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3月-4。4.0点。
二宮・桑原コンビふたたび。
詐欺に遭い、相手が北朝鮮へ逃亡。
違うルートだが、ふたりとも同じ詐欺師の被害。
北朝鮮へ乗り込み、犯人を追う。
前作より、スピード感あり、面白い。
下巻楽しみ。
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二宮&桑原シリーズ、第2弾。
いきなり北朝鮮潜入から始まる。詐欺に引っかかった組の資金を回収するため詐欺の実行者を追う二人に、朝鮮総連や詐欺の実行グループ、そしてカモにされた他の組や警察が入り乱れていく・・・。
相変わらず凝ったストーリー展開も、物語が錯綜しすぎで疾走感に欠けてるし、何より北朝鮮が舞台というのがヤクザ者二人にはスケールが大きすぎて話のテンポがそがれた気がする。
北朝鮮の国体が丁寧に書かれているあたりは、その取材の細かさに驚くし緻密な取材をうかがわせるが、果たして舞台を北朝鮮に設定する必要があったのか疑問で、社会的なテーマをふくませると物語が重くなってしまう。
元来二人の達者な会話や巧妙な駆け引きが小気味よいピカレスク小説にはこういう重厚なテーマはなじまなかった。
テーマに力を割いた分、二人の描写が少し薄くなった。
本来、二宮が主人公で、彼にとっての疫病神としての桑原が存在した一作目に比べ、二人の立ち位置が均等になってきたうえ、桑原はスーパーマンのように強いし、二宮は性格が曖昧になってきた。ここらは今度どうなる?
次回作に期待。
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北朝鮮という閉鎖された空間がどのようになっているのか垣間見ることができた。
また桑原を通じ国家としての責任をどのようにして果たすか、そして国民はそれを監視しなければならないと強く感じた。
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冒頭の北朝鮮旅行と称した人探しから幕が開けて、北朝鮮という国の実態を知る。
ニュースなどでもその国の事はよく聞くが、それでも知らない事がたくさん書かれていて、興味深かった。にしても彼の国は我々の斜め上、いやもう斜め上の上の上のよく分からないところに行ってる。
当初、桑原さんのキャラが濃すぎて濃すぎて(笑)おっかなビックリで、ページを捲っていた。でも、時間が経つにつれてオレオレの桑原、ドジでビビリの二宮の凸凹コンビによる会話のやり取り、同じ詐欺に引っかかったネタなどが面白くて、そこから結構ハイペースで読んだ。
途中、密輸屋の李さんというおじさんが出てくるだけれどこのおじさんのキャラが中々、良い。
上巻が終わったのでまだ、核心には至ってない。下巻でどう展開するのか楽しみ。
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気が付いたら今月は絵本以外は黒川博行しか読んでいない。最初に読んだのが『後妻業』。仕事先の中学校の図書館に入っていたからだ。中学生が読んでいいか悪いかはともかく、まあ、理解できないであろう人間の剥き出しの欲望が、テンポのいい大阪弁でこれでもかというくらい抉り取られていて、読み始めたら止まらない。
都合、4冊目にあたる本作は、直木賞(悲願の!)を受賞した『破門』のいわゆる「疫病神シリーズ」第2作目にあたり、シリーズ最高傑作の呼び声も高い大作長編である。シリーズ2作目にして、主な舞台が北朝鮮て・・・。(一作目の『疫病神』は読んでないけど)いきなりハードルあげすぎなんじゃないの?と、ハラハラしながら読みました。
「疫病神コンビ」の桑原と二宮、それぞれの理由で北朝鮮に逃げた在日韓国人の男を追って、二度も渡航することになる。がっちがちに監視された社会主義国家の中では、もちろん自由行動など許されない。公安の目をかいくぐって、時には賄賂を掴ませながら、桑原と二宮はターゲットに近づいていく。
二度目の渡航は中国との国境を越えて密入国。しかも、タイムリミットも迫っている。入ったはいいがどうやって戻ってくるのか・・・(『破門』を先に読んでいるので、そのあたりのことは知っていたけれど)。しかし、物語はそこで終わるわけではない。
時代的にはやや古く、たとえば阿倍野の旭通商店街は阿倍野・天王寺駅前の再開発(阿倍野ハルカスの建設等)で、すでになくなってしまっているし、藤井寺駅前の藤井寺球場も近鉄バファローズの消滅と共に今は大学の敷地になってしまっている。聖地詣でがしたい人(そんな人がいたとして)にとっては寂しい話かもしれない。
【つづきは下巻で!】
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内容(「BOOK」データベースより)
「疫病神」コンビこと、建設コンサルタントの二宮と二蝶会幹部の桑原は北朝鮮に飛んだ。二宮は重機の輸出で、桑原は組の若頭がカジノ建設の投資話でそれぞれ詐欺に遭い、企んだ男を追ってのことだった。平壌に降り立ったふたりだが、そこには想像以上に厳しい現実と監視が待っていた。シリーズ最高傑作の呼び声高い超大作!
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相変わらずのスピード感。見知らぬ国、北朝鮮の様子などの描写があり興味深いです。
どんな結末にたどり着くのか、楽しみにして下巻へ。
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桑原サイコー!
早く続き読みたい。
とは言っても文庫本なのでたまに電車に乗ったときしか読んでいない。にもかかわらず、セリフ一つで場面が蘇ってくるこの臨場感すごい。
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ググッと読んでしまいました。
ヤクザと建設コンサルタントが北朝鮮に行く。。
んなことあるかいと思いつつもついつい引き込まれてしまいました。主人公コンビの掛け合いにつられて一気に読んでしまいます。
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桑原と二宮の掛け合いがテンポがよく読み手を引き込む。が、北朝鮮の設定が自分には馴染まなかった。また、長編なので仕方がないが、進展が遅く中弛みしてしまった。
下巻の展開の早さに期待。
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疫病神シリーズで北朝鮮へ行くというとんでも展開
少し時代背景が古いので今がどうなのかは分からないがあの国でイメージする雰囲気はよく描けていた気がする
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疫病神シリーズ第二弾
なかなかいけない北朝鮮内部を非常にリアルに書かれている。
暴力団ストーリーで内容はハードボイルドに近いが、ギャグセンスもあり読んでて楽しい。
上下共にすぐに読み終わる。
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シリーズものとしてあの疫病神コンビとの再会です。
どえらいとこが舞台ですな。黒川氏、国交がないこの国に実際に行ったことがあるとしか思えない。
二人が直接しくじった案件でもないのに相変わらずムチャしてます。どれだけボコボコになるのか、そもそも脱出できるのか、下巻も楽しみましょう。
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疫病神シリーズ第2作
カタギの二宮と極道の桑原、互いに疫病神と呼び合うコンビふたたび。
二宮は重機の輸出関連で趙という男に騙された。
二蝶会の若頭もまた趙に騙され舎弟の桑原にケジメをとれと命令する。
二宮と桑原は趙を追うため、議員連盟一行のツアーに便乗して北朝鮮に入る…
極寒、貧困、有無を言わせぬ圧力と監視。そして北朝鮮の灰色の光景。
あまりにも詳しい描写に、自分が現地にいるような錯覚に陥った。
前作の『疫病神』よりずっとスケールの大きな話になっている。
限られた時間の中で詐欺師の趙を追う二人。
細い細い情報の糸をたどり、時に探偵のように推理をする。
さて、この先どういう展開になるのか下巻が楽しみだ。
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シリーズ最高傑作との呼び声も高い疫病神シリーズ第2作。舞台はまさかの北朝鮮。
「疫病神」コンビこと、建設コンサルタントの二宮啓之と二蝶会幹部の桑原保彦は北朝鮮に飛んだ。
二宮は重機の輸出で、桑原は組の若頭・嶋田がカジノ建設の投資話でそれぞれ趙成根(チョウソングン)の詐欺に遭い、高飛びした趙を追ってのことだった。平壌に降り立った二人だが、そこには想像以上に厳しい現実と監視が待っていた…。
腐れ縁の疫病神コンビが北朝鮮に飛び出し、前作から一層スケールアップ。北朝鮮には入国することはもとより、その実情を把握することすら難しい。
エンタメを真ん中に据えながら、綿密な取材に裏打ちされているのが黒川作品の特色。北朝鮮のことをここまで詳しく調べられるのかと驚愕させられます。
ストーリーと並行して描写されるかの国の実態に、背筋がうすら寒くなること必至。
入国や自由行動さえ難しい北朝鮮で、行方をくらませた詐欺師を捜し出すという困難に挑む二宮と桑原。趙に接触する間際で逃げられて何とも焦れったい!