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雲の上のレベルの人の思考、何に何を感じているのか、が少し垣間見えて興味深く読みました。対談ということで分量も少なく、もう少し突っ込んだ内容も聞いてみたいなと思いました。でも自分にはない感覚がどのようなものなのか少し感じることができて良かったです。
本当のところ身体的なところは言葉で表現しきれないだろうし、自分で体感してみたいと思いました。
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対談の相手のセレクトが面白い。茶道、文楽、雅楽、マタギの話が面白かった。特にマタギ。
・人形の臍の下(空洞)を安定させる(文楽)
・自分の身体じゃなく、人形の身体に共感する(文楽)
・実際の音を出さないで演奏する秘曲(雅楽)
・冬眠から出てきたときのクマが、胆のう・毛皮・肉が最高(マタギ)
・クマ送りの儀式/逆皮の儀式(マタギ)
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プラス☆1つ。
いやはや面白い。文字でこれだけ面白いなら、対談動画アップしてないかしら。DVDでもあれば買うなー。
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昨年の6月から読んでました。やっと読み終えた。
内田先生が茶道家、文楽人形遣い、マタギ、スポーツ教育学者などの方々と、日本固有の身体感、身体の使い方について対談した内容をまとめたもの。
で、翻って、日本の自然と文化と社会を身体という切り口から考えさせてくれます。とても面白い。
借りて読んでましたが、文庫がでるなら買う。
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問い
・日本人に固有の身体技法の特徴とはどのようなものか
答え
・人間同士が互いを感じ合い、同調するという、共同体(的社会)ならではの身体の使い方は日本固有ではないか
・例えば、お茶における究極的な主客のあり方は、「賓主互換」とその対をなす「賓主歴然」という言葉で表す。同じものを食べ、同じものを飲み、臓器の活動や脈拍が同期していく時の体感は、凄まじい。傍らの人間に同期していって、共同の身体を成り立たせるのは、人間固有の生存戦略
・千宗谷:茶道家 五感全てを差し出し、その洗練を問う
・安田登:能楽師 張り詰めた沈黙。「コミ」で意志を通じ合わせる
・桐竹勘十郎:文楽人形遣い 虚の中心である「人形の体感」に同調する
・井上雄彦:漫画家 「描かれた武道書」
・多田宏:合気道家 命の力の高め方、保ち方、使い方の訓練法
・池上六朗:治療者 「一瞬前とは違う状態を作り出す」ことで治す
・鶴澤寛也:女流義太夫 伴奏ではなく、人物の内面や情景を描写する音
・中村明一:尺八奏者 静穏なまま、大量の呼気を瞬時にオペレートする
・安倍季昌:雅楽演奏家 「陛下」の祭祀の傍らに侍す
・松田哲博:元大相撲力士 稽古の基本は身体の機能が目覚める「しこ」
・工藤光治:マタギ 人だけのものだけではない山から恵みを授かって生きる
・平尾剛:スポーツ教育者 人間としての成熟が「愛情あるパス」をつなげる
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それぞれにたいへん興味深い対談が綴られているが、身体的な所作などは、言葉で説明するのが困難である。できれば、これらの対談は映像で見たかった。