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葉室麟さんと言えば武士…と思っていたけれど、珍しく女性が主人公。織田信長の二女・冬姫の生涯を様々な女性たちとの戦、怪奇、そして夫・蒲生氏郷との交流で綴る物語。
「武家の女は槍や刀ではなく心の刃を研いでいくさをせねばならないのです」この言葉がなんだか身に染みる。
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信長の娘、冬の生涯を描く作品。清廉で優しく、しかし自分を曲げない強さを持つ冬が、周囲の人をなんだかんだで味方につけながら「女いくさ」を続けてゆく。娘(身内)から見た信長というのもなんだか新鮮な感じだし、冬をまもるもずと又蔵も魅力的。
Wikipediaによると、冬は実在の姫であるのだが、冬について書かれた部分は「冬に嫁いだ姫」という意味であり、出家前の名前はわからないそう。それがなおさら、神秘的さ、魅力さを増している。
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ちょこちょこ俗っぽさを感じたんだが気の所為だったかもしれない。
葉室さんの女性は、お姫様でもなんでも、ヒーロー感あってかっこよい。
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面白かったです。ただ、天正の世、国を創るために何を為したのか。そこが結局よく分からずで蒲生・織田の生き残り史にのようにも感じられる。まあ、女のいくさが怖いものだと言うことは判り申した!怖い怖い
信長に関わりの深い女たちの物語
帰蝶、お市、茶々、細川ガラシャ、五徳、お鍋の方…
信長の娘である冬姫を中心に戦国を生きる女のいくさが描かれます
昔から戦国武将に纏わる話は好きな方でして…信長関連の創作物は特に惹かれます
しかし、側室がお鍋の方で、子どもの幼名が酌て...
流石、第六天魔王。ネーミングセンスも破壊力抜群
比べると冬姫は良い名ですな
さぞ、贔屓にされた子だったのかとも思いますが実際はどうだったのでしょうかね?
まあ、うつけ者の魔王様であれば常人には判りかねますが...
名が示すように心が澄んでいて厳しさと
やや不満が残ったのは所々にオカルトというかファンタジーなこじつけがあること
定番の虫の知らせ、夢枕に立つくらいなら良いが、少し唐突かつ不必要に思えました
葉室さんの作品らしさ的にも如何なものかと
星は★★☆(2.5点です)
葉室さんへの期待が高いために相当辛めだ
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織田信長の二女で蒲生氏郷に嫁いだ、冬姫の生きざまを描いた話。
嫉妬や逆恨みなどからくる、“女いくさ”に毅然と立ち向かう冬姫の姿が清々しいです。
伝奇モノっぽい感じを織り交ぜているので、フィクション色が強いですが、冬姫の従者・もずと、又蔵のコンビは好きでした。
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武家の女は、槍や刀ではなく心の刃を研いで戦をせねばならないのです。
と、いう言葉が、とても、印象的でした。
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信長の次女が主人公。蒲生家に嫁いだんだ。茶々との関係性が想像を掻き立てる。忍びのことも随所に盛り込んでてエンターテイメントとしても面白かった。
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権謀術数渦巻く戦国の世で、人はどのようにして人を信じ愛するのだろう。
平和と思える現代に於いて、友情や愛や信頼はすぐそばにあって手にすることもそれ程難くはなさそうだ。時として裏切られ泣くことはあろうとも。
けれど戦国の世で人を信じ愛する事は、その向こうに裏切りがある事を覚悟していなければならないようだ。
裏切られて泣くのは裏切られた時の準備ができていない自分が愚かだと。
その愚かさは言い訳もできない死に通じる。
裏切られた、騙されたと泣いて涙で悲しみを流せる現代のありがたい事と感じます。
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信長の次女冬姫と、その嫁ぎ先:蒲生氏郷が活躍する話。
割と忍術合戦な雰囲気もあるので、荒唐無稽かと思いきや、割と史料に沿ったエピソードも多く、面白い。
蒲生氏郷の活躍する小説は少ないので、興味深かった。
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安定の時代小説!
葉室麟!!!!
信長に目下ハマってるわたしなので、見つけたらついつい読んでしまってます。笑笑
信長の娘の話!
こんなところにもこんなネタ潜んでたなんて!!!女同士の心の戦。
なかなかの戦。笑笑そこまでするか!と思うけどやっぱ女が戦うとなると、騙し騙され、狡猾に動き回って血は見ない代わりに、その人の一挙手一投足でもって考えを見抜いて、仲間なのかそれとも仲間の振りなのか!?見抜く目を持たないと、ソッコーで潰される。
お姫様たちの策略がすごかったです。
旦那や主人さえも操り倒す女衆の戦いがえげつない。
昼ドラ戦国バージョンです。笑笑
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葉室麟さんは好きな作家さんなので、よく読みます。織田信長の娘が主人公のこの作品、お馴染みの武将が何人も登場し、時代劇を見ているようでした。
人としての生きざま、信念を貫く爽快感や切なさなど描かれ、希望を持ち続けようと思える本でした。
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面白かった
織田信長の二女、冬姫の数奇な生涯を語る物語
どこまでが史実でどこまでが創作なのか、自分の知識不足のため、相変わらずよくわかりませんが(笑)、エンターテイメントとして楽しめました。
ストーリとしては
織田信長の二女の冬姫は蒲生氏郷の妻になり、戦国時代の中
、その覇権を競うため、「おんないくさ」を仕掛けあうというもの。
「武家の女は槍や刀ではなく、心の刃を研いでいくさをせねばならないのです」
と育てられ、さまざまな女たちが闘うことになります
信長の妹お市の方をはじめ、淀君、鍋の方、五徳、ガラシャ、築山などなど
心の刃とは言いますが、実際には諜報戦ともいえます。
冬は「もず」と「又蔵」を従えて、その戦いの中生き抜くことになります。
そんな中、氏郷と冬姫の絆は強い。
氏郷へのひたむきな愛情を胸にこの乱世を生き抜いた冬姫
楽しめました。
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織田信長の娘、冬姫のお話。
ただ、事実を元にした歴史物語と思っていたけれど
途中怨霊とか呪いとか出てきて、ん?
と思ったところもありましたが、、、。
中盤から最後に掛けては、
伏線回収がされる感じがしておもしろかった!
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信長の子供のネーミングセンスってどうしてここまでだったんだろうなといつも思います。例えば
長男・信忠(幼名:奇妙丸)
次男・信雄(幼名:茶筅丸)
三男・信孝(幼名:三七)
四男・秀勝(幼名:於次丸)
五男・勝長(幼名:御坊丸)
六男・信秀(幼名:大洞)
七男・信高(幼名:小洞)
八男・信吉(幼名:酌)
九男・信貞(幼名:人)
十男・信好(幼名:良好)
十一男・長次(幼名:縁)
次女・見星院(幼名:五徳)
六女・総見院(幼名:振)
幼名で考えるとこれで子供たちを読んでいたのかと思うと笑えて仕方がありません。だって織田信長ですよ!
「冬姫」
冬姫とは信長の次女で後の相応院と呼ばれる方です。ここでの悪人はどの本でも穏やかな感のあるお鍋の方。姫様ではあるが、物語はこの冬姫の冒険的な生き方を描いているので戦国武将物でもないのにポンポンと頭の中に入ってきます。
ここには鮮明には描かれていませんが、冬姫は恵まれていないのかな?嫁ぎ先の夫である蒲生氏郷は将来を嘱望されつつ40歳で病に倒れ、息子の秀行も92万石から大減封で12万石に落とされ、関ヶ原の活躍を認められ60万石に戻るも30歳で死去。孫の忠郷も25歳、何とか弟の忠知が次ぐがやはり早世し、断絶する中で一番の長生きをしてしまう。もう一人の娘も能登で改易を喰らってしまう前田忠政の室なので何とも言えない人生であった感がある。
普段なら読みづらいジャンルなのですがすっと入ってきます。
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2021年、7冊目です。
織田信長の娘、冬姫の生涯を描いたものです。
信長の娘にして、名将蒲生氏郷の妻である冬姫の一生を描いています。彼女が生きた時代は、戦国時代の真っただ中から、徳川の世になるまでです。非常にたくさんの歴史上の人物との関わりが描かれています。
大胆な設定ですが、冬姫の母は、信長の正室である帰蝶の娘とされています。
それゆえ、他の娘たちとは別格で、父信長に目を掛けられます。
物語は、「女のいくさ」といわれる女性たちの戦いが描かれています。
戦国時代の男の戦に関わる表現描写はほとんどありません。
父信長の目指した世の在り様を実現しようとする夫氏郷を支えていきつつ、
自分なりの「女のいくさ」をしていきます。
信長の妹お市の方、その娘の淀の方との確執が、織田信長の目指したものを
どうそれぞれが咀嚼して受け継いでいったかの違いとして出てきています。
戦国時代のたくさんの小説を読みましたが、全く違った「姫」さまの視点で、
この時代を捉え、その生き様を描いたことに新鮮味を感じました。