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中盤まではダラダラと読み進めていたが、マーニーが出てきた場面からは引き込まれて一気に読破してしまった。そして感想が書きたくなった。
〝魔法の輪〟の〝内側〟と〝外側〟という表現が興味深い。主人公アンナは、パーティーや親友やお茶に招かれることを素晴らしいと感じるのは〝内側〟の人間であり、自分自身はそれらとは関係のない〝外側〟の人間だと認識している。
彼女が常に〝つまらなさそうな顔〟を装っているのは、自らの孤独感(という一言では表しきれない気がするが)を必死で隠そうとしているからであるように見える。
しかし、様々な経験をし、様々な人々と関わった後のアンナは、次のように考える。
【〝内側〟と〝外側〟という考え方、なんて不思議なんだろう。それは他の人と一緒にいるかどうかとか、〝一人っ子〟か大家族の一員かとか、そんなこととは関係がない――(中略)だから、問題は自分の心の中でどう感じているか、なのだ。】
この結論に至ったアンナがリンゼイ夫人となす次のやりとりは、胸にぐっと来るものがある。
【「まあ、どうしたの、その格好!」夫人は叫んだ。「ずぶ濡れじゃないの!いったい何をしていたの?こんなお天気なのに、外にいたの?」
「ええ」アンナは笑った。でも、いまは『内側』にいます!】
こうしたアンナの変容・成長をもたらした一人であるリンゼイ夫人にも注目したい。
夫人は、家を訪ねてきたアンナに対し、「ちょうどよかったわ、これをたたんでくれない」と毛布を投げてよこす。「用事をたのまれたのが嬉しくて」、アンナは「いそいそと」その毛布をたたむ。
「あなたの存在は私の中ですでに自然のものとなっている」「あなたを必要としている」というメッセージをさりげなく送ることの大切さが。この場面には表れているように思う。
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子供の時に読んでいたらどう感じたのか、もう知り得ないけれど、大人になった今、感じることが沢山ある作品でした。翻訳の方の言葉の選び方も素敵ですね。
私はとても好きです。
切なく悲しいこともありながらも、これは幸せな物語。素晴らしい作品だと思います。女の子の子供ができたら子供のうちに、読ませてあげたいです。
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when Marnie(Marian) was there. certainly, the story of the growth of Anna. an across it? or it enclose ? inside or outside, now and past? what should we do?
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映画未視聴。
マーニーとアンナが過ごした時間が、意外にも短かったことに驚かされた。
映画は、マーニーとアンナが別れてしまった後、どのように描いていたのかが気になる……。
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映画を観られなかったから、せめて原作をと思って。
びっくりした!
アンナ!…あぁ、アンナ!みたいな。
だってまさかマーニーがそうだとは思わなくて!
映画がますます観たくなった。
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スタジオジブリによる映画を観た上で読みました。映画を見ていて共感しにくかった部分やイマイチに感じた表現はほぼ原作そのままでした。が、文章ならではの美しい描写や映画ではカットされていた壁掛けの錨に関する一連の流れは感動的。スタジオジブリの凄さと原作の素晴らしさ、両方が感じられ、それぞれの面白さがあると感じました。映画ではアンナとマーニーの関係について序盤から示唆されていましたが、原作では終盤までそれとわかるヒントが無かったかな? なので、原作を先に読んだ方が驚きが大きいのではないかと思います。どうしても海外の作品なので地名や情景描写から風景を想像するのが難しく、その点映画を先に観ていたために映像で思い浮かぶのはありがたかったです。
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児童書というには少し複雑な物語。妖精の出てくるようなイギリスの海辺の村で、少女たちの現実と空想、過去と現在が交差する。映画のほうを先に見てしまったので、イメージが映画のアニメ的になってしまったのが少し残念。
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映画を先に見たので映画のイメージにかなり引っ張られました。映画にはなかったリンゼイ一家との出来事があったり、逆に小説には書かれていない出来事があったりで、面白かったです。
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英語でのタイトルは"When Marnie Was There"。
これを『思い出のマーニー』と訳すのって、すごいと思った。私だったら『マーニーがいたとき』だな(笑)
マリアンナという名前もよく考えられていると感じた。
※映画では違うけど・・・。映画版はアンナが日本人で場所は北海道の設定。
「スペイン風の響きもあって・・・」と書かれていたが、marine(海の)という意味もあるのだろう。Marnieはmarineのアナグラムだし。
みんなは「内側」にて楽しんでいるが、アンナは「外側」にいる・・・そうだ。「内側」「外側」というのはよくわからないけれど、すぐにグループ化する女子たちについていけず、常に独りでいるような状態はよくわかる。私もそうだった。特に小学生のときは・・・。
アンナはリンゼイ一家と仲良くなり、「内側」にも入れるようになるが、これまで関わってきた周りの人たちの何がいけなかったんだろう。プレストン夫人は心配性すぎて、なんか嫌なのはわかるけど(笑)ペグおばさん・サムおじさんは割とほったらかしにしておいてくれたはずだ。
「じゃあ、結局だれがいけなかったの?」眉をひそめて絨毯を見おろしながら、ジェインが訊いた。「だれとも言えないわね、それは。」ギリーは答えた。「あなたもわたしくらいの歳になると、これはだれそれの責任、あれはだれそれの責任、って言えなくなると思う。長い目で見ると、責任のありかはそうはっきりしなくなるから。責任はどこにでも押しつけられるだろうし、どこにも押しつけられないかもしれない。どこから不幸がはじまるか、なんてだれにも言えないんじゃない?」
p335・336より
・・・こういうことなのだろうか。
初めて会う子にも関わらず、すぐに「内側」に入れてくれるようなおおらかさ、寛大さ。私もリンゼイ夫人のようなお母さんになりたい(*´∀`*)
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買ったのは1年前か。ちょうどジブリ映画が公開されていた頃。
マーニーは何者?後半はその種明かしでテンポが上がってくる。前半は見通しがきかず読むペースが遅かった。
絵として想像しづらいこともペースが遅くなることの要因だな。
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夏の期間に預けられた先で、出会ったマーニーという女の子と過ごした時間を描き、マーニーと別れた後には不可思議な点を、解き明かす。楽しそうに遊ぶ姿が続き、微笑ましく読んでいましたが、終わりにはどんでん返しというほどの展開で、読み終わってもまだよくわかっていません。アンナのこの夏の思い出は、一生で一番の出来事であることは間違いないですね。
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おもしろかった。
映画はどーも気乗りせず、行ってないんだが、
今度テレビで初放映される、とゆーので一応その前に
原作読んでおこうと思って手に取る。
うん、秀作でした。
生い立からか、心を閉ざしがちな少女が出会った、
初めて友達になりたいと心から思った少女。
ふたりだけの時間。
けれど、読者はどーも、この2人はなにか時間軸か空間軸かが合ってないようだということは分かっている。
そして突然の別れ。
ここはちょっと唐突感もあり、もしここで物語が終わっていたらなんだかなーってとこだが、
その後の展開がおもしろい。
実はこのとき出会う子たちもまた違う時間軸の子らかとも最初思っていた。入口で出会った職人さんの話がでてきて、どうやらそうじゃないらしい、となる。
え?結局血縁??おばあちゃんがマーニーだって??
正直、なんじゃそりゃーっといいたくなるような気もするけれど、血が呼んだのね、ともいえる。
過去と現在と。
不思議な、いい話ではあるけれど、
どっちかってゆーと少女の心内を描いているものなので、これをアニメ映画にするのは難しかったのでは??
実写ならなんか雰囲気のあるものになりそうだけど・・・。
どんな風に仕上がっているそのか気になる。
つーかジブリには是非オリジナルでみたことない世界をみせてほしい。それか日本のファンタジーでやればいいのに、と思う。コロボックルとか霧の向こうの不思議な町、だとかすばらしい物語はイギリスからもってこなくてもいっぱいあるのになー。
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秘密の花園やマンディが好きだったら、この本も好きになるかも!
シーラベンダーってスターチス(リモニウム)の事だったんですねぇ。
ドライフラワーや仏花でお馴染みの花でした。
サムファイアはシーアスパラガスや厚岸草(あっけしそう)とも。
こちらはあまり馴染みのない植物。
ジブリで映画化されたけれど、そちらでは主人公が日本人に変えられてるんですよー。
まぁ原作有りのジブリ作品は、かなり設定変えられた物と思って見ないとですね。ハウルもそうでしたし。
そのうちテレビでやったら見ようかな。
先日テレビでやったので、映画版も見ました。
一言で言うなら期待はずれ。
やっぱり日本人にしちゃダメだよ…。
だから百合百合しいとか変な勘繰り入れられるんだよ。
風景も北海道だとトーンが明るすぎて。綺麗ではあったけどね。
もっとグレイッシュな、イギリスの湿地帯の風景じゃないとなーと。
あとアンナの名前の由来をはしょったせいで、母子の確執が救いのないままだったのが残念。
サンドラ→信子がいい子過ぎてとんだ八つ当たりだよ!
原作のサンドラだからこその「でぶっちょの豚むすめ」なのにねぇ。
あとふとっちょ豚って語彙を持つにはジブリの女の子主人公の目は真っ直ぐすぎるので、違和感ありまくりだったな…。
5人兄弟もはしょられて、2人だったし。
まぁ、2時間で足りるお話じゃないですよね…。
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ジブリ映画が面白かったという話を同僚としたら原作を勧められたので、読んでみました。
映画のストーリーはほぼ原作に忠実なんだな。アンナとマーニーの絆が映画よりも細かくわかってよかった。
私が翻訳物苦手なのでいまいち集中できなかったのが残念だけど…。
訳が何種類も出ていて、人気の高さがわかります。
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小学生の頃、公立なのに一人だけ学区外の小学校に行かされていたので、同じ団地に友達がいなくて、いつも窓からみんなが遊んでいるのを見ていた。団地の隣の中学校や大人が遊んでいるのを見るのも好きで、離れていたところからじっと見ていることもあった。鍵っ子で、一人でいるのに同情した近所の人が家に入れてテレビを見させてくれたりおやつをくれたりすると、神経質な母はすごく怒るので、一人でぼんやりと皆を見ながら想像遊びをすることが多かったことを思い出した。作中でつまらなそうな顔と表現されているけれど、私も無愛想な子だと家族からも近所の人から言われたものだった。