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中国の食品問題は 話題満載である。
なぜ それほどまでに 食品が 軽視され
信頼関係をなくしているのか?
中国には わからないことが 実に多いのだ。
それを 気鋭のジャーナリスト福島香織がどう編集するのかが
楽しみである。
『福喜食品』事件は 実に興味深い。
『食っても、死なないよ』という言葉が
あまりにも印象的で、なぜそんな言葉を吐いたのか?
ということに 疑問だった。
潜入記者が その言葉たちを丁寧に拾ったと言うのが、
まさに中国らしいのかもしれない。
内部告発 → 会社への潜入記者 → センセーショナルなスクープ。
それが CCTV の手法だとすると、
確かに、党の思惑が かなり 関与しているとおもう。
マクドナルド、ケッタッキーを始めとした標的にした
センセーショナルな食品問題は
誰かが 演出していることは確かだ。
そこまでの 状況証拠は きちんと集めているような感じをした。
しかし、それにしてもマクドナルドは
経営手法におおきな問題があるようだ。
肥大化した組織が 食に対する安全と管理が確立されていない
短期的な目で 利益を追求することで
おろそかになっているサムシングが 表面化している。
食品問題を時系列で どんな問題があり
中国当局が どんな態度を取り
その事件は 一体 どんな問題があるのかを
福喜食品、メラミンミルク、毒ギョウザ事件、パナマ咳止めシロップ事件
などの 最近の主要なことが よくまとめられていて、
わかりやすく 理解できる。
塩酸クレンブテロールについては、
ぜんそく発作の抑制と気管支拡張剤であり、
その作用は、交感神経を興奮させる作用があり、
これをエサに混ぜられて食べた豚は
『興奮し血流がよくなり、脂肪が減り、筋肉に赤みがます。
肉が鮮やかなピンクとなり、商品化した時に見た目がよくなる。』
こういうものを 使うと言うのを 中国人の研究者が
発表したと言うのが おもしろいのである。
その上で なぜそのような 問題が 繰り返されるのか?
1 都市戸籍と農民戸籍の矛盾
2 官僚汚職体質
が 分析されて、その上で、日本はどうかかわるのか
指し示している。
中国の食品問題の 好著である。