財産を失って人生を台無しにする前に、この本を読んで損はしないと思います。
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【「遅い思考」で乱世を生き残れ!】保険、宝くじ、為替、株、投資信託、不動産投資……。大好評『臆病者のための株入門』の著者が賢いお金の殖やし方を指南します。
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株に限らずマイホームや宝くじにまで言及していて、資産運用全般を学べる内容。経済の仕組みも解説されていて、非常に勉強になった。
著者の小説以外は始めて読んだが、小説同様面白くてスラスラ読めた。
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なんだか、著者の他の本と内容はあまり変わっておらず、目新しい情報はあまりなかったな感。
確かに、株、日本経済の今後の話など細かく、著者の考えが述べられているが、大筋は著者の前作で読んだなと思う内容で残念感。
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この作者の本は昔から読んでいるが相変わらず面白い。
昔出した本の焼き直しだが、投資商品の紹介みたいな本なのでそんなに違和感はない。
タイトルどおり臆病な人向けの投資商品の紹介なので、ETFやリートや預金を勧めている。
この先もデフレが続くのなら現金を預金しているのが一番安全で効率がいいのも確かだ。
ただ日本以外は成長していくので、海外株のETFも持っておくと世界の成長に乗り遅れなくていいという話。
「宝くじは愚か者に課せられた税金」という言葉は年末ジャンボを買ってしまう身としては耳に痛い。
外れると分かっているのについ買ってしまう。
この人の本を詠むとこの作者の他の本も読みたくなる。
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タイトルにある「臆病者」とは、アマチュア個人投資家のこと。彼らは、損失が即、人生設計を狂わせることになるため、臆病にならざるを得ない。だけど、一発当てて、億万長者になりたいという夢も持っている。
そんな彼らに送る著者からの言葉は「金融機関が熱心に勧誘するウマそうな話はすべて無視する」、「直感的に正しそうな話こそがもっとも疑わしい」と、実に健全でシンプルなこと。プロである金融機関は寝ても覚めても投資のことを考え、自らの儲けを最優先に考える。だから、「ウマい話」の果実の多くはプロがすでに刈り取っているのだ。
そのことを重々承知した上で、個人投資家はアベノミクスや年金問題、不動産投資などにどう立ち向かっていくべきなのか。皮肉を交えて、著者が金融の常識を教えてくれる。
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リーマンショック、震災、政権交代・・・この6ー7年の間だけでも、日本の経済に大きな影響を与える出来事が複数あったことに気づきます。
その中で、自分の資産というものを どのような形で持てば、より「安全」と言えるのか?
「臆病者」そして「億万長者」という題名に惹かれて、この本を読んでみることにしました。
まず、資産とはどのように定義されるかという話から始まり、宝くじ、生命保険、医療保険といった身近にある「騙されやすい」項目について、解説されています。
その後、株式、為替、不動産といった代表的な投資対象について、メリットとリスクを解説し、最後に、今後の日本での資産運用に関する動向に触れています。
特に印象に残ったのは、前半部分にある「金融資本だけでなく、人的資本との合算で考えるべきだ」という考え。
そして生命・医療保険や投資信託といった部分で、自分は見直す余地があるなあと、勉強になりました。
雑誌連載をまとめたということで、特に年金生活者またはその予備世代を主眼に書かれているようですが、自分のような「臆病な」日本人には、参考になる部分の多い一冊だと思います。