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紙の本
高田派の研究者が書いた御伝抄の解説書
2022/11/11 21:25
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投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は高田派の研究者だが、特に宗派色を感じない。
といっても勢観房源智についての説明は「親鸞聖人とは理解が違う」と見下した感じがするのは、いかにも真宗といった感じがする。152~153頁に書かれている阿弥陀如来立像と胎内文書には「源頼朝、頼家、実朝を始めとする鎌倉幕府の要人や後鳥羽上皇、土御門上皇、順徳天皇の名前まで見えますので」と源智の思想には問題があるかのように書いているが、それはどうだろうか?著者は親鸞にしても口伝抄と佛光寺派の善鸞聖人親鸞伝絵にある鎌倉での一切経校合の記述を事実だとみなしているから、親鸞は後鳥羽院の寵臣だったおじさんの日野宗業はともかく、鎌倉幕府の権力者との距離は近くないとは言えないだろう。
この本は善鸞聖人親鸞伝絵には赦免後、親鸞の神宮参拝が書かれている事には触れていないが、これは真宗で言うところの「神祇不拝」と都合が悪いから無視しているのだろうか。何しろ宗祖聖人本人であって、昭和20年までの真宗十派の宗主ではないから。
この本は本願寺派の「浄土真宗聖典」に収録されている康永本の読み下し入りの本文と現代語訳に解説を添えている。この本が出てから、一時期、話題になった親鸞聖人正明伝による新しいようでいて実は江戸時代に戻るみたいな「親鸞伝」のような、著者であるはずの存覚自身が文和元年(正平7年)に正明伝を「書く」はずなのに観応2年(正平6年)の報恩講に親鸞が父親の日野有範の四十九日に外題を書いた無量寿経を書写した事と正明伝重視論者が「復活」させた?「有範短命」説とが矛盾するような事は基本的にはない。
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