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森先生が提示する視点にはハッとさせられるものが多い。内容的には賛同できるもの、疑問を呈するもの様々であるが、6割以上はなるほどと頷けるので、考えるきっかけを与えてもらえるという意味で、森先生のエッセイは愛読している。
今回、一番印象に残ったのは、読書感想のネット投稿に関する苦言だった。
それは、「思考を、熟成させることなく表に吐き出」すため「最初から他者を意識した言葉、他者を意識した思考しかできなくなる。このため、多くの人の言葉や思考が、充分に熟成していない、薄っぺらなものになっている」(P.89)というもの。
何とも耳が痛いことをおっしゃる。
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作者自ら思い付いたタイトル100個のエッセイ。
森さんの作品を読み始めたのは、もう15年以上も前だろうか。
あのときは、作者がこんなにも魅力的な人とは知らなかったのが、なんだか悔しい。
全くの現実主義で、理論的。ヘタな感情は持ち合わせていない、所謂理系の典型のよう。
自堕落で感情気質な私とは正反対すぎて、もう少し物事を考えられる人間にならねば、この先つまらない人生だなと思った。
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「つぼねのカトリーヌ」というタイトルだけども、同じく表記されている「The cream of the notes 3」がわかりやすいか・・・。
森 博嗣が、思いついた短いフレーズを集めて、それに解説をつけたエッセィ。「The cream of the notes」は訳すと「つぶよりなつぶやき」だとか・・・。
「つぶやきのクリーム」「つぼやきのテリーヌ」と続いた第3作が本作になる。
森 博嗣の素直な思考なのか、全くのウソなのか、どこまでもわからないエッセイだけども、読んでて楽しいのでついつい触れたくなってしまう。
「そうか、なるほど?」と思えることもあれば、「え?そうなの?」となることもある(当然といえば当然だけども)。
特に突き放される感はあるんだけども、なんだかこうやって森 博嗣に触れていられる幸せをかみしめている。
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【内容(「BOOK」データベースより)
実は、僕の研究室にいた秘書さんが、カトリーヌという渾名だった―。小耳に挟んだ日々の小事から死生観、自己紹介まで、全一〇〇個の笑えて、考えさせられて、納得する森イズム。役に立つか立たないかは読む人しだい、でも読めば確実になにかが変わる。ベストセラ連発、絶大な人気を誇る森博嗣の等身大。
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【著者略歴「BOOK著者紹介情報」より】
森/博嗣
1957年愛知県生まれ。工学博士
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つぶやきシリーズ第3弾
毎度のことだが、
それは気付かなかった、なるほどと思わされたり、
「耳が痛い」いや「頭が痛い」と思わされたり、
いやいやそれはちょっと自分は違うかなと思う話がふんだんに入っている一冊。
いろいろと印象に残っている(文字を通過しているだけの部分があって忘れるかもしれません。ごめんなさい)が、とくに面白くて最後にまた印象付けられたのが、
自己紹介。
すこし変わった子があります、というタイトルだったか、それが頭をよぎった。
今回の作品で特徴的だと感じたのは、土屋賢二さんの解説だ(解説なので作品の特徴と考えていいか多少疑問だが)。
正直この一作で一番共感できたところだった。
もちろん土屋先生と同じく反省し、もっともらしいお話をいただけたことはありがたいので、明日からがんばりたいとは思います。
これを読みながら無理のない計画を立てて大掃除ができたので、自分も少し変容できているのかもしれない。
ただこれがなかなか続けられないのが自分なのもわかっている。
自分のことが思い通りになるのはいつになるのか自分でも不思議とわからないものだ。
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欲しいものはないより欲しくないものはないの方が上 子供とか動物とかが出てきたら、涙腺が緩むことはある。だからと言って、それを狙って番組を作るのも変な話だ。そういう姿勢は品がない。どんなに遠くへ行ったとしても、どんなに高いところに到ったとしても、只立ち止まってぼんやりとしてる人は、魅力的とは思えない。それよりも、常に走り続ける人、いつも登り続ける人の姿こそ格好が良い。人に格好良く見せるのではない。自分で自分を見たときに格好が良いのである。自分で自分を見ることをしない人には、その格好悪さもわからないが。 だいたい、安くなるまで待てるという事が、それ程欲しくない心理の表れである。だから、手に入れたときに満足できないのは当然だろう。 性能は主として、瞬間強度と耐久性の二つで評価されるものである。 人が並んでないところで、時々凄い掘り出し物に出会うのだ。これが堪らない。まるで自分を待っていたようにも感じる。これに比べると、並んだ末に良い結果が訪れても、まあ、当たり前かと思えて、差し引きゼロになってしまう。だから、並んで得なことは、ほぼない。皆んながが良いというものは、自分が良いと感じるものとは違っている、ということを子供の時に僕は知ったので、こういう大人になった。 一人で生きていく、覚悟こそ、一人前の大人としての嗜みである。 メーカはもう電話対応など止めて、メールを主体にすべきだ。日本人って今でもファックスを使っているんだって、と世界から見られているのを知ってますか? 即ち、最後はこの人の評価というものの差になるのである。そんなもは大した価値ではない、と思えるだけのしっかりとした自分がいれば、努力は楽しいものになる。それが信じられない人には、努力は虚しいものになる。本を読んでも、自分を知ることはできない。なにか一つ生み出してみる。そうすることで自分の力がわかる。その力の使い道もわかってくる。自分を知ることが、いかに楽しいことかも、だんだんわかってくるのである。 天才は突飛な人格だ、という幻想がある。兎に角、TVのスイッチを消してみる。そうすれば、そこに初めて自分の時間というものが現れ、どうしたら良いのか、という気持ちが沸き起こる。まさにそれが、人間の普通の時間感覚なのである。 奇跡を信じる前に、奇跡に縋らなければならない状況に陥らないことが大事だ。 僕から与えるものを受けてくれているうちは、僕の愛は成立する。 差が出るのは、がっかりしてしまい、頭が真っ白になっている空白の時間である。そのとき判断が遅れる。対処を誤る。悲観して準備をしておかないから、お手上げになるのである。 自分の死も、また自分の身近な者の死も、何れも考えておくべきものだ。その覚悟をしていない人は、大人とはいえない。子供は親が死んだら泣くだろう。それが子供だということである。大人になれば、自分の親を冷静に看取ることができるはずだし、それは薄情なのではなく、むしろ人としての品格だと思う。 捺印って遅れてないか? 偉い人は偉い振りができないのと同じように、優しい人は優しい振りができない。 多くの製品は注文生産になるだろう。無駄なものを作らないという戦略のようだ。そうやって、コストを下げている。 褒められると不安になる。貶されるほうが安心だ。 英語の発音に近い表記にした方が、今後有利になるものと思う。 戦争では兵士は殺しても良いが、民間人は駄目だ、というルールがあるらしい。殺し合いなのにルールを守る奴がいるのか、という馬鹿馬鹿しさである。 頭の良さを感じるのは、波を乗り越える走破力、可能性を思いつく発想力。 反応ばかりしている人間は、自分からボールを投げられない。 結局、時間があっても自分は何も生産するわけではない、という諦めがあるのだろう。生きているのが時間潰しになってしまっている。 スポーツのように、その場なったら、もう頑張るしかないというものもある。しかし、大事なのはそれ以前の練習だろう。 自分にはできないと予想しているから希望できない、と認識している。それは正しい。それよりも、自分のできそうなことを探せば良い。人生とは、例外なく夢を叶える活動である。 美を見つけたときに、自分の喜びに出会える。心静かであるとは、つまり慌てないということに近い。だからこそ、時間的な余裕が欲しい。 ちょっとやそっとで感極まってほしくない それまで死なないこと。それが植物が取っている基本戦略である。 キラキラネームも、大勢いるときらきらしない。 わからないから、生きている。わかりたいから、やっているのだ。 ポケットからまず自分の耳を出してはどうか。 偉大な神ほど、人間を戦わせる。 神々は大いに弱体化してしまった。既にこの地球上では、人類が神になったといっても過言ではない。 この執着があったから、僕は発する側の人間になれた。 幸せというのは、死に近づいた者にしかわからない。最後の素晴らしい交換会で、幸せと死を取り替えっこするのだ。 土屋賢二お茶の水女子大
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あとがきであったけれど、この1冊のなかで、言っていることが反対になっていたりして、人間って考えが変わるものだよなぁ、というのがよく分かった1冊でした。笑
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今回はグサグサ自分に刺さりました。
34番で薄っぺらさを示唆されてしまった読書感想投稿サイト。60番で自ら発信せず反応しているだけだと揶揄されてしまった読書感想投稿サイト。き、嫌いなのかな(゚ー゚;A
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相変わらずの金言集。
解説にも触れてあるように、著者は普通の人ではなく、天才である。
一般の人が全てを真似るのは不可能だろうが、
人を導いたり、組織を動かす人物はこの合理的かつ効率的な発想と行動を持って欲しいと思う。
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実は、僕の研究室にいた秘書さんが、カトリーヌという渾名だった――。小耳に挟んだ日々の小事から死生観、自己紹介まで、全一〇〇個の笑えて、考えさせられて、納得する森イズム。役に立つか立たないかは読む人しだい、でも読めば確実になにかが変わる。ベストセラ連発、絶大な人気を誇る森博嗣の等身大。
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百個のショートエッセィ。
前書きと解説が面白い。エッセィ自体はいつもの森氏なので元気そうだな、という印象。どちらかというと奥さんが入院したらしいのでそちらの方が心配。
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特に15と46はほんとにその通り。奥さんもこの本ちら見したらしいんだけど、リンスをシャンプーだと思って一週間使ったってエピソードがくだらなくて気に入ったらしいョ(*´ω`*)
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森博嗣のつぶやき100連発~1「欲しいものはない」より「欲しくないものはない」の方が上。2なんらかのトラブルがあったと見て調べいら。3「今のままで良いのだ」というのは,格好悪くない。4「号泣」を使いすぎるこの頃。5「今のままで良いのか」といつまでも意識したい。6イレ掃除から学んだこと。7値段が高いときに買っても,お得感はある。8完成の瞬間だけが目標ではない。9行列に並ぶというのは,恥ずかしい貧しさだと感じる。10自分は基本的に一人である。11「よす」という動詞は,命令形以外では聞かなくなった。12禁煙したと周囲が気づくのは,禁煙が終わった頃。13選挙というものは,民主sh気の基本となるシステムだ。。14ただいま森家は電話がつながりにくくなっております。15才能のさのせいにした方が,人に優しい。16他者に対する欲がない。欲はいつも自分に向かっている。17森博嗣はこういうのが好きなんだ,とよく言われるもの。18夏目漱石はラノベか。19正式文書では西暦にしてもらいたい。20人に嫌われる覚悟が,人生の活路になることがある。21国会中継するなら,野次をやめてほしい22難度の高い問題を考えることは簡単である。23みんなが褒めてくれたのは,僕の足跡です。24本を読んでも,自分を知ることはできない。25たまに整頓すると,捨てたもんじゃない,と思う。26「難しい」にもいろいろ意味があるようだ。27「ノリ」というのは,調子に乗ること。28人生なんてものは,思い通りにしかならないのだ。29天才は突飛な人格だ,という幻想がある。30子離れ,親離れが難しい現代。31矛盾した思考は,むしろ大切である。32TVの一番の欠点は,時間枠に囚われていること。33家族とか夫婦とかに期待するのは甘え。34一人で遊べる人は寂しいとは感じない。35ダムとか橋とかは,建築ではない。36奇跡を信じろ,というのは無理な話だ。37嫉妬という感情が,どうも僕にはないようだ。38がっかりしたくなかったら,悲観することである。39綺麗事が何故綺麗なのかといえば,それは言葉だからだ。40自分の本が海外で出版されていることについて。41「死」を無理に悲しもうとしている人が多い。42リンスをシャンプーだと思って一週間遣った。43衝突しない車について。44捺印って,遅れていないか?45この世に完全犯罪というものはない。46優しい人は優しい振りができない。47馬鹿がわりとまかり通る世の中ではある。48レトロは好きだが,レトロ趣味は好きになれない。49多くの製品は注文生産になるだろう。50僕は絶大な人気を博しているらしい。51では,自己紹介をためしに書いてみよう。52もう少し,自己紹介を続けて書いてみよう。53目立ちたがり屋ではなく,潜みたがり屋です。54不整地を歩くのはエネルギィが必要だ。55英語の表記で,カタカナを工夫した方が良い。56戦争放棄の憲法は,現実的だろうか?57自慢をしてもいやがられない時代になった。58みんな頭の良い奴ばかりだったのに。59頭の良さを感じるのは,どんな時か。60反応することは,自分から発している行為ではない。61金に糸目をつけるのも,基本的な自由である。62時間は無料だ,という認識が一般的である。63最近よく眠れるようになった。64木敵には,模型よりもおもちゃの方がレベルが高い。65場所は,人間の思考か���切り離すことができる。66「新」がついている古いもの。67映画も漫画もTVも殺し合いばかりやっていた。68「どっきり」の何が面白いのか,僕にはわからない。69夢で多いのは,不動産関係とゼミ旅行と学会かな。70人間の物差しは伸び縮みする。71僕は頑張らない人間です。72捨てることを考えないと,ものは売れない。73生態系というものを,どれくらいの人が考えているだろう。74太陽光発電と風力発電は,いちおう実験してみた。75「だから日本人は駄目なんだ」と言わなくなった。76奥様が「幸せだね」を連発するので,ビビっている。77夢を叶えるなんて大したことではない,日常である。78無理をしない余裕が,仕上げの美しさになる。79目は痛くなるが,耳は痛くならない。80ちょっとやそっとで感極まってほしくない。81政党って,何の違いで分かれているの?82自分の空間をできるだけ広く持った方が良い。83「自分らしさ」がほしくてたまらない人たち。84自分が立っている地面の下には何があるのか?85枯れないかぎり,待つことができる。86点の有無で違う文字になるのって紛らわしい。87キラキラネームも,大勢いるときらきらしない。88何が生まれるかわからないことをしよう。89スバル氏がTVで相撲を見ていた。90空間認識と客観視について。91ポケットからまず自分の耳を出してはどうか。92偉大な神ほど,人間を戦わせる。93「神」も落ちぶれたものである。94その代名詞は何を示しているか,答えよ。95話が通じた,わかってもらえた,と感じたことは少ない。96おそらく,見るもの,接するものへの執着の差だろう。97自然の中には,純粋のものも均質なものもない。98噛み合わない会話が人間関係を支えている。99よく考えてみると,好きなものって,特にない。100穏やかな日々を支えるものが,かつてあった。~何か面白い話があったような気がするが,既に忘れている。高校になったら,入学式も卒業式も一人で行って帰ってくれば良いと思うが,犬に学校があったら行くかも知れないというのは面白かった。そうそう,解説が1・2の嗣桃??でなくなって,土屋賢二になっている。土屋賢二って?ああ,二冊ほど本を読んでるね。そうだ,前書きに秘書がいて,その渾名がカトリーヌ…というのは嘘!
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これを読んで「ああそうだな」と思うばかりではなく「いやここは」と思うところも出てくるようにするのが理想かな、とまた思った
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つぼやきのテリーヌからはじまる、五月雨式森博嗣エッセイ第三弾。主張は一貫しつつも、世の中の流れに即したテイストで綴られており、世俗的な娯楽にも似た楽しみも覚えることができる。
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2015/08/01読了、シリーズ第3作。相変わらず痒いところに手が届くショートエッセイ。
2015/11/062度目読了。KindlePWでの初めての読書。読みやすい。マーカをひきながら堪能。