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密室殺人・衆人環視下での殺人、この2つのトリックを使った殺人事件は……序章に過ぎなかった!
故人から送られてきた謎の手記に乱歩独特のおどろおどろしい猟奇あり!
先祖代々受け継がれてきた家系図に、意味深な書き付け!謎解き宝探しあり!
不気味な見た目の住人がいる孤島で行われている恐ろしいビジネスの正体とは!?
さらに小悪魔系主人公(男)と、みんな大好き諸田くんとのBL要素……。
さすが乱歩に「自身の長編の中では1番出来がいい」と言わしめた作品だけあって、すこぶる楽しめた。上にあげたような、普通なら1つのテーマで1話作っちゃうような話がこの長編には詰まっている。最後に怒涛の伏線回収がすごい。いっぱいあったのに全部綺麗に収まった不思議。諸田くんのその後のお話で、色物のハズのBL要素も読後感にかなり大きな影を落とす。
最終的には世間狭過ぎ!!というツッコミがないわけでもないけど、それを含めて島の因縁や血筋の呪いなのかと考えれば、納得できる。
奇形や不具者が出てくるので、ドクターモローの島から取って諸田くんでいいのかな。
とても面白かった。