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古本屋になるためのマニュアルといった内容の本だが、案外奥が深くて、新刊本の流通や経営コストなどにも話が及んでいる。きっと著者は無類の本好きなのだろうが、そういう本への思い入れは極力排して、いかにすれば古本屋の経営が成り立つかということに徹して書かれているところが斬新。要すれば、商品である古本は一品もので、仕入れ方法が普通のモノとは違うが、基本的には小売業としていかに利益をあげるかを考えるべき、ということだろうか。その意味では、経営書と分類してもいいかもしれないが、一般向けにも分かりやすく書かれていて、自分で古本屋を開業しようと思っていない人でも面白く読める。
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平均的なサラリーマンの年収約400万円を古本屋として得るには一体どれくらい売り上げなければならないか、また売り上げるには具体的にどんな方法があるのかを現実的に解説したビジネス書。
よくあるような古本屋の店主のエッセイでは無いのが面白く、また「いつか仕事を辞めて、蔵書を元に古本屋でもやりたいな〜」みたいなふんわりしたドリームを打ち砕いて我に返らせてくれる貴重な本といえる。開店までが夢、じゃ駄目で、ちゃんとそれで家族を養って、店を継続させていくのがプロなのだから。
店舗を持たないネット古書店だとしても、一日に約80冊の注文書籍を梱包するのにひとつ3分でやっつけたとしても全部で4時間かかるとか、言われてみたらその通りで。あのお店とかそのお店とか、みなさんどうやって経営を維持しているのか……と遠い目になってしまった。勉強になるな……。
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ざっくりと古本屋になるためのノウハウが書かれていて,古本屋を本気で考えている人には物足りないかもしれないけれど,普通の本好きな人にとっては仕組みがわかって参考になる.本屋さんにしても古本屋さんにしても,もっと言うなら出版業界はこれからどうなるのだろう.