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「学問のある馬鹿」
知識が増えるほど、思考できなくなる。
中卒と大卒、知識は大卒のほうがあるが、ものを考える力は中卒のほうが勝ることもある。
たしかにその通りだと思う。
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学校の課題として読みました。
なぜ学ぶのか、色々な視線で読めて楽しかったです。
茂木健一郎さんの文が1番読みやすかったし興味深かった。
皆さんそれぞれ専門分野も違く、書き方も違っていた(自分の経験からみるか、偉人の人生からみるか、データからみるか)けれど結局のところ行き着く答えは同じであった。
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再読。
しばらく前から、仕事に全く関係ないことを学びたいと思い続けている。それと平行して、仕事に役に立つかも知れない(立たないかも知れない)ことも学びたいと思い続けている。
しかし、学習意欲がいまいち行動につながっていない。なぜ役に立たないことを学びたいのか、自分は何がしたいのか、よくわからずに悶々としていた。
本棚を整理していて見つけた。何となく読み返してみた。
読みながら脳内にドーパミンが出てきた。なんか知らんが元気が出た。なので☆5。
特に小林康夫氏の寄稿には目が覚める思いがした。
「人間は一生、学ぶことから逃れられない」
この言葉は不惑を過ぎたいま、昔以上に身に沁みる。なぜ学ぶのか。逃れられないからである。逃れられないのだから仕方ないのである。
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難解な本を読みたくなる本だった。
知ること、知識自体が大事な時代はもうとっくに終わっている。著者6人がどのように学んできたか、学びについてどう考えているか述べている。各先生のおすすめの本がどうにもみんな難しそうだったが、どれか読んでみようかなと思う。
特にこれから何度も読もうと思った文章は、鷲田清一の「賢くある」ということ。
今の時代の生きづらさや、人が陥りがちな考え方を述べた上で、人はどうあるべきかを「賢くなる」という言葉でまとめている。物事に対して誠実に考えられる人でありたいと思った。哲学は、高校の倫理で習ったくらいなので、すこし手を出して見たい気もする。(平行読者しすぎないが今年の目標なので注意。)
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中高生向けに書かれた本らしいが、大人が読んでも全く問題ないし、むしろ大人でも理解するのが難しいぐらい。「学ぶ」ということが議論の的になることがよくあったので、読んでみた。
個人的に印象に残ったのは、今福龍太さんと鷲田清一さんの節。
今福さんは文化人類学の専門家だが、それは大学という教育機関の中で便宜的にラベリングされているだけで、学問自体はそれで割り切れるほど簡単ではないと言う。そのラベリングをもとに自分の守備範囲を決めると、知的行動範囲が狭まり、大した発見が出来なくなる。これは、仕事にも通じると感じた。会社においても役職名が付いているが、それも会社という組織の中で便宜的にラベリングしているに過ぎず、仕事自体は自分の役目を果たせば全てうまくいく訳ではない。自分のポジションにとらわれず、「いいものを顧客に届ける」という大前提を意識し、行動範囲を広げていきたいと感じさせられた。
鷲田さんの「賢くある」ということについてでは、思考的体力について触れている。現代は昔と比べ様々なことが明らかになってきた。そのこと自体はいいことだが、その反面、わからないことに対する答えを求めすぎることがある。その中には、到底答えがないものに対しても「これが答えだ」と誤解し、思考から逃げることも含まれる。その誤解を続けると、困難に立ち向かう思考的体力が失われ、逃げ癖がついてしまう。これについては学校教育が多分に関係している節があり、つまり、一対一対応のテストによる「問いには回答がある」ことを前提とした教育に問題があることを示唆している。理解できる範囲の回答が用意されている問ばかり解くのではなく、理解範囲のこえた解がある問、もしくは解自体のない問にも触れ、自分なりの解を見つける訓練が必要なのかもしれない。そういう意味で、訳もわからず難解な本(古典など)を若いうちによみ、自分なりの解釈をするというのはいい学習だと感じた。このことについては、外山滋比古も触れている。(意味はさておきとりあえず漢文を暗誦することが、思考力を高めるのに一役買っている、と別の本で述べている)
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基本的にはおすすめできる。
各々方が少ない文字数でそれぞれの考え方やアドバイスの要点を語ってくれているのでとてもお得だといえる。
まずは読んだうえで、自分の役に立つと思われることを吸収したり、参考図書を読んでみたりすればいいと思う。
個人的には茂木健一郎と小林康夫がよかった。
結果的に女性の著者が一人も含まれないことになってしまったのは何だかなとは思う。シリーズ化されているようだが第二集になってやっと一人登場するのみである。
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そうそうたる大人による執筆。
コンセプトは、中学生向けに大学並みに深いことを伝える、というものだろう。
第1巻は、題名にある通り「学ぶ」がテーマだが、「学ぶ」が鉤括弧で括られているのは人によって「学ぶことの意味」が異なるという含意だと思われる。自分にとって「学ぶ」ということの意味を書くために、執筆陣の文章を参考とするのが良い。
以下、ポイント
外山滋比古 知ること 考えること・・・自分の頭で考えるようになることが重要
・100点満点≠人間のめざすべきこと
・個性=失点部分
・思考力=1/知識量 (反比例の関係)
・頭が悪い=新しいことを考えられない、判断する能力がない
・「忘れる」=困難
・体を動かす+辛い境遇から逃げない=自分の頭で考える
・「経験は最良の教師である。ただし授業料が高い」トーマス・カーライル
前田英樹 独学する心・・・自分の力で学問し、何かを得ること、生み出すことが大事
・二宮金次郎=一種の精神的な伝染>農政家
・心に偉人=強さ=内村鑑三の『代表的日本人』=西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮
・わが身で発見したものは忘れない
・独学は「天の助け」vs 西洋の近代は科学による自然のねじふせ
・科学=あらゆるものを数におきかえ=「物に有用に働きかける」
今福龍太 学問の殻を破る ー 世界に向けて自己を開放する・・・「自分を発見」し「世界と出会う」
・「世界と出会う」=人間のスケールを超えた、ある大きな力との出会い
・アカデミズムの外の学問。ファーブル昆虫記
・わかりやすいことには気をつける
・「わからない」=ポジティブ、おもしろい、未知
・殻はやぶられるためにある
茂木健一郎 脳の上手な使い方・・・「努力の仕方」を知る
・脳には「取説」がない
・「頭がいい」=「努力の仕方を知っている」
・ドーパミンを活用=自分で自分に無理めの課題設定をしてそれを超える
・ドーパミン=「自分にとっての進歩」があったとき≠誰かと比べて優れていたとき
・情熱=苦労
本川達雄 生物学を学ぶ意味・・・
・世界一のナマコ研究家
・3つのパンが必要・・・体、心、脳
・脳のパン=学問
・職業選択=世の中で大切なこと。嫌いではなく、結構やれるし、社会に役立つ
・物理学と生物学の時間の違い
小林康夫 学ぶことの根拠・・・日々生きている中にあるズレをもとに学ぶ
・すべての(学びの)「種」=世界と自分とのズレ
・世界を変える=エラーする力
・「好き、嫌い」の感覚と距離をおくこと
・全体を見ること
・やり直す力
鷲田清一 「賢くある」こと
・パイオニアになれない時代
・自分にしかできないこと?
・「ここにいるのは私でなくてもいいのではないか」
・「一つの問いに一つの答え」=NG・・・「光は波動であるか粒子であるか」
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https://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB17625467
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中学生向けに「学ぶ」ことの意味を様々な分野の専門家が語るという内容。
私のような30代の社会人が読んでも学びについて再考する機会を与えてくれる一冊。
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それぞれの考えがわかりやすいしおもしろい。外山さんの考え方(100点を取るのはまずい。間違えたところにその人の未知の部分や可能性など、大事なものがある)とか。茂木さんの脳のお話とか。鷲田さんの哲学とか。何回読んでもいいはず。
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「学ぶ」ということに関して、著名な方々がそれぞれ中学生にでも理解できるような平易な文章で説明をしている。
中でも特に参考になった内容を抜粋して記載する。
① 茂木健一郎『脳の上手な使い方』
脳内麻薬とも呼ばれるドーパミンは「自分にとって少し無理めな課題」をクリアした際に多く分泌される。そうして形成されるシナプスは繰り返し行うことでより強化される。生まれた時から頭の良い人などいない。頭の良い人とは、この脳の仕組みを理解し、努力の仕方を知っている人。また、ドーパミンは「人との優劣」にて感じるのではなく、「自身に進歩があったとき」に分泌されるということも忘れてはいけない。
② 本川達夫『生物学を学ぶ意味』
時間を直線的なものと捉えるか回るものと捉えるかというのは面白い視点だった。20年ごとに建て替えられる伊勢神宮が世界遺産に登録されないことが例に挙げられていたが、これに正解はないのかもしれない。人間もいづれ死ぬが、子孫を残すことで回り続けると捉えるか、それぞれ全く別の人間と捉えるか…これは「輪廻転生」の考え方にもつながるのかとそんな視点で読んでいた。
③ 小林康夫『学ぶことの根拠』
「人間であるから学び、人間であるために学ぶ」という言葉は非常に自分の中では刺さった。人間は生物学的にも生涯学び続けることを運命づけられている。また、自由に学ぶことができるのは人間だけの特権であり、人間が人間たる所以なのではないか…自分の中ではまだもやっとした「種」として思っていることではあるが、大事に取っておきたい考え方である。
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学ぶ意味を見失った時、また読み返したい。
私の中での学ぶ理由は、理想の人間像がありそれに近付きたいから。しんどいことから逃げず理想に向かって情熱を持って学び続けたい。と思う
①古典の愛読書を見つける
身に省みて恥じることなくば、何をか憂えん、何をか懼れん(自分を誠実に素直に振り返り、恥ずべきことがなければ、何を不安に恐怖に思うことがあるのだ)
②今の自分がやっとできるくらいの無理めの課題を与えて、クリアして喜びを感じる。それにより強化学習のサイクルをたくさん回す。
③タイガージェットシン式勉強法で思い立ったらすぐにトップスピードで集中する。
④理想と情熱を持つ。忘れなければ素晴らしい人物に絶対なれる。
3つのパンがある。実学にあたる体のパン、宗教や芸術といった心のパン、虚学のような脳のパン。役に立たないかもしれないが、自分の世界を広げ脳みそが快感を得られる。
好きなことを仕事にするのではなく、特別好きではないが嫌いでもない、ある程度社会の役に立てる、世の中において大切なことをする仕事が現実的な職業選び。
最後の最後でブッ刺さったのがこれ。
⑤「簡単な思考法に逃げない」
人のせいにしたりラベルを付けたりして、しんどい状況から抜け出そうとする。私のせいではないとほっとし、困難な状況を引き受ける必要をなくす。この思考回路に陥ると次第にものの考え方が短絡的になる。
これは逃げているだけ。
ふさぎやしんどいことには、自分で真正面から格闘しなければならない。分からないことを分からないままにでも持ち続けること。分かった気にならない。
何度も体当たりして痛い思いをして、問題に正確に対処する術を身に付ける。誠実に考え続けられる人こそが、賢い人。
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大学生ですが、[中学生からの大学講義]シリーズから学ぶことは非常に多いです。
・何故自分は〜か と問う時点で答えの半分はみえている
・分からないことをわからないまま大切にとっておく
などは私にとって新たな考え方でした
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子供から大人まで、現代の生き方がわかる本。読んだ本は重要だと思ったところや気になったところなどを書いて置くのだが、これは書き出すことがとても多い。ここでは書ききれない。
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興味深いエピソードもあれば、反論してみたくなる内容や、あまりぴんとこない話もあった。
何のために学ぶのかは、自分で考えて自分でみつけていかなくてはならない。
この本は、決して答えを教えてくれているわけではなく、ヒントや考え方を見せてくれている。
この本の中で、共感したり興味を持った部分は、きっと、自分なりの答えをゆすぶってくれているのだろう。
何のために学ぶのか、私にはもう私なりの答えがあるけれど、他者の考えに触れると、更新され幅を広げる余地があることが感じられる。
それが、楽しく面白い。