投稿元:
レビューを見る
何故か今の今まで読んでなかったのです。映画も見ていません。
1985年に刊行されたこの作品。様々な形で出続けており、今でも新刊書店で手に入り、今の子どもたちにも支持されています。それは何故だろう。
読み始めてみると大人と子どもの対立構造が、当然の前提として書かれているのですね。これは実に80年代的だなと思ったのです。
校内暴力や家庭内暴力などなどがセンセーショナルにマスコミに取り上げられ、学園ものが盛況していた時代です。大人と子どもは対立しているものというのが、社会通念としてあったのでしょう。
だから中学1年生の主人公たちが大人に対立して、廃工場を解放区とし立てこもるのは当然のことなのです。そこに具体的な親子のエピソードがなくとも、そうなるべき展開なのです。
そこに当時同年代だった僕はシンパシーを感じられなかったのです。だから小説も読まず、映画も見ず、その頃とは考え方の変わった今も何となく遠巻きに見ていたのです。
では現代の子どもらは、この作品をどのように受け止めているのでしょうか。何の説明もない大人と子どもの対立をスンナリと受け容れているのでしょか。他人に迷惑をかけないことを第一とするような世代に、「ぼくら」の行動は何故受け容れられているのでしょうか。
もしかすると具体的なエピソードがないからこそ、大人に対するモヤモヤした気持ちをそこに投影できるのでしょうか。そのモヤモヤした気持ちは「思春期」と呼ばれるものかも知れません。
子どもから大人に変わりつつある年代に襲い来る、自分で自分をコントロールできない気持ち。それを「ぼくら」が代弁し行動してくれている、そう受け取ることができるのです。
物語後半ではわかりやすい「悪い大人」が登場し、それを「ぼくら」子どもたちが叩きのめします。そこは時代を問わない壮快感があります。
そしてラストシーンの圧倒的な解放感。そこには解決も答えも何もありません。そういうカタルシスは前段階で提示し、ラストにあるのはただ解放感のみ。
何てすごい物語なのだと打ちのめされました。時代を超え読み継がれる物語の力に恐れ入ったのです。
投稿元:
レビューを見る
「そうさ。子どもはおとなのミニチュアじゃないんだ。自分たちの思いどおりになると思っていたら大まちがいだ。それを、はっきりと思い知らせてやるぜ。」
明日から夏休みという日、中学校1年2組の男子全員が廃工場に立てこもり、大人たちへの反乱を起こす!
子どもvs大人の、ある種の闘いは昔も今も変わらない。
油断した大人は、子どものストレートな行動にいつも不意をつかれ慌てふためく。
そして大人もかつて自分が子どもだったことを思い出す。
「生きている 生きている 生きている 今や青春の中に生きている」
生き生きとした子ども達の真剣な眼差しが印象的。
「おれたちは負けて逃げるんじゃない。やるだけのことをやったから、ここから転進するんだ」
ちゃんと納得して大人への道を進もうとするなんて羨ましい。
投稿元:
レビューを見る
[自宅]
夏休み前に入手した数冊の中の一冊。折角有名な良書だし、手元にあれば読むかも、と思っていただいてきたのに、まーーーーーったくその気がなくて諦めかけていたけれど、夏休みもあと数日なのに終わっていない宿題をやっている最中、目の前にあったので逃避読みしてハマったみたい。うん、うちの子、やっぱり読書自体が嫌いなわけじゃないんだよね、ただ好きの優先順位が落ちてきたのと、「嫌い」筆頭の勉強が目の前にあれば、結構何でも目の前の本、現実逃避から手を出して読むよね…(笑)
お陰で宿題が一層終わらなくなりそうでどこでストップをかけるべきかかけないべきか、最後の最後まで冷や冷やさせられたけど、何とか形だけでも宿題も終わったし、本はこの後「ズッコケ~」まで手を出したし、まぁ結果オーライかな。
私もこの話は子供のころ読んだっきりで内容ぜーんぶ忘れているし、そのうち再読してみるか。
投稿元:
レビューを見る
・
「ぼくらの七日間戦争」シリーズの第1弾です。
・
中1の子供たちが、廃工場を解放区とし、一週間、廃工場に立てこもって、大人たちと戦う物語だよ。
・
一度読み始めると、止まらないよ。
・
佐藤亜美の息子(小5)の感想でした!
投稿元:
レビューを見る
ぼくらの七日間戦争(角川つばさ文庫)
著作者:宗田理
角川グループパブリッシング
タイムライン
https://booklog.jp/item/1/4046310030
投稿元:
レビューを見る
今から30年以上前に書かれた本だから、時代が違う。だから暴力教師も政治家と裏で繋がる校長も、今はいない(と思う)。
けれども、子供たちが大人への反発とか自分たちの存在意義とか自由とかを求めて行動する姿を、今の子供たちにも読んでほしいな〜と思った。
投稿元:
レビューを見る
新型コロナの影響で図書館が休みになり、読む本がなくて小4息子のはまっている本を借りて読んでみた。昔話題になって映画化もされたし、最近の小学生の好きな本ランキングでも2年連続でベスト10に入っていた。
読み終えてみると、おとなへの反抗心が芽生える中1生の男の子たちが集団で古い工場に立てこもり、なんとか事態を大きくせずにやめさせたい大人たちと全面対決してやっつけるという冒険の一週間を描いたものだった。
おとなになってしまった自分が読むと、こんなにうまいこといくかなあとちょっとひねくれた見方をしてしまうけれど、息子が大はまりしてしまうところをみると、いろんな仕掛けで大人をぎゃふんといわせるところがおもしろいんだろうなあと思う。迷路を作って先生たちをひどい目にあわせたり、大人の悪事をばらしたり、裏をかいてあっけにとられる大人を見て大笑いしたり、そんなことを仲間と考え実行するのが楽しいんだろうなあ。こんなに熱くなってみんなでひとつのことをなしとげるなんて、最近少ないもんね。
もし自分の息子がこの中にいたら、それこそ自分があわわ…となりそうだけど。
投稿元:
レビューを見る
宮沢りえ主演の映画を30年前くらいに見て、以降初めてこちらの本を読んだわけですが、映画と全然内容が違いました。
しかし、原作が書かれた年代のせいなのか、反乱を起こした子供たちが親の全共闘時代の暴れぶりを真似ているんだとか、子供向けの本でそんなこと書くの?とちょっと面食らいました。
お話の方も、子供たちが大人たちをコテンパンにやっつけた7日間戦争の後、家に帰り普通の暮らしに戻ってしまったので読み終わったあとに何にも心に残りませんでした。
投稿元:
レビューを見る
面白い。娘も楽しんでいた。でも、内容が古くなっていて、表現もドッキリするところがあり、リライトが必要かも。主人公たちにいまいち共感しきれなかったのは自分が大人だから?
投稿元:
レビューを見る
とても面白い作品です。僕は、これを読書感想文をきっかけに知ったのですが、あまりの面白さに『僕ら』のシリーズを全部買ってしまいました。それくらい面白い作品です。あと、当時の僕はこれを4年生の時に読んだので、あまり内容が難しい作品ではありません。僕は、特に花火を打ち上げるシーンが好きです。
投稿元:
レビューを見る
考えられた悪戯、面白い発想にワクワクして読んでいたのを覚えてる
この危機をどう乗り越えるんだろう、どんな結末になるんだろう、毎回そう考えながら読んでいた文庫本
投稿元:
レビューを見る
大人へのストレスとか変える!っていうところが良かった。あとは男子も女子もいてどっちも楽しめるってところ。
投稿元:
レビューを見る
思春期に入ろうとしている子どもにはおもしろいんだろうね。みんな喜んで読んでいる。自分の中のストレスを反映させてるんだろう。しかし私はこれをおもしろがるには歳を取りすぎてしまった。そんなにひどい大人ばっかりじゃないと思うが。子どもはそんなに大人が嫌いなの?どうしても子どもに媚びてる感じがする。西脇先生の存在もちょっとどうかと思う。大人なめんな。
投稿元:
レビューを見る
かつて実写映画版で観たことがあるようなないような...記憶が定かでないのと、縁あって借りることができたので読んでみた。
先公、ポリ公という言葉が懐かしかった
教師と生徒の主従関係も読みながら、かつて学生時代を思い出した
一致団結して大人をやっつける場面は読んでいて面白くてスッキリした。
投稿元:
レビューを見る
特に天野が酒井のプロレスの実況をするところが面白かったです。
西脇先生がみんなに食材をあげるところが