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献本でいただいた一冊。
エラリー・クイーン、十何年ぶりでしょうか。。
舞台はアメリカ、時代は1930年代、になるのかな。
主人公は著者と同名の、エラリー・クイーン。
その若き日の物語、、大分イケメンのようです。
事件の発端は美術商・ハルキスの死。
これ自体は自然死で、特に問題はないと思われたのですが、、
死の直前に彼の“遺言状”が書き換えられたこと、
そして、その遺言状が紛失されたところから物語が始まります。
なんといっても、登場人物の多さにビックリです。
巻頭に上がっているだけでも、約30名。
その人物相関図を思い浮かべるだけで、なかなかに混乱でした。
で、そんなこんがらがった状態を解きほぐすのが、、
大学を卒業して間もない、若き日のエラリー・クイーン。
警視を父に持ち、頭のよさでやや天狗状態でもあります。
意気揚々と推理した“遺言状”の在処からは、
見知らぬ男の死体が出てきたり(第二の事件)、、
ハルキス氏が死の直前にあっていたというシーンの推理を、
いとも簡単にひっくり返されたりと、、
いい感じに鼻をへし折られる様子が、若いなぁ、と。
最後には、その失敗を糧にして見事!になるわけですが、
そこに至る過程もなかなかに興味深く。
また、タイプライターを使ったトリックなど、
当時を偲ばせるネタも多く、ふむふむと。
1930年代のアメリカ文化、意外と違和感なく読めました。
いわゆる“国名シリーズ”に分類されるようですが、
他のも読んでみますかね~、なんて。
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美術商の葬儀、不可能状況下で遺言書が紛失するというツカミが強烈で一気に引き込まれました。
間違いを含めた四つの犯人絞り込みロジックは高レベルですが、色覚異常に関する誤解や根拠が弱いと感じる箇所があったので、切れ味は『オランダ靴の謎』の方が上回っているかなと思いました。
また、真犯人の意外性は抜群でしたが、どんでん返しの為に無理をした感があり、少々唐突な気がしました。
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二転三転する容疑者、真犯人は意外な人物... って書くとありきたりなミステリーだが、真犯人は完全にノーマークで全くわからんかった。伏線もある程度あったけど、全く思いが至らず...
流石です。
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国名シリーズは初めて読んだ。
エラリーの引用癖は、こちらの知識が不足していて意味不明だが、事件後半はエラリーも真剣なので引用や茶化しが少なくなってぐっと面白くなる。
物語の全てが綺麗に纏まるわけではないが、結末の意外性と鮮やかさは素晴らしい。
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エラリー・クインの国名シリーズ第4段です。ニューヨークの美術商ハルキスが亡くなり葬儀後に顧問弁護士が遺言書の盗難を検事に連絡する。遺言書は金庫内の鍵付きの鋼の箱に入れられていたが箱ごと無くなっていた。当時は棺を屋敷裏の墓地へ埋葬して居り屋敷には執事と家政婦の2人だったが、会葬者含め容疑者は掴めなかった。
密室の盗難事件解決の為に、クイン警視とエラリーが登場し相変わらずの鋭い眼光で遺言書は埋葬された棺の中だ、との断定で棺を掘り返すと中には遺言書は無く、そのかわりに見知らぬ男の死体が入っていた。
物語中盤でエラリーの推理が炸裂し犯人を推定する。。何だかおかしいぞ、項数はまだ300項近く残っている、これまでの3作ではストーリー終盤にエラリーの独壇場で披露された推理が今回は、早すぎる。何かある、
と思って読み進むと何とエラリーの推理は全くの的外れだった。小説主人公の最も輝かしい場面で恥をかかせるなんて、、どんな作家、
兎に角、終盤でドンデン返しが有りエラリーの冴え渡る推理で決着です。いつもながら90年近く前の著作ですが古さを感じさせない内容と現代ミステリーとは違った趣きの古典ミステリーを堪能しました。
前三作は、角川の新装版を読んだのですが今回は創元推理文庫の新訳版でしたが個人的には角川が読み易かったと思います。
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正直にいえば、あまり面白くなかった。
有栖川有栖氏ら、あまたの本格推理作家をとりこにする本家というわけだが、使い古された枯れた井戸のような、心踊らないエンタメであった。
若き探偵クイーンが試行錯誤するのが本作の特徴。4通りの犯人が指摘される。推理が修正され、誘導される。探偵の推理を操作する真犯人! とまあ、こみ入った作品ではあるのだが、500ページは長いと感じた。クイーンのもってまわった引用のせりふは演出だと許せるとしても、だるかった。ワクワクしない。なぜだろう?
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相変わらずの美しいロジック、と思いきや、なんとその強固に見えたロジックがいとも簡単に崩れていく...そんな体験が2度もできる作品。
そこに物語としての面白さも加わっている。
二転三転する展開、現れる新たなロジック、そしてそれを否定するさらなるロジック。
凄まじいボリュームではあるが、長さを気にせずにノンストップで読み切れる。
後期クイーン問題の片鱗も見えており、クイーンが更なるステージへと進んだことが実感できる作品。
↓↓↓↓以下、使われているロジックの記録↓↓↓
まず、犯人の一つ目の偽装。
使われたカップの個数とポットの水の量の矛盾や身元を隠して訪れた男は目が見えていたこと、ハルキスが最初につけていたネクタイは緑だったはずだということなどから「ハルキスは殺されたとき目が見えていた」という事実を導き、エラリーは犯人を特定。(したつもり)
しかし実はデニーは赤緑色盲(クイーンの誤解はあるが)だったため、ハルキスは元々赤いネクタイをつけており、訪れた男はノックス。
加えて、この偽装をした犯人は「ノックスが名乗り出るはずがない」ことを知っていた、つまりグリムショーの相棒であると分かる。
二つ目はスローンへの偽装、そして三つ目にノックスへの偽装。
ノックス邸の特殊なタイプライター(ここの伏線も見事)を使用して脅迫状を送る。
エラリーは"あえて共犯という可能性を除いた"犯人の三つの条件から犯人をノックスだと宣言。
しかし、ノックスが犯人ならグリムショーの時計の中の札を抜いたはず。
では真犯人はというと、まず、1000ドル札の話を聞いていたジョーンではない。
そして犯人が"2通目のみ"ノックス邸のタイプライターを利用したという事実から共犯の否定ができ、そして"2通目のときのみ"ノックス邸のタイプライターを使えた人物ということから犯人はペッピーだと分かる。
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確かに、ヒントは散りばめられていたのでしょうけれども
犯人については、
「それはないよ〜」って気持ちになりました(笑)
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これまでとは異なり二転三転する。エラリーが初めてミスをする。この流れも良くできている。さすがEQシリーズといった所✨
特に終盤であれ?からえー!に変わるタイミングがある。これもまた魅力。
これまで以上にページ数が多い分充実できる。
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初エラリー・クイーン。
登場人物多すぎてなかなかサクサク読み進まず。
すごい推理であっという間に解決?!でもまだまだページ数残ってる!そんなわけないよねと思ったら案の定。
主人公をこういう設定にして恥をかかすのはなかなか面白い。
予想外から更に予想外の展開で途中から一気読みでした。
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めちゃくちゃ複雑な話で、通勤中に細切れで読むと理解するのが大変やった。
犯人は意外すぎて全然わからず、最後まで楽しめました✨
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亡くなったギリシャ人美術商の盗まれた遺言書を探して棺を開けたらもう一つ死体が入ってた!というとんでもなく惹きつけられる謎から始まり、二転三転する推理、魅力的なご婦人の謎、意外な犯人、ともう面白さ目白押しで大変。ボリュームもあるけど、ほんとに三、四冊くらい面白いミステリ読んだみたいな満足感!
大学卒業したての若いエラリーの若さゆえの大失敗もまた楽しい。いやあ大傑作!