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猟奇殺人の犯人が捕まり、アルカトラズの牢獄に入れられる。そこで脱獄に巻き込まれ…と、気になる展開でワクワク。
その後の展開が突然ファンタジーでなかなかついていけず。
最後まで読んで、え、ああ…そういうこと?となるが、あんまりすっきり腑には落ちなかった。すこし、無理やりだったような?
解説は伊坂幸太郎。何がいるのかわからないジャングルの中に放り投げられたうえ、どこからか物凄い磁石の力で、ぐいぐい引っ張られるような…とあるが、その感覚はなんとなくわかる。
展開が読めない。展開どころか現状も読めない。でも最後は繋がる。その繋がり方に不満はあったけどね。。
でも、面白かった!
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先行する島田作品で連想できるものはある。
が、より自由でよりワンダーがある。
つまり異世界に飛び込んでしまった戸惑いや、そもそも恐竜についての考察も単純にわくわくする。
ミステリとしての前半部って、要るか?
という素朴な疑問もないわけではないが。
それこそ伊坂幸太郎のいう「ミステリという枠にはくくれない」というものなのだろう。
とにかく読書の快楽とはこれだ。
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猟奇殺人事件の犯人・バーナードは、凶悪犯の巣窟アルカトラズ刑務所に収監され、やむ得ず脱獄劇に巻き込まれる。その行き先は不思議な街・パンプキン王国だった。
解説の伊坂幸太郎氏の「僕には書けない」という言葉が的を得ている。まさか、まさかの展開が次から次へと起こり、最終的にはストーリーが破綻することなく、見事な着地を見せる。特に本作品は島田荘司氏の底力がをまざまざと見せつけられた。感服の一言。
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よく、こんな小説を書くな、という、なんとも言えない読後感。あとがきにも書かれているが、ネジ式ザゼツキーに近い印象。
上巻のミステリータッチから一変、アクションものになり、まさかのSFファンタジーか、と思いきやエピローグでまとめられる。
賛否が分かれそうな小説だが、先が気になり読ませる。不思議な小説。
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文体は好きなのだがいかんせん話がぶっ飛びすぎ。最後まとまるにはまとまるけど、、序盤のミステリー感のまま読みたかった。
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猟奇殺人の犯人が捕まった、と思ったら孤島の監獄に収容され、脱出したと思ったら、不思議な世界で、気付けば原爆の話になって……、最後にやっと、オチが分かる。
解説で伊坂さんが語っていた「何がいるのか分からないジャングルの中に放り投げられたうえ、どこからか物凄い磁石の力で、ぐいぐい引っ張られるような感覚」「物語が線路のように地続きではなくて、ワープに近い」というものがしっくりくる。
読んでいるうちと、読み終わった直後はもやもやした(特に終盤に差し掛かっているのに訳が分からない時はどうしようかと思った)けれど、読んでから少し経つと「初めての感覚だったなぁ」と少しワクワクしたので星4。
でも、結局猟奇殺人の真相はどうなったんだろうか気になる。
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上巻で示された論文と容疑者。
下巻では舞台が表題でもあるアルカトラズに飛びます。
自分としてはいきなりな展開に感じましたが、この段階ではまだついていけました。
ただ第4章のパンプキン王国となると、突然のファンタジー展開についていけなくなってしまいました。
確かに文章としては読みやすく引き込まれるのですが
上巻で息もつかせずに読ませる事件の展開が
下巻では失速し急に無茶な構成になったように感じてしまいます。
つまらないわけではなく、面白い部分も勿論あるのですが
だからこそ継ぎ接ぎ感もありました。
原爆の話など盛り込み過ぎな感じもしましたし
描写や筆者の考え方に疑問を覚えた箇所もあります。
期待していた収束とは違う形での結末にがっかりしてしまったのが正直なところでした。
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この本を読んでアルカトラズについて興味が湧いた。
パンプキン王国からは、予想の斜め上すぎてついていけなかった。ラストも目眩のような完璧な説明を求めていたので、いまいち飲みこめず。
ただ島田さんらしい大胆な発想はおもしろかった。
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ネタバレになりそうなので詳しいことはかけませんが、原爆の投下場所って…
あとは、ご自身でお読みください
堪能しました
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読み終わって最初に思ったのは、これはミステリなのか?だった。もちろんミステリ(上巻はとくに)だ。2章の重力論文は、自分に知識がないだけかもしれないが理論としても面白かった。 下巻は一転、4章に至っては意味がわからない、しかし読めてしまう。そしてエピローグではやはりミステリらしく締めている。 読んでいる最中はよくわからないが、面白く読めてしまうのがすごい。 ただ、人を選びそうな気はする。
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上巻で、これからどうなっちゃうんだ〜と思った結果、下巻はミステリーから脱獄サスペンスになり、ファンタジーになり、エピローグで突如全てがまとまった!
歴史ある劇場で、正統派クラシックを聴こうとかしこまっていたら、はちゃめちゃで楽しいラプソディーが始まり、最後には天井も壁も飛んで行っちゃった!というような読後感。なのに、奇妙な切なさ、なつかしさのようなものが残る。
巻末の解説で伊坂幸太郎さんが「とにかく、色んな世界を旅する冒険譚だと考えるべき」「島田作品なわけですから、ミステリー的な理屈を付け加えている」「そこがもう、異様といいますか、誰にも書けないもの」と書いてますが、まさにその通りだと思った。面白かったです。
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最初からは想像もつかない結末。こんな話の組み立て方があるのか!!
エピローグに全てが集約。こんな濃密なエピローグは初めてだ。下巻、何を読まされているのか?何が目的なのか?ずっとそんな考えの中読み進めていた。
趣旨からいっていい話だったな、とは表現できない。したくない。
しかし島田荘司の力量を思い知る長編。是非一読を。
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ワシントンDCで女性の連続殺人事件が起きる。警察官のロンとウィリーが事件の謎を追うという、アメリカのハードボイルドもののミステリの空気が漂う。が、突然、"恐竜絶滅の謎”に関する論文が繰り広げられ、気付いたときには、脱獄不可能とされるアルカトラズ監獄からの脱走劇が繰り広げられることに。やがて、脱走した男は、“パンプキン王国”と呼ばれる、ファンタジーとしか思えない場所に迷い込んでしまう。
大好きな伊坂幸太郎さんがおすすめしたので手に取りました。あらすじを読んでみて、きっとみなさん、訳のわからない、とんでも系ミステリかと思われたかと思います。が、これがめちゃくちゃ面白いんです。
本作は、四つの章とエピローグで構成されるのですが、それぞれがまったく色が異なっているんです。ただ、一つの章ごとに一つの作品として出してもいいくらい、どれもが面白い。
物語自体が誰も読んだことのないものに仕上がっているし、すべてが結びついたとき衝撃。圧巻でした。この本を読むことでしか絶対に味わえない感覚。
上下巻で長編で手を出しづらい方もいるかとは思いますが、興味がある方はぜひ、手に取ってみてくださいね。