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紙の本
表紙のイメージ勝ち
2016/03/13 13:03
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
夫婦やら家族の形は人それぞれ、“普通”という決まった形のものはない、ということはなんとなくわかってきたつもりですが、それでも他の人の話を聞いて「ほぅ」・「なんかすごいですね」と思ってしまうこともあり、これってやはり自分の家族とか、世間一般に流布する“なんとなくこれが普通”のイメージに自分が左右されてしまっているからだろうか。
そしてこれもまた、世の中にごく普通にいそうな夫妻の物語。
(しかしこのタイトル、妻が黙るって、いちばん怖い気がするが・・・。)
不動産開発で成功している夫のトッドと、家事を完璧にこなしつつセラピストとしても働く妻のジョディ。 結婚生活は20年以上続いていて、その生活はこれからも続いていくものだとお互いが(特にジョディは強く)思っていたが、トッドの浮気相手(しかもトッドの幼馴染の娘!)が妊娠したことで二人の生活は大きく変わり始めて・・・という話。
ジョディ視点・トッド視点で章が交互に進むので、二人の心理というかそのとき感じていることがこちらには手に取るようにわかるのだが、特にトッドはそのとき思ったことがのちの行動に反映されないことが多く、「あぁ、これが男のダメさってやつね」としみじみ。 そしてジョディに至ってはセラピストなのに自分の気持ちにあえて蓋をすることでなかったことにする態度を貫き、それがすごく怖いです・・・。
特に大きな事件が起こるわけでもないのに、心理描写だけで読ませてしまうのは、やはりどこにでもいそうな“ごく普通の夫妻”に起こりうる出来事、だからでしょうか。
あ、帯の<あと数カ月で、彼女は殺人者になる。>については、彼女が殺すのはトッドだと思っていたけれど、途中で誰を殺すのかわからなくなったのが大変スリリングでした。
そんなわけでギリアン・フリンの『ゴーン・ガール』のほうが仕掛けが派手で映画向きであるのに対して(実際、デヴィッド・フィンチャー監督で12月日本公開です)、『妻の沈黙』は文字通り地味で静かながら奥行きがあり、じっくり描けるテレビドラマ向きといえるかも。(2014年10月読了)
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