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それなりに面白いんだけれど、躍動感やら、驚き、緊張、要するに感動がない。あまりにも小さくまとめてしまった感じ。新人作家さんのようなので、これからの人ですね。
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激動の明治時代の東京帝大教授を主人公に、漱石や徳富蘇峰などの歴史上の人物を登場させ、上京したばかりの熊本の第五高等学校の学生の目線で物語が展開していく。天才シリーズ二作に比べるとかなり見劣りする作品ではあるが、読み物としては、まあまあかな。
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内容(「BOOK」データベースより)
最高学府で連続殺人!謎を解くのは天才哲学者「ウンベルト・エーコ」ならぬ天才政治学者「ウノベ・エーコ」。他を圧する「知の巨人」が開示していく事件の真相は、まさに予測不能。ラストは鳥肌モノ!!
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#読了。直木賞候補作品。初読み作家。時は明治、帝大の教授が毒殺される。帝大教授宇野辺叡古は、上京してきた熊本第五高等学校生阿蘇藤太と共に犯人探しを始めるが。。。推理小説というよりは、歴史小説。最後は なるほどと。
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『小説吉田学校』なんて言うと、もう古すぎるのか。
そこにも、かの外務大臣は登場する。その小説の史観によるならば、このような青春小説の主人公には、ちょっと不似合いだ。
彼の人生は、小説の後さらに大きな揺れを迎える。むしろ、その揺れの後から振り返っては、どうか。
それにしても、あまりにもどかしい、謎解きの連なり。好みは分かれよう。これもかの大臣のままならぬ人生と重ねようとする計略か。
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第二話の恋愛話が良かったな。門井版『三四郎』。途中で語り手が叡古教授に失望するところなど、単なるワトソン役でなくて、自分を持っているところが良い。
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ウンベルト・エーコのもじりのような教授が出てきて,事件の謎解きをする,ポーツマス条約に絡む政治のあれこれや「三四郎」のモデル?と匂わせるような主人公の扱い,いろいろと意味深だったが,単純に日露戦争時の帝都の騒がしい狂態を描いたものと見た.重光葵の外交官志望のきっかけとなったというのも面白かった.
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題名が堅いので難しい本かと思いきや、そうではなかった。明治という自分から見たら堅苦しい時代の話ながら、ちょっとコミカルな感じで話が展開する。テンポもいいのでとても読みやすい。
ジャンルとしては犯人捜しをする推理小説なのだと思うが、あまり謎解きの部分は重要視されていないようにも感じる。いきなり殺人が発生し、たいした捜査や推理もないまま犯人が明らかにされるのには驚いたが、それも事件の黒幕が背後にいることを示唆する伏線である。ある意味小さな時間がいくつか発生し、小さな犯人があっけなく捕まるのだが、だんだんと黒幕に近づくにつれて面白くなってくる。
本格ミステリーを期待して読むとがっかりするだろう。読み方としては、明治時代の日本が置かれている立場を踏まえながら、当時の人の考え方や文化・風俗を楽しみ、さらに面白くするスパイスとしてのミステリーを楽しめばいいと思う。普通小説として読むのがいいのかもしれない。
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ミステリーというか歴史小説というか。いまいち楽しみ方がわからず。近代史に詳しい人なら政治家とかが出てきて楽しかったのかもしれません。残念ながら歴史に疎い私。主人公の本名が物語の最後に明かされるのですが、え、だれ?てなりました。サクサク読めました。
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明治の学生と教授の交流の話。
もっと面白いかと思ってたけど、いまひとつ…
ラストはまぁまぁかな。ラストだけは。
とにかく読むのに時間がかかった。
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日露戦争直後のミステリー。
かなり史実には忠実で好感が持てますが小説としての魅力は感じられませんでした。
連続殺人ミステリーとして史実をいじらざるを得ず、ちょっと無理がありましたしミステリーとしてはいまいちでした。
ただ、最後のミステリーとしての主人公の正体は歴史オタクとしてはほくそ笑んでしまいました。
歴史ミステリーとしては中途半端な感じでしたので、宇野辺教授も実在の人物にして、歴史小説とした方が良かったように思います。
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物語が進んでいく日付や登場人物の出身地などが、妙に親近感が湧く設定であった。
謎解きミステリーとして読んでしまうと、その中身は薄い。
1章と最終章がもう少し良ければ、4点つけたのになぁ。
「人はなぜ、学問をするのか」
「人が学ぶのは、よい学位をえるためではない。よい職業につくためでもない。道徳の涵養のためでもなく、人類の知の発展のためでもなく、学問そのものの愉楽のためですらない。人が学ぶのは、藤太よ、自分でものを考えるためだ」
本文より
3+
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さて、何処までが実在して何処がフィクションなのか。
彼が誰なのかそれが最大の謎。
熊本から帝大の叡古教授に会うために上京してきた五高の学生の私。
待ち合わせの図書館で教授らしき男性に声をかけるが、彼は床に崩れ落ちる。
いろんなことが盛りだくさん過ぎる印象。
漱石を出す必要があったのかな。
連続殺人の動機も弱い気がするし、現実味がないので盛り上がらない。
叡古教授ももう少し頑張ってほしかった。
「私」と変わらないくらいに振り回されてる印象。
そして、さくら子との関係が意味深な割りに酷い展開で、漱石出したのもコレが書きたかったからなのか。いらないかも。
この時代の歴史を思い出しながら、なるほどなーと読む楽しみはあるけど、うーん。
青春物語ということなのかな。
人が学ぶのは、よい学位を得るためではない。よい職業に就くためでもない。道徳の涵養のためでもなく、人類の知の発展のためでもなく、学問そのものの愉楽のためですらない。人が学ぶのは、藤太よ、自分でものを考えるためだ。
誰もがノーと言う日にイエスと言う。誰もが感情に身をまかせる日に冷静になる。それは口で言うは易しいが、おこなうは絶望的にむつかしいことなのだ。勇気がいるし、闘志がいるし、何より高い識見がいる。
彼のことは「安物の万年筆」のエピソードしか知らなかったけど、かなり波乱万丈ー。
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ウンベルト・エーコ…?と思いつつ読み始めたけど、時々わかりづらい…実在の人物と絡めて展開していて、後半は面白くなって一気に読めたが、肝心の藤太の正体が明かされたけどわからなくて自分の知識不足に残念…ラストはよかった!
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日露戦争終結前後が舞台で、連作ミステリでもあるが、それよりも歴史小説として興味深く読んだ。
熊本から上京してきた政治家志望の学生の”私”は、叡古教授との待ち合わせのために行った帝大図書館で死体を発見してしまう。犯人と疑われた教授の無実を晴らすために、彼は新聞記者といっしょに被害者について調べることに…
ミステリとしてはどうなの、と思う点もあるが、学生の目から見た当時の世相や、叡古教授の大局を見通す視点が面白い。
なお、藤木直人主演の「叡古教授の事件簿」というドラマスペシャルを見て原作に興味を持って読んでみたのだが、内容はまったく別物である。