白石文学ファンとしてはちょっと不満足かな
2016/01/18 08:55
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この小説は、主人公がもっている全く同じジャケット(イニシャルも入っている)が故郷の長崎で発見されるという全く奇妙な出来事からストーリーは展開していきます。この小説のモチーフになったのは「3.11」のようで、これまでの白石作品とは趣の違った内容となっていますが、白石ファンの私としては、今一つ満足できない作品です。何か物足りなさを感じます。
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白石一文の主人公は高学歴エリートが多いが、本作の主人公は長崎諫早出身の高卒アルバイトから契約社員を経て都心の高層ビルで働くサラリーンマンとなった。時空を超えた事象を軸に物語は展開。いつもながら読みやすい文体で休みをつかわず平日の夜2日で読了。ネタばれは避けるが、本書に出てくるような幼い(若い)ころの出会いに時空を超えて何かを届けるようなことができたり働きかけができたらなというノスタルジーは誰の心にも響くあるはず。イリュージョンで4ポイント。
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久しぶりの白石作品。
難しかったー。時間の概念というか、哲学的で考えながら読まないとついていけない。
でも、人はいずれ死んでいくとか、過去の光を見て音を聞いているわけだから自分の存在も過去であるとか、ああなるほど・・・とも思った。
所々に現れる、心に残る描写はやっぱり白石作品でさすがだな~と思った。
しかし、武夫のコートやるり子のケータイの謎がのちのち解けるのかしらと思っていたら、特に何もなかった・・・。謎というか、本人たちで処理されたという結末だった。そこを待っていただけに、ちょっとだけ物足りなかった。
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白石さんの本は現実的でもあり、現実的ではないところもあり、完全に理解できないけど好き。
博多弁も好き。
理由はなく直感。
九州に行ったことがないのに、惹かれるのは前世の影響かもしれない。
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事象と自分とに距離がある以上、何かを知覚するということは、その事象の過去の影を自身の中に複製するということである。
時間とはそういった複製の秩序だった流れのことをいうのかもしれない。だとすると私達が決して自由になれない時間というものは、何処にもなく、未来も過去もそして現在も全てはここにあるのかもしれない。
そんなメッセージを運命や恋愛、それから1枚のレインコートをテーマにした小説を通すことで伝えてくれる。
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【謎のコートが導く時間と生命の物語】見つかるはずのない場所で見つかった「ぼくのコート」の謎を追う武夫は、やがてこの世界の秘密に触れる。3・11後の新境地!
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今までの白石さんの雰囲気とは異なる内容だった。
震災直後に執筆されたようで、原発事故に対する著者の意見も垣間見えた気がした。
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これまでいくつもの白石さんの作品を読んできたが、これは私には合わなかったかな。難しい。
話の展開が多すぎて整理するのが大変だった。
途中にでてくる他の著者やその作品の話が思いの外長過ぎた感もする。
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うーん、白石一文のこういう哲学っぽいのはあまり好きじゃないため、なんだかなぁだった。最初の入りから終わりがどうなるかと、思って読み始めたがうーん…。
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【装幀・デザイン】
大久保明子 ケッソクヒデキ
【あらすじ】
熊沢武夫が東京で買ったネーム入りのコートが、故郷・長崎で発見された。だが武夫の部屋のクローゼットには、新品のコートがかかったまま。なぜ、全く同じコートがこの世に二つ存在するのか? 謎を追いかける武夫の前に、ある女性の存在が浮かび上がる。3・11後の世界を舞台に、生きることの実相を描く。
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久しぶり本著者の作品が読みたくなり手に取る。
やはり独特の文体。自分の信条、考えをこれでもかという風に出してくる。小説の広げ方にもこんな方法が有るのだなあと思う。
未来から来たとしか思えない自分のレインコートと出合い、「時」を考える話。
東日本大震災も一つのテーマになっている。放射能の問題、生まれてくるこの健康を考え、四国に引っ越そうとする妻、仕事を辞めることができない夫。生まれてきた子が、受ける影響はどんなにだろう?それが何十年後ではないと分からない怖さ。
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東日本大震災を経て変化した人生観を描いた作品だと思うのですが、あまり関係ないと思える描写が多く、かつパラレルワールドでもない不思議な要素も加わって、何がポイントなのか理解できなかった。
相変わらず白石作品は難解で、なのについ読んでしまうところが魅力なのか。
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川は、三途の川とかがあるように、時空をつなげるものなのかもしれない。橋を渡るルルドは、その案内役だったのかな。
そして子供の頃、原爆で亡くなった人たちに、できることなら、この水をあげたいと言った主人公の優しさが、二人をつなげたんだろうな。
白石さんの作品としては不思議さが一番濃厚な作品。堪能しました。
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始まりの数ページで続きがとっても気になり、読み始めました。
途中、「女性側のあの人があの人だと思ってたのに違った!」ていうのがあった。
「今過去未来」の考え方など
長文のところは飛ばし読みしてしまった。。
そこが大事なんだろうなと思います。。
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死生観、生きている今と死んだ世界
この世界観がずっと漂ったお話
何となくこの世界観の中にいることは
心地よく感じた