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≪目次≫
序章 なぜ超常現象を科学するのか
「反」の部ー幽霊をめぐる非科学的主張に反論する
第1章 幽霊が見えた?
第2章 迷信とお守りの誤解と詐術
第3章 夢と幽体離脱
「半」の部ー超能力現象を半信半疑で検証する
第4章 超能力と夢の中の世界
第5章 それは誰のしわざか
第6章 未来がわかるとはどういうことか
「汎」の部ー超常と日常を合わせて広汎に考える
第7章 「無意識」の大きな可能性
第8章 幽霊体験の社会化
第9章 解体される超常現象
≪内容≫
超能力やオカルトを罵倒する本かと思いきや、超常現象の可能性を述べている本。と言っても、眉唾なものははじめから一刀両断だが、ESPカード実験はわずかながら透視能力や予知を見出し、幽体離脱にも科学的な判断を下している。そして、幽霊の目撃や金縛りを含めて、
「無意識」という概念で説明できないか、その可能性を述べている。科学と言うか「心理学」がここまで研究しているのかという驚きで本を閉じた。
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5/28~5/30再読
NHKスペシャルのように超常現象を科学的に解明する本かと思って読んだのだが、科学的に解明した結果(科学として役に立つものとして考えると)創造力に活かすくらいしか役に立たないらしい。とほほ。読んでいて途中からうまく言い負かされている(論旨がすりかえられている)ような気がして、興味を失ってしまった。
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2014.06読了。
何か話のタネになりそうなので読み始めてみた。この本は、「世の中にはびこる超常現象は実はこんな科学のトリックなんだよ!ざまぁ!」という本ではなく、超常現象が本当にあるかどうか分からないけど、この説明のつかない力は現代社会で生かしていけるのかを考える本である。若干タイトルでの期待と異なることがあるので注意(笑)
ただ、内容自体はなかなか面白く、あるのかないのかだけでなく、現代社会に役に立っているのかという新しい視点を垣間見ることができた。不思議なことが起こった時、現実かどうかだけでなく、もしかすると深層心理が引き起こしたことかもしれない、じゃあどう役立てていこうという考えが大事だと分かった。何なのかは分からないけど、生かすことができれば、その人にとって存在していると言っていいんじゃないのかなと超常現象に少し寛大になれた気がする。
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超心理学 顔の認識 リチャードワイズマン幽霊否定派 ジェシーべリング、プリンセスアリス実験 回帰効果の誤認サプリメントとの関係 確証バイアス 認知的不協和の解消 レオンフェスティンガーの実験 エマヌエルスウェーデンボルグ ジョゼフバンクスライン ガンツフェルト実験チャールズホノートン ウィリアムロール、ボルダーガイスト シンクロニシティ、ユング 無意識、続ける事
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期待してたほど面白くなかったなぁ。
実際はまだまだ科学解析がなされていないためか歯痒い感じ、まぁ学者としての良心から来る謙虚さだとは思いますが。
ところで、超常現象については正直何とも思っていない当方ですが、金銭が絶えず見え隠れするところに世でいかがわしいと認識される事実の根があると思うのですが是如何。
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科学の視点から、心霊現象や超能力を理解する本。
心霊現象や超能力を全否定するのではなく「役に立つか立たないか」という視点で解説しているのが面白い。
宇宙人誘拐=金縛り、には驚いたけれど、読むと腑に落ちる。
学生の頃、石川先生の講義が毎週楽しみだったのを思い出した。
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幽霊や超能力などの現象を科学の観点から解説した本。こう書くと普通の超常現象否定本みたいだけど、ただ単に否定するのではなく「そう錯覚してしまうのは何故か?」を分かりやすく解説してくれている。社会にとって役に立つ・立たないという視点から超常現象を論じているのも新鮮だった。
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20141223読了。
超常現象を「反」と「半」と「汎」の視点で見ている。
超常現象が社会的に役に立つかどうか、という点から見ようっていうのはなかなかおもしろい。単に超常現象が存在するか否か、ではないところが面白かった。んなアホな、というところもあるが。
「反」:幽霊や迷信について、科学的に反論。「怖い幽霊」を「明るい幽霊」にし、恐怖心を利用する悪徳商法を客観的に見られるようにする。
「半」:超常現象について「半信半疑」のスタンスで検討。科学を発展させられる部分はないだろうか、という立場で論じる。
「汎」:超常現象とは創造性の延長線上にあるもの。たとえば幽霊を見たことがある人は想像力が豊かであるためアイディアを生み出す力もあるだろう、それを社会に役立てよう、という視点に立ったもの。
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一般向けに簡単に書かれている。ESPとシンクロニシティの関係、無意識と意識が同時に高まった意識状態(第四の意識状態)がESPや神秘体験に関わること、こういった意識が創造性に役立つこと、などが書かれている。科学的で中立であることを考慮しているのが読み取れた。なぜシンクロニシティやESPが起こるのかという原理については謎のまま。これは今後の課題ということか。
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たとえば幽霊について「存在するか否か」で考えるのではなく、「幽霊(という現象や概念)は役に立つかどうか」で考えるのは、非常に有益な視点だと思います。
また、存在についても、「心理的存在(個人的存在)」「社会的存在」「物理的存在」の段階を追っている点も、有益な視点だと思います。
若干、超常現象に肩入れしている印象はありますが、そのバイアスを排除して読むことができれば、示唆に富んだ本だと思います。
科学にとって「疑う」ことは非常に大切な姿勢ですが、「疑う」ことと「否定する」ことは違います。
そういった、科学の基本的な姿勢を確認できる、という意味でも、よい本だと思います。
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幽霊はいるかいないか、ではなく、役に立つかどうかという視点が有効。どのような力で動いたかより、何を訴えかけているのか。無意識が科学されると非常に役立つ。
科学は置いておいて、役立てようと。それはそうかも。
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幽霊や超能力といった類をあるかなしかではなく、実用的な角度で実際にそれが社会や生活に役立つのかを考えるというのは新しい考え方になった。現実と同時に未だ何かとスピリチュアルなことも望まれる現代、個人の認識や科学的にも必要なものの見方だと思う。
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超斜め読み。エセ科学に突っ込みいれるの好きなのでこの本を手に取ったのだが、思っていたのとちょっと違った。心理学的なマジメなアプローチで理論が展開され、役にたつか立たないかという視点も新鮮ではあった。
ただ、超能力は「現代ぶつりがくでは説明できない何らかの現象が起きているらしい」との見解は、SF好きとしてはなんだかわくわくさせられる。
人間の「無意識」に秘められた可能性は興味深い。
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超常現象の解説そのものよりも、その解説のために紹介されている、いろいろな認知科学・脳科学の知見をまとめておさらいすることができる、という意味でとても面白った。
「無意識」にスポットをあてるため、認知科学の先生にしては、ユングをはじめ、深層心理学をちょっと重んじ過ぎてないかな…という気もしなくはなかったが、でも確かに、まだよくわかっていない「無意識」をこれからどんどん解明していくに当たって、やっぱりユングは避けて通れないところはあるだろうし。
なお、先生がこの本を書くきっかけは、北野武監督との対談だったとか。ホント多才だね、北野監督。
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科学で証明できる超常現象もあれば、今の科学で説明できない部分をもったものもあり、それらについての説明を面白く読んだけど、本書の肝はその超常現象はあるかないかではなく、社会性のある創造となりうるかどうかにある。超常現象には人の無意識の関係が強いらしく、その無意識が生み出しうる創造を社会や個人に活かすことを考えるという視点が、オカルトを扱った本を初めて読む私には新鮮に感じられ、とても面白かった。創造的な挑戦の姿勢が無意識の生む可能性を拡げるということを心に留めておこうと思う。