紙の本
会計にはビジネスモデルが反映される
2016/11/01 23:06
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投稿者:mistta - この投稿者のレビュー一覧を見る
そんな実感がわく本。
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ビジネスモデルや経営戦略の違いが財務面にどのように影響しうるのかをわかりやすく説明してくれる良書。
説明がわかりやすいのもgoodだが、この本の最も素晴らしいところはケースが非常に豊富な点。
一冊読み通すころには企業分析のマイルストーンが築かれている。
筆者の他の本も読みたくなった。
前半はビジネスモデルの違い(製造小売と流通小売の違いなど)が粗利率、販管費率にどのように影響しうるのかをケースを使って解説。
中盤以降はROAに着目して、売上高利益率と総資産回転率に分解して分析を進めることでより具体的に企業の特性を把握する切り口を解説している。
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経営戦略とビジネスモデル
競争優位性を発揮して、企業が存続・発展していくための企業活動の仕組み
ビジネスモデルが決算書に反映
目次
■STAGE1 三越伊勢丹vsユニクロvsしまむら
-規模(売上高)、利益率
-高い利益率は、SPA企業が吸える甘い蜜
■STAGE2 ABCマートvsニトリvsJINS
-SPAモデルの販管費・在庫
■STAGE3 ウォルマートvsH&M
-投資効率、ROA
■STAGE4 イオンリテールvsイオンモール
-「誰が在庫リスクを負っているのか?」
■STAGE5 18のメーカーをROAで斬る
-利益率と回転率
■STAGE6 バリューチェーンのどこを担うかが決算書の構造を決める
-受託製造企業とSPA企業のグッドサイクル
■STAGE7 SPA企業への対抗策を示したメーカーのROAを時系列で読む
-経常利益率の改善で、ROAを大幅拡大
■STAGE8 最後のケーススタディは国内最大の複合企業 JR東日本!
■STAGE9 ROAマップから始める自社の決算書分析
why?, so what?, how?
-ステップ1 ROAマップ->収益構造
-ステップ2 売上高経常利益率->利益構造
-原価、販管費、営業外収益・費用
-ステップ3 総資産回転率->資産構造
-キャッシュ,売上債権,棚卸資産,有形固定資産,その他資産
-ROAマップの負の曲線->パラダイス領域
■ADVANCED もう一段高い分析のための4つのインプット
1 ROAよりも優れた究極の経営指標、それはROIC
-ROAは万能ではない
-資産ではなく投下資本で効率を考えるROIC
2 資産保有の平均値との比較から、ビジネスモデルに基づく資産の分析は始まる
3 ROAと財務レバレッジにも存在する、負の関係性
-ROAとDEレシオには、なぜ負の関係性があるか
-例外業界であるガス、自動車、電気機器を考える
4 傑出したビジネスモデルは、傑出した会計数値となって表れる
-3つのキーワード:why?, so what?, how?
-SPA企業の在庫
-低価格戦略企業の総利益率
-コマツの売掛金回収
-ソフトバンクの有利子負債
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グロービズで教えておられたという。別の講師ではあるが、グロービズの講義を受けたが、よく似たストーリーの話。具体例が盛り込まれていてわかりやすい。単なる数字から、ビジネスモデルや事業戦略まで考えるところは、知識と知恵をフル活用できて面白い。
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面白かった!
会計の知識はつけたいものの、暗記じゃ意味ないし自分の仕事に活かせる勉強がしたくて手に取った本書。私にはぴったりでした!
今まで何となく意味は分かってたものの、なぜその数値になるかのビジネスモデルと紐付けて考えられていなかったんだな、と分かりました。
姉妹本があるとのことなので(先に新しい方読んじゃったけど…)そちらも読んでみようと思います!
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決算書の分析ができるようになるのに憧れて、大津さんの本2冊目。
前読んだのは「英語の決算書を読む」というテーマだったので欧米企業がメインの本だったのですが、
今回は日本企業も扱っているものだったので、よりとっつきやすいしイメージがしやすく、読みやすかったです。
「儲かっている」の定義をROAと考えて、
ROAを売上高経常利益率×総資産回転率に分解して考える。
両方の要素が高い水準が「パラダイス領域」…
分かりやすかったです。
以下、印象的だったところ
・次のSPAキラーブランドは?
・イオンと言えども、イオンモールとイオンリテールは違う
・Amazonは在庫リスクを持つ、楽天は持たない。このことから導かれる両社の売上・売上原価・販管費・営業利益率の要素・相対額の違い。
・ジョンソンエンドジョンソンから転身したカルビー・松本会長の経営手腕
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クイズ形式で各社の財務諸表を紐解いて解説しているため、とても楽しく分かりやすいビジネス書になっている。
対象とする企業も新しい会社、身の回りで親しみのある会社が多く、興味を持って取り組めた。
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会計とビジネスモデル戦略の関係性を豊富な事例を通じて紹介する名著。
非常にわかりやすくわかった気になれる一冊。
本当の実力をつけるには本書の考え方を元に実践を積み重ねる必要があるものと思われる。
<メモ>
・spaはノウハウやリスクを孕むものの高い利益率を出すことができるモデル
・ビジネスモデルによって収支構造は異なる。
・効率性と収益性は負の相関性があるが、SPAなど、この相関性を超えるビジネスモデルが存在する。
・ROAマップを作成する。
売上経常利益と資産回転率。
10%達成には何が必要か?
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色々な企業の決算書を出して分析していますが、個別企業の数字の表れ方を解説することが本書の趣旨ではなく、特徴的な数字に着目し、なぜそうなっているのか理由を類推し、その企業のビジネスモデルを考え、強みや課題まで分析・特定する、その思考ロジックこそが大切である、ということが本書の趣旨だと思います。
なので、「在庫が多いから問題だ」やら「キャッシュが少ないから問題だ」といった杓子定規な分析は、本書では「思考停止」と非難されます(在庫を抱えていても、その商品に50%近いマージンを乗せていて、かつ売り切れるビジネスモデルなら、一見過剰に見える在庫も利益の源泉ととらえることができる。また、キャッシュが少なくても、安定的に利益余剰金が発生するなら運転する上で問題もない)。
決算書から1段階深いビジネスモデル分析の発想を得ることができる良書だと思います。
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前作同様会計分析を丁寧に説明してくれている。
但しこの手の本は読んで終わりにしてしまうと身には付かない。実際に自分が手と頭を動かして分析して初めて自分のものになる。
読者としてはこれからが勝負だ。
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事例も多く、また分かりやすい説明でした。
財務諸表から分析を行う上で、業種の特徴も予めわかっていないと、単に事実を見つけて、その反対を課題としてしまう傾向になってしまうと気づきました。