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ほぼ一気読みでした。刑事部と警務部の対立、未解決事件、記者クラブ、警察ファミリー、なかなか知る機会のない警察内部を舞台に、確かに、究極の警察小説です。面白かったー!2015/2読了。
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昭和64年の殺人事件を見直す話。
殺された少女がいるのに
警察には自分が1番な輩がいっぱい。
被害者も遺族も関係なくて 出世と保身ばかり。
そんな中にも信頼したい人がいることが救いだな。
ずっと横山秀夫が読みたかった。
新刊出てないとは思っていたけど
書けずに苦しんでいらっしゃったとは知らなかった。
ゆっくりでもまた長編が読みたいです。
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素晴らしい作品です。
上巻の序盤から所々に敷かれた伏線を本当にラストで全部回収した展開は圧巻の一言。
上巻や下巻の前半はまさにこのラストの展開のためにあるようなもの。
普通の刑事ものと異なった広報からの目線のストーリーに新鮮味を感じた。
刑事と刑務、広報とマスコミ、広報と上司など様々な対立軸のでリアリティがあって濃い内容でした。
伏線の再確認をしたくて、連続で二度読みしてしまった。
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なるほどー。
残りのページ数が少なくなっても結末が見えてこなくてドキドキした!
松岡参事官の格好いいこと。
悪いことばかりじゃない。良いこともある。
涙が出るなあ。
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ストーリーとしてはおもしろいかもしれないが、語り手の三上がああじゃないのこうじゃないのと、まどろっこしい。しかも登場人物が多くて、それって誰だっけ?が何度かあった。最後にいたっては、それでわかるかぁ?って感じ。とにかく疲れる文章だわ。
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記者クラブとの軋轢、刑事部との対立と長官視察が迫る中問題山積みの広報部。長官視察の目的を知った時三上はある決断を迫られる。そして長官視察前日に起こった大事件とは。
個人の思いに忠実に生きるか、組織に生きるか。苦悩し続ける三上が何に真を見出し、自分の行動を決めるのか。
長官視察の目的を知り三上がその選択を強いられ真を見出そうとする描写は、一人の人間の人生の大きな岐路を見事に描き切った描写でとにかく圧倒され文章に惹きこまれました。横山さんが魂を込め、命がけで書いたということが伝わってきます。
記者クラブの記者たちとの奇妙な戦友のような関係も熱いです。単なる職務上の関係でもなく、敵同士でもない。そこにあるのは一人ひとり個人の良識にどう問いかけ、どう自分をさらけ出し相手を信じるのか。
そうした人としての矜持をこの小説では、これでもか、これでもかと問いかけてきます。
記者会見の場面の迫力もさすがの一言に尽きます! 情報を出せない警察に対しいらだつマスコミ、その会場の険悪さいつ爆発するか分からないマスコミの緊張感、それを必死で抑えようとする三上たちの描写と圧倒的なリアリティで描かれます。
ミステリとしても伏線回収が素晴らしく全ての線が一本でつながる様子は圧巻です。
横山さんの小説は一見冷静な描写のように思えるのですが、読めば読むほどにその下には熱い血が流れているのだろうな、と思います。
組織に縛られながらも自分の道を模索し、自分の矜持を問いかけ続ける三上の姿は、読んでいる人たちにもきっと多くの気づきを、そして勇気を与えてくれると思います!
2013年版このミステリーがすごい!1位
2013年本屋大賞2位
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"苦悩"という印象が強い。
刑事畑からの左遷ともいえる広報課へ異動になった、主人公三上の刑事として、娘が家出し行方不明となった父親としての苦悩。作者が数年の空白を経て出版した経緯を知って、なるほどと思った。
記者クラブや警察内部での駆け引きは予想を裏切る展開で、未解決事件のロクヨンも絡みながら、あっという間の上下巻。後半は思わず泣けてしまった。今のところ、今年一番の作品。
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下巻に入る
ワクワクの筈だったが、相変わらず刑事と警務の間で自分の立ち居地が定まらず、逡巡し疑心にかられ切れたり塞いだりする三上に多少イライラしながら頁を捲る。
しかし、この鬱屈が後半への伏線。三上が刑事も警務もなく広報官として職務に向き合うと決めた時から物語は一気に動く。
腹を括って匿名問題にケリを付けたのも束の間、“ロクヨン”を模倣したと思しき誘拐が勃発し、再び、今度は東京も含めたマスコミとの対峙の時が来る。
身代金を運ぶ親の車を追って物語は緊迫の度を深め、全てが収束する思いもかけぬ真相へと雪崩打つ。最後まで精緻に積み重ねられた物語の紡ぎ方には身震いする程の物凄さ。
もとより作者が得意とする警察を舞台にしたミステリー仕立ての話にして、仕事にどう向き合うか(これも作者が描いてきた“矜持”)の話であり、更にはその矜持を胸にしながら家族とどう向き合うかの話であった。
昨日の朝刊の広告に『たちまち重版、累計80万部突破!』の文字が躍ったが、さもありなん。
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最初から主人公に負荷をかけっぱなし。
最初から最後まで突っ走る。
すぐに本に入り込んでしまい、周りの音が聞こえなくなった。
重畳した対立構造の中、苦悩し、揺れ動きながら、自分が今するべきことを見つめ直し、対立構造に引き込まれず、自分を、そして部下と広報室を自立させる。
とにかく皆に勧めたくなる本だ。
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博多から爆睡する連れの横で上巻を読み終え、乗り換えの姫路駅構内でダッシュしてゲット、そこからさらに在来線の中で夢中で読み耽り、眠い目をこすりながら明け方近くに読了。
上巻に意味ありげに出てきた『幸田メモ』が明かされますが、内容は結構肩すかし。
後半まできて、これが大きな意味を持ってきますが、64の事件そのものより、警察の中の対立や思惑、隠蔽体質、マスコミの善し悪しなどに焦点があてられているので、このメモの存在はその象徴のように描かれてます。
捜査員やキャリア組たちの対立。
マスコミ代表として広報叩きの秋川の汚いやり口。
影のエリートこと二渡の謎の動き。
そして、その緊張感が限界まで高まった時に64をなぞらえたような事件が勃発、さらに報道協定も怪しくなり事件は一気に進んでいくわけですが、基本主人公は蚊帳の外の立場っていうのが凄い。
蚊帳の外の案件を処理することに徹底する話というのは面白くなかったりすることもあるけれど、ちゃんと面白い。
最後は収まるところにいろいろなものが収まりそうな気配を見せて終了。
いろいろなことは解決していないけれど、心の区切りはそれなりについている。
一応シリーズものらしいので、別の話でまた広報課の64その後が読めたらいいな。
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長かった(良い意味で)本当に長かった、色々な意味で。
上巻から引き続き、上からの圧力と部下とマスコミの圧力に板挟みのままの三上。ただ、その中でも自分の仕事や立場、信念を確たるものにし貫いていく姿には引き込まれた。そして、長官視察前日に起こったロクヨンを模倣した誘拐事件と本当の真相。
雨宮が毎日毎日、かけ続けた無言電話。
執念としか言いようがない。
結局、家出した三上の娘が本文の中で戻ってくる事はないが、無事でいることを祈らずにはいられなかった。もし、また機会があるならこの物語の続きを読みたい、そう思った。
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評判の高い「64(ロクヨン)」。思っていたほどのめりこめなかった。
元刑事で、現在は広報官として勤務している男が主役。マスコミとの軋轢、キャリア率いる警務部と地元生え抜きの刑事部との対立、過去の未解決事件(64)と、新たな事件etc,etc…と、とにかく濃い内容。常に緊張状態で、読んでいて疲れてしまった。物語と自分との温度差を感じたのはこれが初めて 笑。
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一山越えたら、さらに別の大きな山が…。後半、それまでの暗闘を打ち破る怒涛の展開に息をのむ。7年のブランクがあってもやっぱり横山秀夫だった。
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下巻は今までの伏線を全て回収し謎を明らかにせしめる。下巻だけで素晴らしいと思わされる。
ここから全体感想 - - - - - - - - - -
D県警警務部広報官を主人公に刑事部、警務部、マスコミの対立、翔子ちゃん誘拐殺人事件、新たな少女誘拐事件等D県警内の出来事を描く。
なるほどこれは面白い、伏線の回収も素晴らしい。
が、そう思ったのは下巻までで、上巻は説明や主人公に心情などくどすぎて、この時点ではなんでこれが賞をと思って待ったぐらい。
下巻できれいにまとめ上げられて納得はできたが、もっと短くきれいにまとめることができたのではと思う。
ただ刑事部、警務部、上層部、マスコミの対立などは、踊るや相棒などの掲示物とは明らかに一線を画しており、リアルで生々しい。
リアルを追求したという意味では仕方ないだろうが、できれば娘の家での事件や64事件を解決して欲しかった思いが強くなったラストだった。
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上巻は若干読み進めるのがきつかったですが、上巻の後半から下巻は一気に読みました。二渡がもっと見たいなぁ。