紙の本
明治の女性の姿を見ました
2019/03/02 15:05
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:バベル - この投稿者のレビュー一覧を見る
明治時代の女性の真の強さを見ました。
投稿元:
レビューを見る
壮絶過ぎる。
実話がベースとは…。
自分の目的のため、冬の富士山頂上に一人で籠ろうとする男もすごいが、幼い子どもを残して夫とともに生きようとその環境に飛び込める女もすごい。
事実、あった話なんだよね……。
明治という時代だからか、壮絶でひたむきだ。
投稿元:
レビューを見る
時は明治28年である。正確な天気予報をするためには、どうしても富士山頂に恒久的な気象観測所を設けなければならない。そのために野中到は命を賭けて、冬の富士山に登り、観測小屋に籠もった。一人での観測は無理だという判断と夫への愛情から、妻・千代子は後を追って富士山頂に登る。明治女性の感動的な物語がここにある。
投稿元:
レビューを見る
体力的には難しい、とか
女は家庭を守るものだ、などと
周囲から反対されながらも
過酷な環境で気象観測を続ける夫「到」を支えるために後を追った
「千代子」という女性のお話です。
強いです。
私だったら、ここまでして自分の意思を貫き通せるだろうか、と
千代子の静かな強さに感動を覚えました。
それだけに、ラストがせつなかったです。
投稿元:
レビューを見る
【NHKドラマ化、決定!】天気予報を正確にするには富士山の観測所が必要だと厳冬の山頂に籠もる野中到と命がけで夫と行を共にした妻千代子の夫婦愛を描く。
投稿元:
レビューを見る
ドラマを見ました。想像を絶する極寒生活、死を覚悟してまでの使命…史実だなんて。夏の富士山ですらあんなに寒いのに…
投稿元:
レビューを見る
読み終えたとき 芙蓉の人ロスになるくらい面白かった。
少し冬山登山の経験があるのでそれを思い出しつつ読み進めたが、雪の季節の富士山の厳しさは想像しきれない。しかも明治時代の装備…
健気だけど頑固に到に尽くす千代子すごい。
投稿元:
レビューを見る
冬季の富士山頂での気象観測に挑む夫を追いかけて、富士山に登り、厳寒の観測小屋にともに籠る妻の千代子。
それは、現代の私たちが想像する気象観測のイメージを大きく超えて、未知の極地探検のような、命がけの過酷な事業。
彼女の強さに心を揺さぶられ、偉業を成し遂げる人のすざましい力を思い、それとともに、そういう力を前提にして成果だけを求めようとすることのずるさ、危うさを感じました。3つ目については、この作品のことではなく、読んだ私の個人的な思いであって、感想とするのは間違いなんですが。
作者の新田次郎さんは、実際に富士山での観測に携わった方でもあり、偉大な先人への敬意をもってこの作品を書かれたのでしょう。淡々とした描写がかえって胸にせまります。
投稿元:
レビューを見る
気象に詳しく、富士山頂での観測経験のある著者ならではの自然の厳しさが伝わってきた作品。
自費をも投じて富士山頂での越冬観測に臨んだ野中到の夫人、千代子さんの目線で描いている。
明治、士族の家、嫁という束縛が強く、形だけでも整えようとする親世代との確執が、例えば、冬山に籠るのに、男装はダメ、モンペもダメ‥今なお共感を呼ぶ。
新たな時代の幕開け、そして列強諸国と、肩を並べたいがための国の威信をかけ
夫を支える千代子さんの不屈で、鋭意ある行動に、明治女性の芯の強さが読めた。
投稿元:
レビューを見る
映像化しているらしいので先に原作を。。と思い
読み始めたが、意外に淡々とした感じ。
あとがきに実際に会った時について軽く触れられているが
その後、どんな人生を送ったのかも気になる。。
今は本当に便利な世の中だと痛感。
投稿元:
レビューを見る
確か映画化されたんだよなぁと思い、手に取りました。
明治時代に富士山頂に気象観測所を建てるために尽力する夫について冬の富士山に登り共に観測小屋に籠った妻・千代子の物語。
まだ女の人の地位も低かった頃に千代子はしっかりと自分の意思を持ち、行動力を発揮するのだけど、その根底には夫に尽くし愛する気持ちがあってこそなのです。
千代子は本当に強くて聡明な女性。冬の富士山頂の様子は凄まじく、雪と氷に覆われた小屋での生活は寒さとの闘いで、本当に壮絶。普通の人にはとてもとてもできない。もちろん私にも無理だけど、これをやってのけた女性が本当にいたなんて、すごすぎる。
所々で出てくる手紙や報告書の文章が当時のままの昔のものなので、きちんと読解できない自分がもどかしかったです。
そして読み終わってから新田次郎さんが書いたものだったと気づいた。さすがの筆力。
投稿元:
レビューを見る
作者の登山(?)ものはよいですね。過酷な環境に置かれた人の限界の挑戦の物語は引き込まれます。
明治の時代においてつつましくあらねばならぬ女性が表舞台に立って活躍をした事実は日本における女性の地位を高めることに役立ったのでしょうね。
他の作品も追々読みます。
投稿元:
レビューを見る
ありえない。。明治でしょ、富士山で?山頂で越冬??そんなの絶対無理無理。と思って、そんな非現実的なことなんて全然無理無理と思って読み始めた。
そして二人とも高山病と寒さで11月にはすぐ死んでしまいそうになるのも、そりゃ頷ける。でもでも、あの時代にトライしようとしたのが本当にありえなくてすごすぎる。
また、結末を知らないで読み進んだんだけど、12月の年末に?救助隊が富士山に上がって行って、二人を担ぎおろしてきた?すごいな!本当にびっくり。
年末の富士山なんて、現代で、十分装備を整えて、プロが行ったって危ないのに、明治でしょ、アイゼンとかピッケルとか、ろくに無いんでしょ、それで担ぎおろしたのか!と本当にびっくり。
しかし、昔の人は強かったんだなー。と思います。ただでさえ、ただの主婦の女性が、たったの数週間、実家近くの低山を歩いて足慣らしして、それで富士山に登っていけるなんて、おそらく現代と比べて基礎体力や基礎的な脚力が本当に高かったんだと思う。現代の20代女性が突然3週間丹沢で足慣らしして富士山に登れなんて無理でしょう。。。そもそもトレーニング最初の1週間は筋肉痛でどうにもならないでしょう。
そして、一人で2時間おきの気象観測に突っ込ませた気象庁(昔は気象台?)と、それを一人で引き受けた野中到さん、ありえない。ちゃんと計画考えていない。そこはおかしいと思う。
そりゃ富士山寒いでしょうよーー。マイナス20度で風吹きまくりなんだから、一瞬で死んでしまうよ。。昔から現代への、一歩一歩の進歩っていうのは、こういう無茶や無理にトライして、それを乗り越えられたケースと、それよりももっと多くの乗り越えられなかったケースを踏み踏みしながら、この現代が築き上げられたんだろうなと思うと、ホントーにすごいことです。
投稿元:
レビューを見る
私費を投じて気象観測の道を切り開いた男と、支えた女。粗筋を知っていたが、明治の夫婦の並なみならぬ覚悟に胸うたれる。しかし、現代ならばマスコミやネットで…と思わないでもない。凄まじい冬山の猛威に挑み、夢半ばで倒れた無念さに涙溢れる。
投稿元:
レビューを見る
意義深く、偉大な仕事に打ち込めること。
その想いに寄り添ってくれる人がいること。
この二つ、自分の人生に出逢えれさえすれば。
その人は大成功したと言えるんだと、思いました。
ありきたりですが。
一人で戦うのはある意味簡単で。
自分に続く二人目を得れること。
この二人目の熱さで。
翻って己の人生が決まるんですね。
この本ではそれが妻でした。
それが相棒でも友人でも敵でも。
一人ではない人生になれること。
そのもの自体が、大事な気がしました!