紙の本
こんな作品も
2015/10/24 06:17
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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「蜩の記」以来、武士の生き方、機微をきっちりと綴る作家のイメージが強いが、こうした娯楽色に溢れた著も守備範囲なのかと不思議な関心。面白く読めたが、やはり、時代小説としては、本流ではあるまい。
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母の友達に借りて読むことにした一冊。
葉室さんの作品は2冊目。
よかったです。
恩に報いること、母としての思い、築き上げた信頼。
じわじわと染み入る温かさがあります。
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ワケありの元武家の夫婦が商う峠茶屋。
はじめはほっとする人情ものだけど、話が進むうちに二人の抱える問題が明らかになってきます。
そして円満ハッピーエンド。
ええ話。
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こういう雰囲気の作品は好きだなぁ。弁天峠の茶屋で「弁天様」と親しまれている志乃。その茶屋の主は半平で志乃の夫。どうも“理由あり”らしい。この夫婦が抱える事情と盗賊の女頭の夜狐と娘ゆり、それに他藩の跡目騒動、追手。静かに夫婦で暮らしたいという半平、志乃の願いは叶うのか。
半平と志乃の静かな夫婦愛にじんわりしました。志乃の残してきた娘、千春に対する母娘愛。それは盗賊である夜狐が最期にかけた娘への愛と同じで、跡目騒動で志乃が関わった藤にも通じるもの。
いろいろな愛で満たされた話でした。
志乃の元夫、宮内が二人を許し、遠くから見守っていたこと、千春にも真実を話したこと、それに半平が志乃のために宮内の窮地に駆けつけること。悪い人はいないなぁ^^
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正式には夫婦ではない半平と志乃の夫婦愛と信頼関係。更には、志乃母娘、夜狐のお仙母娘の絆の強さを感じる物語。心清く生きていく半平と志乃が羨ましい。
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終わりがいいですよねーうんうん
半平と志乃、峠で茶屋を営む夫婦の話。二人とも武家の出で駆け落ちチックな。
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最初は、いろんな話が出てくるので、短編なのか?と思いきや。
半平と志乃の、お互いを思いやる心がとても温かく素敵だと思えました。
最後はちょっとバタバタと終わった感があって残念でしたが、ほっこりとした恋愛小説という感じで、面白かったです。
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「峠の弁天様」と呼ばれる美しい志乃と寡黙な半平。疲れた旅人を癒す茶店を営む、曰くありげな夫婦。世間を騒がす盗賊騒動から、二人の素性が徐々に明かされていく。出奔の元となる派閥争いからくる、藩を揺るがす事態に、お互いの固い信頼と労わりあう心で立ち向かう。刀を捨て、愛しい幼子を捨て、苦難の15年で育まれてきた夫婦の情愛がたまらなく美しい。峠を上がってくる半平と出迎える志乃の姿を思い浮かべつつ、しばらくはこの余韻に浸っていたい。これぞ葉室麟作品。
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2021.08.14
やはり葉室麟の本には胸を打たれる。武士道とは男だけの道ではなく、女もあっての武士道だと気付かされる。やはり物事は一方向からだけ見ていてはいけない。もう一方、反対側、裏側からも見て初めて本質に気付く。それが余裕であり、慕われる方なのだと改めて思った。