紙の本
日記エッセイ第2弾
2017/10/26 04:19
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
社会の中に不安広がっていても、変わらない著者の日常が微笑ましかったです。きつい言葉の裏にある優しさが良かったです。
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『発光地帯』シリーズ2冊目。今回のタイトルは『魔法飛行』。
ゆるゆるとしたエッセイで、読んでいると妙に落ち着いた気持ちになる。一応、前作が出た時から、テーマは『食』ということだが、相変わらず余り食べ物の話は無い(添え物程度?)。
小説の方は別だが、エッセイの方は、語彙の選択や語感が散文と詩の中間にあるような読後感だった。やっぱり詩……ではないんだよなぁ(詩も収録されているが)。
偶然だが、たまたま歯医者に行ったところだったので、歯医者の話題が出たときには驚いたw え、最近の歯医者ってそうなの? そんなことはないと思うんだけどなぁ……。
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川上未映子さんの文章は浮遊感がある。本書はエッセイだけど、小説と同じように何処かに連れていかれるような不思議な読み心地だ。旦那さんは作家の阿部和重さんでなんてオシャレな…と初めて知ったとき痺れた。たまに猛烈に読みたくなる川上作品。タイトルまでもオシャレなんだからセンスの塊みたいだなと常々思っている。
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ブクログで引用されてたフレーズが綺麗で印象的だったので手に取りました。川上さんの本を読むのは初めて。
日常との向き合い方、感情の切り取り方、自由にふわふわ舞い上がるような語彙のセンス、言葉と想いがふわふわとしたきらめきにくるまれて行き来する世界がとても心地よかったです。
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読んでいて気持ち良くなる。料理、思い出、感傷。本人が側にいて、とめどなく、親密に、語り続けてくれているような気分。
川上未映子のこの独特の文体にはいつも影響されてしまう。
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急に摂取したくなる作家さん。
食にあまり興味がないのかなとおもう。
ふわふわとドラえもんのように数センチ浮きながら歩いているような、日常。
こどもを生むと大人もまた生まれ変わるという考えかた、すきだな。親が子どもと幼少期の体験を一緒にすることで子どもになる瞬間があるのかしら。
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16/08/21
川上氏の文章がたまらなく好き。好きという言葉で表すのが野暮なくらい、実感として好き好き大好き。感傷的でひりひり。でも好き。だからこそ好き。
・自分も「そういったおたのしみに用がある人間なのだ」と思いたいし、それに、おたのしみのほうからも「こちらもおまえに用があるのだ」と思われたい(P120)
・春だ。涙もろくなる季節がやってきた。
あまりに涙もろいので、わたしが泣いているのではなくて春が泣いているのではないかと思えるほどだ。(P168)
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1冊目の発光地帯よりもさらに心地よく読み進めることができた。言葉の流れが美しく、本当に心地よい。エッセイ嫌いの私も川上さんの魔法にかかってしまったかのよう。この頃、川上さんのお腹に赤ちゃんがいたとのことで、そのあたりも今の私に共感を運ぶ一つの理由だろうか。
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エッセイ発光地帯の続編。目次を読むだけで詩的。
公園でお母さんの帰りを待つ兄妹の話、「ぼくのお母さん」がとても印象的だった。川上未映子さんの子供達への接し方が素敵。
エッセイの中で直接は触れていないけれど、幼少期時代の母親という存在が、大人になった今でも、自身にかなり大きく影響しているのだなぁって思う。
考え方や感じ方が、とても自分と似通っていて、それを文章として表現してくれるので、どこか安心してしまう。
文字の羅列を解読したくなるような、いや、そのまま受け止めたくなるような。
「しかし世界には信じられないくらいにエレガントな音楽が絶えず流れつづけていること」で、阿部和重『シンセミア』について、"世界はこんなにもどうしようもないのに、誰も彼も本当にもうどうしようもないのに、しかし世界には、信じられないくらいにエレガントで、生まれてこなければ聴くことも叶わなかった素晴らしい音楽が欲望と叫びと崩壊とともに絶えず流れつづけていることを、そしてそこに「人間」がいる限りそれは決して鳴り止まないのだということを無言で差し出してくれる。”
と書かれてて、大切な人を喪ったことを私も一緒に思い出した。
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日頃思っていたことを、著者が代わりにうまく言ってくれているところがいくつかあった。言葉がまとう空気や響きが心地よくて、夜読んだら、その日はよく眠れそう。温かいお茶を飲むとほっとするような感覚になった。
『安心毛布』も好きだけど、本書も素敵。タイトルの由来がシャガールからきているのも魅力。
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「ーー思いすぎると足が痛く、思いですぎると独りになって、薄暮はゆくーーあんな青、黄色だって青になる、何度だって笑ってしまう」
これは1冊目「発光地帯」の続編になっている。"一応"食のエッセイ。魅力的な散文詩もあれば、詩もあり言葉を紡ぐことを楽しんでいるような著者に出会える。
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川上未映子が1日3回スパゲッティを食べているだけでとても嬉しくなる
「観察をつづける」、もちろん書く人としての、とても真摯でごまかさない姿勢を感じるけれど
年齢とともにシフトしていくの共感
「学ぶ」ことはあくまでその時点での自分にとってのアンサーでしかないから、その時起こったこと、感じたこと、翻ったこと、自分はちゃんと観察したのか、そこを怠ることこそがどこか恥であるかのような、そんな自意識と戦う日々。。
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今の時期が夏なので、夏のテーマのエッセイだけ読んだ。子供の頃の夏の記憶が大好きで戻りたいところとか、川上未映子さんと感覚似てるかもって思った。だから好きなのかもって。
川上未映子さんのエッセイはちょこちょこ読むのが好き。
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川上未映子が食べ物を作るところや食べるところを書いていても、食べ物が美味しそうと思わない、取り留めない思考の草原に引き込まれるだけなのだけど、そこも、好き。乳と卵に使わなかったシーンを読めたのも、よかった。