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世界に対して抱く様々な違和感を言葉にして整理し直す、表現するという能力の高さが羨ましい ズレながら、そしてもがきながらも、世界に対して真摯に向きあっているお二人だからこそ為せることだと思うけど 地に足の付いたスマートな生き方に憧れる でも、これはこれでアリなのかもしれないというちょっとした安心感を得る
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歌人と精神科医の対談集。さすが世界音痴の歌人(笑)共感する精神科医もなかなかの難あり(笑)自らを変人と認識しながらも社会性はあるもんだから苦悩すんのかね。ったく器が小さいんだか懐が深いんだか(笑)でも自分の心の奥底に封印していた思いをケロっとつらつらされるとありゃー私も世界音痴なのねーと改めて思い知らされる(笑)なんと言っても表紙の猫の目線、満点(笑)
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単行本「人生問答集」2009の文庫化で解題「秘密と友情」。
おまけに「煩悩コンテンツリスト108」。
解説は平松洋子。
吉野朔実を挟んで超仲良しなのかと思いきや、その食事会以外ではあまり、らしい。
ちょっと笑ったのはp98。
わざと意識してゆっくり喋っているらしい。
知らなんだ。あれが素だと思っていた。
しかも石田衣良に「君のしゃべり方は不自然で気取っている」とマイルドに言われたんだとか。笑
メディア露出の多い人は大変だな。
p262あたりの大島弓子愛を論理的に語っている部分は、やはりよき。
あと感じたのは春日武彦、結構親父との挿話を語ること。
そして結構太ぇ野郎だな、というか、食えないオヤジだな、とも。
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関節はずし猫ダマシみたいな芸風の
精神科医と歌人が
《まっとう》な題材をを語ってみようの対談集。
春日さんは存じ上げなかったのだが
穂村さんいわく「あ、このひとは変」がじわじわ伝わってくる。変なんだけど、社会人として世界に溶け込んでいるように見えて変。
《怒り》
怒り方には人間の品性みたいなものが出るという一文に共感、穂村さんの披露した怒り方は猟奇的で薄ら寒くなった。
《努力》
見つかりさえすれば…スタート地点に立てれば…努力の仕方はおのずとわかるというもの。
だが、そのスタート地点に立つまでが大変で、ほんとうにパワーのある奴は自分の才能に見合うジャンルをも作っちゃうぐらい確信をもっている。ほとんどのひとが確信もてないから、いまあるジャンルの中から探す、というお話はウワーッと大声あげたくなる。
《孤独》
自意識がすべてを醜くする。
《不安》
不安というのはあるスペース、余地に入り込むもので、でも、同時に、スペースがない時はもう死しかないような気もする。
死を忘れるな、死の隠蔽を忘れるな。
もののけ姫でジコ坊が鍋ぐるぐるしながらアシタカに言ったことと同じようなことだとおもう。
《記憶》
記憶に性差はあるのか。
エピソード記憶は女のほうが強いのかなと思うけど、どうなんでしょう。触感とかにおいは意外と忘れてしまうなあとおもう。
でもやっぱり記憶なんて大概あてにならないとおもうし、時間がたてばどんどん捏造されてくもんだとおもってる。証拠もないし。
《愛》
男女のもの、家族のものでなく、好敵手の関係で愛を表現した対談に男性会話のおもしろさを感じた。
明智小五郎と二十面相しかり、矢吹丈と力石徹しかり、星飛雄馬と花形満しかり。
天才同士だから相手の真価を知るのは互いだけっていう関係性に、周知の愛とおもうその感じが女にはない清々しさだなあ。
トークテーマは他にもたくさんあったけど
上記に上げたものがピピッときた。
この中からこの2つを題名にしたのもいい。
男性の飲み会にコップ持って参加した気分。
盗み聞きってやつですね。
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こんなにナイーヴさがほとばしる本は初めて読んだかもしれない(笑) 特にほむほむ… 予想を上回っていた。鋭い発言もあるけど。特に時間について。神への言及が多いなあ。春日先生が普通の人に見える。年の功か…。こういうのって、まるで精神的ネオテニー。幼少期や思春期の感性を温存したまま年を取って、ことばを獲得するとこういうことになるのか、と。と言って、理解不能な訳ではなく、端々に思い当たる節があるからいたたまれない。彼らは純粋すぎるれども。母性本能くすぐるタイプであるのは間違いない。
文中、アベノスタンプとBDバッジはわからなかったのでぐぐった。
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この春日さんという方、きっととても有名な方なのですね。でも、私はあまりよく知らずにほむほむの名前だけで読んだのだけれど、結構面白かったので、春日さんの本、少し読んでみようかな。
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二人とも、ヒネている。そしてものすごく素直。
「人生のなかで不安じゃなかったことなんて一度もない」(春日氏)というのには、共感。
特に近年は、明確に不安な要素(病気とか借金とか別れ話とか)があるわけではないけど、「なんとなく不安」になるということが顕著になってきたので。
幸せなら幸せなりに、「そんなにいつまでもこれが続くわけがない」とか、「これに見合う不幸がなにか起こるに違いない」といった方向になりがちだからな・・・。
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私自身の勉強不足のために難解な部分もあったが、全体的にユーモアが随所あって読みやすく、でもしっかりテーマが掘り下げられ深められ、読んでて楽しかった。この対談に自分も加わってみたいと思いながら読んだ。
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カバーの猫の可愛さと、「本当はちがうんだ日記」の著者・穂村氏が絡む対談と言うことで購入。医師・春日氏は「俺」、穂村氏は「僕」と各々の一人称で語られていく問題13+1は、『聖☆おにいさん』のイエスとブッダが会話しているようで、ちゃんとしたお題なのにどこか浮世離れしている。最初のほうは、あまりにも難解で失敗したかと思ったが、読み進めるうちに楽しくなってきた。補習「読書」の項では内田百閒や筒井康隆など私にも馴染みの著者が出てきて嬉しかった。
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学生時代、私だけが先生の言っていることを理解できない、って瞬間を体験したことが何度かあるけど、
この二人のように「世界に馴染めない」と強く感じるようなことはなかったのだけど、
自分だけ理解できない、っていう感覚のもっと強いものなんだろうか?それとも少し違った感覚なんだろか。
「生まれ直さない限り、椅子のストッパーを僕には発見できない」というフレーズが印象的だった。
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精神科医の春日さんと歌人の穂村さんの「人生問答集」。似ているお二人の違った視点からの発言が噛み合ってテンポよく進むので面白かった。世間と自分とのズレに違和感を持つお二人の気持ちは分かるけど、その気持ちにある程度蓋をして無理矢理にでも納得して生きている私に対して、お二人はそのズレの正体にきちんと向き合って言語化しようとしていて、それを読むことでこちらも心強い気持ちになった。
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辞書的に一つの言葉をテーマとして章立てし語り合うスタイルの、変わり者同士の対談です。
ただの変わり者ではなく相当、と言うか生粋の(笑)変わり者対談です。好き嫌いはあるでしょうが、お二人を知っている人ならゲラゲラやニヤニヤが止まらないこと必至です。
乗り物の中とか飲食店などの人の多いところで読むには注意が必要です。笑いをこらえて涙がにじむ程でした。
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最近お気に入りの穂村さんと春日先生の対談は、やっぱり何かずれてて、でもそこに真実が潜んでる気がして面白い。違和感の解消、っていうのが、それぞれの創作活動のモチベーションになってて、それはすごくよくわかる。でも一番、「それわかる!」とおもったのは、「お金」というテーマの対談の時に穂村さんが言った「どこかで自分は社会的に面責だと思っている」っていうところ。私もどうもそういう感覚で生きてて、いつまでたっても大人になったという自覚が持てない。そういう、世間とのズレ感って、誰でもあるのか、程度問題なのか、それともズレてる場所が人によって違うだけで大体みんなズレてるのか…。まあ、ズレてる人が多いからこそ、穂村さんが人気あるんだろーな。
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表紙の猫の可愛さで思わず手に取った一冊。
精神科医の春日さんと、歌人の穂村さんとの対談。
2人の知的で、かつ「普通」からは外れてしまったおかしな感覚・違和感が絶妙で、思わず吹き出してしまう箇所も。
(特に穂村さんのヘタレ具合といったら!「めまい」には笑いました)
大人になることってなんだろう、常識ってなんだろう?
巻末にそれぞれの煩悩(気になる)108リストが載っていましたが、穂村さんの「ぬいぐるみの熊が踊る文明堂のCM」は、私も常々気になっています(笑)
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精神科医の春日武彦さんと
歌人、穂村弘さんの対談集。
春日武彦さんは知らなかったけど、
穂村弘さんのエッセイはたくさん読んでて
訳のわからなさ加減含め
とても面白い文章を書く人。
肝心の短歌は読んだことない(笑)
穂村さんに関しては
自意識と諦観が入り混じりつつ、
どこか中2っぽい感じもするし、
そういうのを演じてるような気もするなぁって
漠然と思っていたけど、
この本で初めて知った春日武彦さんは、
穂村さんと精神年齢が近いのかな⁇って
印象を受けた。
世間に対するズレを感じながら
地に足の着いてない不器用なお2人が
18のテーマについて語り合っている。
途中、コレって会話噛み合ってんのかなぁ…
とか、
あれ?なんの話してるんだっけ?
とか、
読んでて迷子になったりもしたけど、
(これは読解力がないせいだと思う)
凄く興味深くて面白かった。
共感できるところも
理解できないところも合わせて
読んで良かったなぁと思わせてくれる本。