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「屈しない」ことにブレがないという、主人公の生き方は実に頼もしい。
シリーズを安心して読み続けられる原動力にもなる。ただ、少々、驚き慌てふためく佐方も見てみたい気がするが…。
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2017/9/14 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
絶版本を発見出来て良かった(購入当時)。
2022/3/6〜3/12
約1年半ぶりの柚月作品。久しぶりであるが、佐方のキャラが立っているのですぐに作品世界に入り込める。「心を掬う」、「業をおろす」、「死命を賭ける」、「死命を決する」の4編。どの作品も素晴らしいが、佐方の父の死の謎を書いた「業をおろす」が一番か。とはいえ、佐方の検事としての矜恃をかいた「死命」の連続2編は、息詰まる法廷闘争が読み応え満点。いやあ、どれも優劣つけがたい素晴らしい作品集であった。
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正義を貫く男 検事佐方シリーズで短編4編ですが、2編は続きものだったので、短編2編と中編1編といった構成でした。今回も検事佐方の真実を愚直に追及する姿が良かったですね!1編は郵便局員の不正行為を暴く話で、続く話では佐方の父がなぜ無実の罪で収監されたのか?の真実が明かされる話で、最後の中編は痴漢事件の真相に迫った話で、権力に負けずに罪を正当に暴く佐方の姿が最高でした!
どの話もとても面白かったです!この後、佐方は弁護士に鞍替えする訳ですが、父の意思をしっかりと受け継いだ弁護士佐方シリーズの続編にも期待したいですね!
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ある検察官のお話し。
痴漢疑惑にかかった地元有数の名家と、被害者である前歴のある女子高生との闘いをまさに、死命感をもって見事に解決!
脇役の上司や部下も人情味溢れていてとても面白かった!
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2018/5/9 15冊目
佐方もかっこいいが、南場の男気もなかなか。このシリーズは全部読もうかな。
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社会には、法律が、存在し、その法律に基づいて、
人は裁かれる。法とは何か?を最近よく考える。
それを改めて、考えさせる作品。
そのさばく使命をもつ裁判官。
罪を追求する検事。そして、被告人を弁護する弁護人。
法律の中には、様々な抜け穴がある。
「違法収集証拠排除法則」
検事佐方貞人の父親は弁護士で、罪を晴らすことができたが、
それを甘んじて受け止めた。それは、弁護士としてではなく、
人間として受けとめ、愚鈍に約束を守り続ける。
父親の想いを、息子として受け止め、
父親の親友であった 住職が、それをみんなにときあかす。
実に晴れがましい 13回忌。
日本的な情緒あふれる、矜持と誇りと人間らしさ。
手紙の中に、お金を入れていることを知った郵便局員は、
それを平気で万引きする。その万引きの常習を追求する。
手紙に込められた想いを盗んでいるのだ。
あえて、トイレで、どぶさらいをする。
水洗便所では、難しい現在と違った牧歌さ。
痴漢という犯罪が、冤罪として往往にしてある。
社会的地位のある男と母子家庭で恐喝と万引きの前歴がある娘。
どちらの意見を聞くべきかということと
警察、検事にかかる政治家や先輩からのプレッシャー。
それでも、法に基づいて、粛々と。
誇りや矜持や使命について、あえて問い直すことは必要かもしれない。
それは、小さな正義であっても。
佐方貞人の活躍を期待したい。
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罪はまっとうに裁かれなければならない。
『検事の本懐』に続き、佐方検事の活躍を描く第二弾。
4つの作品から成る本書は、佐方検事の人間性を知る上で大変興味深いもの。
特に、『業をおろす』は、十三回忌の場にて、彼の父・陽世が無実の罪で獄死した理由が、古き友の住職・英心から初めて語られる。
弁護士の職業倫理と正義が対立した場合、どうすれば良いのか?
死して語らず、父・陽世の苦悩と人間性が明らかとなる。
感涙必須の物語です。
一気読み、確実です。
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佐方の父の横領事件の真相(本懐を更に一歩進める形)に迫る章では思わず涙ぐんでしまった。
そして, 佐方・筒井が検事生命を賭けた死命の章(刑事部・公判部編)は顛末を見届けられてスッキリ。南場の佐方への想いが嬉しく, 判決後のふくろうに居合わせたくなった。
正直なところ, 佐方程の正義を貫いて欲しいかと言われると難しいが, こういう志をどこかに携えていてほしいと願わずにはいられない。
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「自分は、罪をまっとうに裁かせることが、己の仕事だと思っています」
終始ポリシーを曲げずひたむきに事件と向き合う佐方シリーズ第3弾。
今回は第2弾の続編的要素もあり、読んでスッキリできた。
特に短編4話中、後半2話にグッときた。
女子高生が被害を受けた痴漢事件に対し、我らが佐方が検事生命を賭け罪を裁く。
勿論いかなる圧力にも屈しはしない。
検事としての死命を決する闘いは、佐方のクロスカウンターが鮮やかに決まりゾクゾクしっぱなし。
「秋霜烈日の白バッジを与えられている俺たちが、権力に屈したらどうなる。世の中は、いったいなにを信じればいい」
死命を賭ける男達の男気には惚れ惚れする。
佐方シリーズを年内に無事読み終えられて本当に良かった。
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父親の事件のくだりは前回の繰り返しでくどい感じはあったが、痴漢事件は、体制に負けない佐方の姿勢が読んでいて爽快だった。
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3月、柚月裕子さんの作品に酔っていますw。「最後の証人」、弁護士、佐方貞人の弁護のどんでん返しに参りました。「検事の本懐」、佐方貞人検事のお父さん、佐方陽世弁護士の生き様に唸りながらも何か釈然としない感じを。今回、「検事の死命」を読んで、そのすべてが明らかになりました。十三回法要での陽世の同級生である住職の英心の法話が胸を打ちます。そして家柄や肩書の圧力に屈することなく、検察からの圧力にもめげないで、痴漢行為に裁きを与えた佐方検事に拍手です!次作が楽しみです!
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佐方貞人の生き方をストレートに表現した短編が4つだが、「業をおろす」では父陽世の汚名を晴らすイベントを企画した住職の英心の度量に心を打たれる.広島弁が出てくるので、各人の心の中が的確に掴める感じだ.最後の2編は、痴漢容疑の武本弘敏の裏面を炙り出す貞人の執念とそれを支える上司たちの動きがうまく絡んだ好著だ.出自だけにしがみついてそれを誇示するしか能のない一族と、出世欲に取りつかれた学歴万能型の上役をうまく蹴散らす貞人の活躍は、読んでいてスカッとする物語だ.面白かった.
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検事・佐方貞人シリーズの2作目。短編の中でもタイトルになっている「死命を賭ける」「死命を決する」、佐方も上司の筒井も所長の南場もかっこいいし、裁判の進行もどきどきしてたまらん。油月さんって、こういう刑事もののどストレートを、直球で面白く書けるすごい作家さんなんだと今更、感動。ずいぶん昔に、アッコちゃんシリーズの柚木さんと勘違いして、読んだ挙句なんか違ったとか言っていたのが恥ずかしい。
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3作目も検事時代のお話。あれ?「ヤメ検弁護士」はどこへ…(笑)
どの作品も良かった。正義や職業倫理について考えさせられるものばかり。
うーん、やっぱり長編が読みたいなぁ。
2019/9/8読了
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評価は5.
内容(BOOKデーターベース)
郵便物紛失事件の謎に迫る佐方が、手紙に託された老夫婦の心を救う「心を掬う」。獄死した佐方父の謎の核心が明かされる、感涙必至の帰郷小説「業をおろす」。大物国会議員、地検トップまで敵に回して検事の矜持を貫く「死命を賭ける」。検察側と弁護側双方の、絶対に負けられない裁判の火蓋が切られる「死命を決する」。全4話を収録した、佐方貞人シリーズ最新刊。圧巻の人間ドラマが、胸を打つ!
安定のシリーズ第3弾。こんな検事が本当にいたら・・・冤罪も悪人もばっさりと裁いてもらえるのにと思うが、残念ながら実際の日本は、お金持ちとステータスの高い悪人はのさばれるんだろうなぁ~。