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こんな姑も小姑もぜったいイヤだ、付き合いきれない!と思うけど、この小説が最初に出たのは昭和51年。当時はこんな姑が普通だったんだろうか。息子の妻は息子だけでなく母である私にも仕えるのが当然、と思っているようなひと。
もし今、嫁姑関係に悩んでいる人が読んでも、基本的には嫁が「京おんなの忍耐」でどうにかやっている話なので、なんの救いにもならないだろう。
ただ、終盤になってようやく、嫁の永子がこの関係についてあるべき姿を見出すくだりが印象的。
夫の家族は結婚すれば自分の家族になると思っていたが、それは違うのだと。
自分の親兄弟と同じようには思えないし、また思わない方がいい。むりやり家族同様に思い込むより、ひとりの人間として尊重し合わなくてはならないんだ、と・・・。
現実にはだれしも色々なあつれきを抱え折り合いをつけながら暮らしているけれど、根本的な考え方を改めようという気づきにハッとさせられる。
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【女の幸せとは何かを問いかける、傑作ドラマ!】海外赴任を終えた夫と共に娘を連れて日本に戻った永子。姑と小姑との同居には想像を絶する気苦労が待っていた。忍従の先の幸せとは?
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すっきりとはしない、けれど現実的にはこれが理想なんじゃないかなという結末。
書かれたのが昭和51年辺り、なら「夫の家族は他人」という考えをすっぱり表明して見せたこの小説は、相当前衛的なものだったんじゃないだろうか。
何にせよ、夫が「自分の家族は妻と子」と思ってくれるのは幸せなことですね。
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人から勧められた日本の女性作家さんの中に平岩弓枝さんがいたので、一冊読んでみようとおもってこれを読んでみた。
どひゃー。
って、なんども声が出ちゃうぐらいの男性主体の時代の「出来たお嫁さん」のお話。
昭和51年の作品だから、わたしの親よりも上の世代の「結婚生活」が描かれてる。
夫はエリート。
家族にもちゃんと思いやりがあって、夫婦円満。
ひとり娘はちゃんと躾けてるから、性格もあたまも優れてて、小学校から私立通い。
結婚してからずっとフランス暮らしで、主人公(お嫁さんの立場の人)は英語もフランス語も堪能。
社交的で内助の功力もすごくて、夫を立てながら、有益な人脈をじぶんで築いて持ってて。
家事もプロ級の腕前。だけどちゃんと家計の管理はできてる。
美人で、ファッションセンスも垢抜けてて、京都の老舗が実家で、親もエリート、忍耐と慎みをかねそなえた京女としてもカンペキ。
ほんとに、これ以上はないってぐらいの「カンペキな主婦」なの。(どひゃー)
だけど、同じくステキなエリートの夫の家族はサイアクなキャラクターに描かれてる。
姑、未婚の小姑、お嫁にいった妹。
フランスから帰国して夫の家族と同居になったんだけど、夫家の人たちはものすっごーーーーーーーーい意地悪っていうか性悪家族。
夫の家柄もわるくないはずなのに、ものすごい下品だし。
こんな家庭でよくあんなステキな夫に育ったねー、って、フシギになるぐらいものすごいひどい人たちに仕立てられてる。
そんな夫の家族に尽くして尽くして尽くして尽くして尽くし抜いて悟りを開いて、でもそこで荒れて家庭を捨てたりするんじゃなくて、もっと人格のステージをアップさせて家族のために尽くしつづける良妻賢母のお手本を示したお話、でした。(うひゃー)
いまの与党が日本国民の女性に望んでいるのは、まさにこんなタイプの人、ってかんじ。
女子教育の教科書になりそう。(うへー)
いちおう、なんとなく不倫っぽい盛り上がりもあるけど、良妻賢母はなーんにも貶められない設定になってて。
どひゃー。
うひゃー。
うへー。
って声出しながら読み終えた。
これもブログに感想書きたいとおもってるけど。けどけどけど。
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姑や小姑との生活の部分はイライラしたりで楽しく読めましたが、
その他の部分は偶然で人を出会わせ過ぎですし、佐竹さんはストーカーみたいで怖くて魅力的に映らないですし、全体的には大して面白くはありませんでした。
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嫁、姑、小姑バトル。
姑、小姑の性格が悪すぎるんだけど、主人公に分がありすぎて、そこがまた面白く読める。
自分にこんな姑いたら絶対無理。この人だからやっていけてると思う。
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初版が昭和だけあって時代を感じる場面が多々あった。一軒家だからと鍵をかけて留守にするのが不用心だとか携帯がない時代ですれ違う場面だとか。それでも永子さんの奥ゆかしく品があり嫁としては完璧な女性には感心してしまう。こんな嫁がきてくれたら万々歳だ。こんな姑、小姑がいる夫にはいくら夫に問題なくとも現代ならすぐに離婚する原因となるはずだ。こんな姑にはなるまい、娘にはこんなところに嫁にやりたくないと思う。佐竹さんとお似合いで2人がうまくいけばいいのにと思ったけれど、永子さんの性格からそう簡単に成就はしないだろうとも思った。それにしても木村家の女ともは最悪だ。前半は読んでいてもイライラした。永子さんが新婚時代をパリで過ごせたことがこの結婚での幸せの絶頂だったような気がする。