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本は「即効性」がないメディア
誰が本を殺すのか 延長線佐野
「幻想かもしれないけど、僕は本というものは、時間の流れを一瞬で止めてみせることができるメディアだと思うんです」
「書物を読むことで得る大切な収穫のひとつは、他者を知ることだと思います」
弱者が演じる特異な役割こそが、人類に独自性を与えているのだ
少年探偵シリーズがでてきてびっくり。
本好き少年はみんな通ってきた道なのかもね。
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いい本です。
読書という行為について素晴らしい視点で書かれています。
風邪薬はすぐに効く。
しかし読書は「非常に効き目が遅い」知性への特効薬です。
静かにじわじわと体内に吸収されます。
その時、読書の何たるかを身につけていることになります。
釣り、スキー、テニス、将棋などなど、人がすることには
全てに「上達」というものがあります。
読書も同じです。読めば読むほど色々なことが分かって
くるし、前に分からなかったことが突然分かってきます。
そんな時、少しだけ「読書の腕前」が上がっているのです。
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本が好きでたまらない、という著者の気持ちが伝わってくる。
帯にピースの又吉さんの言葉が載っている。
一行読むごとに「共感」や「発見」があり、ますます本が好きになりました。本を愛する僕にとって、岡崎さんは偉大なる先輩です。
又吉さん、私も大同意!
岡崎さんの文章は読者を上にも見ず下にも見ず、単なる本好きの仲間として見てくれているような気になる。
特に「はじめに」と第一章「本は積んで、破って、歩きながらみるもの」の内容は「共感」することが多く、本への偏愛も相まり、まるで本への‘ラブレター’を岡崎さんに代筆してもらったような陶酔感と満足感(笑)
あ、他のレビュアーの方にも同じような事を書かれている方もいらっしゃいますね。
第二章は「ベストセラーは十年後、二十年後に読んだ方がおもしろい」第三章は「年に三千冊増えていく本との闘い」第四章は「わたしの「ブ」(ブック○フ)攻略法」第五章「旅もテレビも読書の栄養」第六章「国語の教科書は文学のアンソロジー」ときて最後の第七章「蔵書の中から「蔵出し」おすすめ本」
紹介されている本も多数。
私の好みと全然被んないけど(笑)岡崎さんの熱に当てられ読みたくなった本が...多すぎて...嬉しい。
エリック・ホッファーと佐藤泰志とアン・タイラーがすごく読みたい。
でもこの本も目録ついてないのね。
本を紹介するなら巻末に目録をつけてほしいです。
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これは素晴らしいエッセイだ。
まえがきの「桟橋で読書する女」を引き合いに出して読書好きの幸せを語るところでぐっと引き込まれ。
あとは著者自身や多くの読書家の紹介に、ぐいぐいっと引き込まれっぱなし。
マーサ・グライムズ「桟橋で読書する女」。
「読書の効能」とは。いろいろ。
長田弘「本でないものはない」云々。
青山南「バスの一人かけの席に座っての読書」云々。
「じぶんがじぶんでなくなるような感じ」。
エリック・ホッファーの自伝。
司修に足穂を教えてくれた図書館のおばさん。
ベストセラー書評という「芸」。
「ブ」(ックオフ)100円棚。→これは私の活動でもある。
読書のためだけの旅。
佐藤泰志!映画化は本書刊行の2007年以降なのだね。
和田誠愛。
文章を読むことが得意と自覚した少年期。
第三の新人が好き。なら新潮文庫だよねー。
おすすめ本は欲しいものリスト直行。
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筆者は本当に本が好きなんだな、という思いが伝わってきて心地良い。
本を読むための旅行を推奨する、というのは共感できる。自分の本棚を見ると、「この本は、あの時あの場所で読んでいたな。」と覚えているものがある。すごく贅沢な時間を過ごしていたから印象的なのだろうか。本の内容を覚えていたければ、普段とは違う場所で読むのが良いのかもしれない。そういう趣味を孤独とは言わない。
それほど昔書かれたものではないと思うが、古本を探すなら、今の時代はメルカリに置き換わると思う。そういう、それぞれの時代が記される本というものはやはり楽しい。
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読書は不自由という著者の意見に、確かにと思った。古本をめぐる話が多いので、久々にブックオフでない古本屋巡りをしてみようかと思った。ブックオフでぶらぶらしてふと飛び込んでくる書名に我慢できず買うという時代が過ぎた私の「ブ」活用法は、これは新刊本屋にはないという本を探して「確信をもって」ブックオフに行って果たして100均棚で見つけるという方法。本当に見つかるからね。しかしkindleを購入してからこれもまた変わった。著作権切れの作品は只でダウンロードできるもんね。著者の生い立ちから読書にのめり込むようになった経緯を書いた章ではなぜか目から汁が...。自己啓発本が売れている本の上位に多く入っているという最近の状況に、「本一冊を読んで、いきなり自己を変革しようというのはあまりに安易だ」と書く著者の勇気に胸のすく思い。文学が好きなのでこの本から佐藤泰志の『海炭市叙景』をkindle版で購入した。庄野潤三も気になるなー。こういうときkindle買っといてよかったと思うわ。どの章も楽しかったけど、星マイナス1したのは、私が詩が苦手だから。最後の章はほとんどななめ読み。こればかりは克服できない。短歌や俳句は大丈夫だし、音楽に乗った歌の歌詞は平気。だけど詩になると途端に拒否反応が。
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本との向き合いかたや、最近の古本屋さん、古本の世界など様々な読書に関するトピックが載っていて、ますます本が好きになります。Ma
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中盤の生い立ちの中で、人生に影響を与えた学校の先生が3人ほど出てくるが、一人だけイニシャル名であの時の恨みは今でも忘れない宣言はユニークでした
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157ページまで、読みました。
前半の岡崎さんの読書観は共感したり、そうでなかったりしましたが興味深く面白いものでした。
自分以外の読書をする人の読書という行為について書かれた本ということで、その切り拓き方が面白かったです。
そして岡崎さん自身の古本界の立ち回り。古本を読むことがなく、新しい世界のお話を聞けたという感じですが、読むことがなかったため自分には遠く。ガラス越しの景色でした。
誰かが良いというものは基本的に読むようにしていますが、どうしてもカタログは気になるものだけ見るタイプ。
さらには岡崎さん本人への知識が薄いため響かずでした。
何年後か、もう一度開いて、その時に自分の変化を感じられるような本の予感がします。
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ひたすらに読書について書かれた本。
読書術というよりは筆者が読書が好きだというパッションが溢れんばかりに伝わってくる。
読書の意義、本棚の構成、古書店の巡り方、電車での読書、筆者の遍歴と要所要所に本の紹介を挟んでいる点も読みどころである。
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タイトルが気になって読んでみた。本当の読書好きはどのくらいのレベルなのかを知ることができる作品でした。
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「本の本」や「読書の本」などを読むヒマがあったら「本」を読め、といつも言い聞かせているのだけれど、「本の本」や「読書の本」を無性に読みたくなる時というものが確実に時々やって来る。そして、今回その時がやってきて、そのタイミングで手にしたのが本書。
この類の本は、著者が感銘を受けた本や推薦本が紹介されているのが常で、本書もしかり。結果、自分への課題図書が増える。と同時に、自分が読んだ本が紹介されていたりすると、妙に嬉しくて小躍りする……と書ければよかったのだけれど、実際には「そうだろ、そうだろ。良く分かってるじゃん、岡崎さんは。」などとつぶやいて、理由なき上から目線で満足感を覚えるという器の極小ぶりを発揮してしまうのであった。
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この本で紹介された中で気になった本。
山本健吉『ことばの歳時記』
庄野潤三『夕べの雲』
吉行淳之介『不作法対談』
『活字中毒養成ギブス』
『ポケットの本、机の本』
谷沢栄一『紙つぶて』
荒川洋治『忘れられる過去』
高橋源一郎『人に言えない習慣、罪深い愉しみ』
長田弘『私の二十世紀書店』
関川夏央『本読みの虫干し』
佐藤泰志『海炭市叙景』
笙野頼子『三冠小説』タイムスリップ・コンビナート
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長田弘
本でないものはない。 世界というのは開かれた本で、 その本は見えない言葉で書かれている。
「『教養』とはつまるところ『自分ひとりでも時間をつぶせる』ということだ。それは一朝一夕にできることではない。働き蜂たちの最後の闘いは、膨大な時間との孤独な闘いである」
「自分ひとりでもうまく時間をつぶせる」人のことを、「孤独な人」とは言わない。
誰しも最初の数ページは、まだ焦点が合わないまま、あちこち振れながら読み進めていく。だから読みはじめは、できるだけゆっくり読んだほうがいい。朗読するのも一つの手だ。 そして、作者の調律した音と読み手の弦が、やがてぴったりと合致する。いや、合致したという感触などないまま、いつのまにか没入しているのだ。その本を読むことの喜びがようやくこちらの手に渡る。 このあと、いかにうまく演奏するか。
スタインベック、小林秀雄、中野重治
ギッシング『ヘンリ・ライクロフトの私記』(平井正穂訳 岩波文庫)
清水幾太郎『本はどう読むか』
井上ひさし『本の運命』
桑原武夫『わたしの読書遍歴』
『エリック・ホッファー自伝 構想された真実』(中本義彦訳 作品社)
グルニエ『孤島』
『プリーモ・レーヴィへの旅』
北村薫『空飛ぶ馬』
志賀直哉『城の崎にて』
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著者の「本人間」としての読書経験を記したもの。何か具体的なテクニックを次々と教わるわけではないが、読んでいて更に本が読みたくなるような不思議な本だった。
本書で紹介されていた「教養とは自分一人で時間をつぶせるということ」という中島らもの言葉に納得した。人に対して恥をかかないためのものだという意識が少なからずあったが、よく考えれば教養のある人間は他人に教養を押し付けたりしないなと思い、気楽に生きようと思った。
読書をするために旅行をするという考え方が新鮮で、とても実践したくなった。その土地ゆかりの本などを持って読みながら行き、そこの古本屋で地域の空気を含んだ本を買って帰る。とてもステキに思えるのは私だけだろうか。
ベストセラーは内容はたとえ薄くてもその時代の雰囲気が刻印されているため、十年ほどおいて読むといいという考えが面白かった。確かに売れてる本には理由が必ずあるため、ベストセラーから当時の考えの傾向を感じ取ることができそうな気がした。
まだ自分は圧倒的に読書の量が足りていないため、ひとまず質などは考えずに目についたものを読み進めてみようと思った。