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大奥のお狂言師という設定が個性的でおもしろい、シリーズ3冊目。
2015/09/23 16:30
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投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
文章がやや説明がちになる嫌いはあるけれど、登場人物も生き生きしているし、何より本格時代小説のよさ、読み応えがある。さすが杉本章子、という作品で堪能した。
今回の話のミソは、将軍のお姫様の輿入れだから公儀隠密は輿入れを歓迎する派に回るが、いっぽうでお姫様を迎えると藩にお金がかかるので反対派が悪いわけではない、その両方の立場をきっちり描いていることだろうか。反対派の人物の人となりもあるが、そうやって一方を悪と決めつけない書き方はリアルでいい。
歌吉、日向の微妙な関係も読んでいて心楽しかった。
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