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初期の大江作品は、「個人的な体験」以降のひとりよがりな感じが薄く、読みやすい。本作もムラ社会と残虐性という、大江の根源を見るような作品でナカナカ。
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紅顔の中学生時代、最も影響を受けたのがこの作品。作者はそうおもっていないかもしれないが、彼の原点であり、戦後日本文学の分岐点だったと私は思う。しばらく彼の新しい作品を追い続けた。
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丁度ノーベル文学賞をとった頃だったか…なにかで紹介されててこの本読んでみたんですが。さすがに読後感はよろしくないです。実体験がもとなんだろうか。
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戦争末期、感化院の少年たちは山奥の僻村へ疎開させられる。仲間の一人が疫病で死んだ夜、村人たちは疫病を恐れて少年たちを置き去りにして村を出る。そして、少年達の自由を謳歌する短い日々が始まる。
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かなしいかもしれないけどすごく好き。(個人的には)萌えどこもちゃんと入ってるし。読んでいて気持ちいい濃度。
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どこのレビューを見てもとにかく評価の高い作品。
でも僕個人としてはそこまで面白かったとは思わない。
ここ最近安部公房氏の作品ばかり読んでいたからその作風に慣れすぎて、
読み取れていなかっただけかもしれないが。
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感化院(今で言う少年院)の少年達が、戦争のために疎開した村で、疫病がはやりだして、村人だけが逃げて、少年達は村に閉じ込められてしまう…みたいな話。
ちょっと生々しかった。
何人も仲間が死ぬし。
ちょっと『希望の国のエクソダス』が思い浮かんだ
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初期大江作品に特徴的な閉塞感を見事に描ききっている、
そんなことはどうでもいいとして
とにかくおもしろいのだ。
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少年院の少年達が一時解放され、また隷属に戻る話。
極限状態での人間性崩壊ネタと思いきや、作者は少年達のリビドーをあくまで常態のものとして描写するため救いが無い。
フィクションとして一歩離れて見ることができない、不愉快な魅力に満ちている。
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ストーリーも文章も超一級。
静かなのに壮絶で暖かいのに狂気で大人はどこまでも醜いのですね。
この人の考えるお話しはどれも好きすぎます。
09.09.11
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大江を読んだのは初めてだったけど、噂に聞くほど難しくなかった。
初期だからかな?
最後の解説を読むと、もう1回読み返したくなる。よく計算されていて、力量がある。
これを24歳(だったかな?)で書いたのは純粋に凄い。
奇妙なタイトルが物語の終盤で分かったときはなんかミステリーのような
やられたなー感に近いものがありました。
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ひとつひとつの表現が凄い。湿った感覚とか、鋭い空気の鋭利さとか、病んだ世界の雰囲気とか、なんだかもう読んでいて引き込まれる世界でした。
登場人物の色彩も豊かで、やっぱり弟と李が好きな人物でした。弟の無邪気さは話全体に光を齎したし、李の力強さは友情の華やかさを添えてくれました。
最後の二章ぐらいは、もう一気に読んでしまいました。
無常な世界観と、他者を人間とみなさない人間の部落のおぞましさを垣間見た気がします。
他の作品も読みたくなりました。
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(2010/01/05購入)(2010/01/09読了)
野崎 歓の『子供たちは知っている』で興味をもったので読んでみた。
子供だけの幸福な時間は崩壊し、幼く美しい秩序は大人たちによって破壊される。子供の世界からも大人の世界からも追放された主人公はどこへ行くのか。
書名の意味の恐ろしさ。
━━ いいか、お前のような奴は、子供の時分に絞めころしたほうがいいんだ。出来ぞこないは小さいときにひねりつぶす。俺たちは百姓だ、悪い芽は始めにむしりとってしまう。
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全く共感できるはずのない時代背景の物語のはずだがスラスラ読めるし、登場人物の心理情況も汲み取れる。文章のうまさを再確認できる名著
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大江先生はとにかくパワーが違います。文が迫ってくる。頭が毒される。パワーある文章。
本作は特にパワー溢れている作品じゃないでしょうか。グイグイ来る。
何といっても一行目がすごい。読めば分かるけど、何か日本語としての違和感がある。これが良い違和感なのだ。「ん、どういうこと? いや、意味は分かるけど、一体どういうこと?」そういう一行目で、ぐいっと作品の中に僕らは頭を突っ込まざるを得なくなる。
あとは、パワーある文章がどどどっと流れ込んでくる。
ただ、まあ、読み終わった後は結構疲れる。純文学特有の良い疲れなんだろくが、まあ、疲れる。
そういう本だよ。