「あなたのためを思って」
2021/07/25 22:21
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投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルのように、自分が絶対正しいと思っている人に振り回されないために著者が提唱するのは次の2点。
(1)プチ悪人になること
(2)分析癖をつけること
理解しやすい明解な一冊でした。
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片田珠美『「自分が絶対正しい!」と思っている人に振り回されない方法』(2015、大和書房)を読む。
『他人を攻撃せずにはいられない人』『プライドが高くて迷惑な人』が評判を呼んだ精神科医の新作。
己の人生をこれらの攻撃者から守るために、病識なき悪人、しかも「俺は絶対に正しい」との観念を抱いた始末に負えぬ人格破綻者をどうあしらうべきか。病理構造と対処法が語られています。
あるあるすぎて泣けてくるほど、急場に間に合う内容、まさに人生の攻略本といえましょう。
職場を崩壊させるアスペさん、部下を病気にするクラッシャー上司。旧帝大の落ちこぼれとバカ大の上澄みが机を並べる役所では複雑なコンプが渦巻いています。
病識を持たぬ悪人が「私が常識だ」とばかりに大手を振って暮らす暗黒の世、自分を守るのは自分だけとの覚悟を定め、かくて研究は深まっていきます。
【本文より】
◯世の中には「自分が絶対正しい」と思い込み、周囲の意見などまるで聞かない人が本当に大勢います。[中略] 「自分は常識人」と思い込み、価値観が合わないと「あの人は非常識だよね」「モラルがない」と文句を言う人/ 自分の知識や経験だけが「正しい」と信じ込み、他人が持ってきた情報や意見には「それって違うよ」「本当はそうじゃないんだよ」と上から目線で否定する人
◯きっとあなたの周りにも「自分の意見を通すために、すぐに怒る」という人が一人や二人いるはずです。/これはまさに利得型の得意パターン。/彼ら、彼女らは「怒れば周りが言うことをきく」ということを経験的に知っているのです。
◯自分が持っている経験というレモンは甘いが、若造が持っている知識というブドウはすっぱいに決まっている、という論法です。/「自分の価値が上で、相手が下」という構造を作りたがるのも自己愛型の際立った特徴です。
◯"病識"のない人に自覚を促すのは無意味
◯精神医学では「自分は病気である」という自覚を"病識"と呼んでいますが、「自分は被害者なんだ」と思い込み、他人を攻撃する人にはこの病識が不足しています。[中略]病識のない人、つまり加害者なのに被害者だと思い込んでいる人に「あなたは間違ってますよ」「あなた自身が加害者なんですよ」と気付かせることはほとんど不可能です。
◯ここで何より大事なのは、あなた自身が被害者にならないことであって、相手に「あなたは加害者だ」と気付かせることではありません。
◯わざわざ訴えるのは、そこに「否認と羨望」の心理が潜んでいるからです。/「自分には学歴がない」という事実を否認したいがために、「学歴なんて関係ない」と主張せずにはいられないのです。[中略]コンプレックスがある人ほどその部分を否認したいばっかりに「これは絶対正しい」「これは間違っている」と極端な思考に陥りやすいといえます。
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利得型、自己愛型、否認型の3つの「絶対に自分が正しいタイプ」についてなるほどと思った。
他人だけでなく、自分がムキになっている場合にもこのどれかに当てはまっているなと感じた。
そういう人と接するために書かれたパートもあるが、
記述が少し物足りなく感じた。
最初のタイプの説明などが納得感が高かっただけに少し残念。
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タイトルに惹かれて読んでみた。結論は、自分を分析できる人になるということ。要は、なぜ自分が攻撃されているのかが分かると、如何に気分が楽になるということを説明している。
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プチ悪人になる。ちょっとだけ疑いの目、探る、反論、上から目線、小馬鹿
分析癖をつける。
投影と否認というのはどんな人でも持ち合わせているごく一般的な防衛メカニズム。
自分が絶対正しいと思っている3つのタイプ。
1自分のメリットを最大化しようとする利得方。
2自分の価値を高めることに必死な自己愛型。
3自分に弱みがあるからこそ他者を攻撃する否認型
自分が正しいと思ってる人に反論する事は意味がない
自分にとって都合の良いように分類して安心したい。
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p7ちょっとだけ
疑いの目をもつ
相手の裏を探る
反論してみる
上から目線で相手を見る
小馬鹿にしてみる
p22
自分のメリットを最大化
自分が得を出来ないと徹底的に攻撃してくる
怒って周りにいうことを聞かせてきた
ごねれば得をするという成功体験を持っている
p31
自分の価値を高めることに必死な自己愛型
プライドばかり、知識、技術
不足を指摘されたくない
自分の価値が上で相手が下という構造を作りたい
前の職場の話ばかりする
p41
自分に弱みがあるからこそ他社を攻撃する否認型
自分の不始末を指摘されたくない
p49
相手を分析することで少し上位の目線をもち、客観的になるだけでも自分の心を守れる
p52
私もされてきたからという論法で同じように攻撃してくる
p57
病識がなく、自分も被害者だと文句をつけてくる
p128
好かれたい人とどうでもいい人に人間関係を分ける
被害者になりやすいのは八方美人になっているタイプが多い
その相手にどう思われたっていい
別に大した存在じゃない
むしろ距離をおきたい
ならば、声に出したり紙に書いてみる
p133
どうしても話さなければならないときは分析モード
相手が何を言ってこようが、
そうですか、すごいですね、大変ですね
と受け答え、心の中では
はいはい、御苦労様と感情で受け止めない
p140
自分が絶対正しいと思い込んでいる人同士のやりとりほど、みっともなくて無益なものはない
話は噛み合わないし、相手の話を遮ったり、揚げ足をとったりするばかりで建設的でない
p158
言った、言わないのトラブルになるので、文書やメールでのやりとりにする。第三者を挟むコミュニケーションが必要。必要があればICレコーダーも利用。やっかいな相手、面倒なやつと思わせるのも一つの手。
p168
悪口を言われないようにしようという発想を持つこと自体、自分の努力次第で人から悪口を言われないと信じている証拠。なので、裏切られた時のショックが大きい。そんな時こそ分析グセをもち、客観的に人を見る。
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人の役にたちたい、人に嫌われたくないと思っている人は、自分が絶対正しいと思っている人に振り回されやすいという。精神科医の立場から、加害者被害者それぞれについての解説と、振り回されないためのノウハウが書かれている。スッキリとまとまっていて読みやすい。
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・好かれたい人と、どうでもいい人とで人間関係を切り分ける。声に出して、『あの人はどうでもいい』と自分にも認識させる
・どうしても付き合わなくてはいけないときは『分析モード』相手と同じ目線だから苦しい。発言から相手がどんな感情や、どんなタイプなのかを分析してみると、冷静に、客観的になれる
・他人にイライラするときは『自分が正しい』と思っているとき
・無理な依頼は、引き受けるときに条件をつける。繰り返すうちに、相手も押し付けなくなってくる。
・否定ばかりする人は『自分の価値を高めたい』ので、褒めてあげたり、役割を与えて安心感を持たせる
・プチ悪人くらいの立場でいつもいられるように、分析癖をつける。
・利得型 自分が得をしたい人。怒って周りに言うことをきかせがち。お前のためだ!と善人面しがち。
・自己愛型 プライドが大切。実力はない。自分の立場が脅かされそうになると攻撃的になる。
・否認型 自分に非があるからこそ、周りを攻撃する
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うーん… なんかこういう人がいますっていうパターンを紹介するのが多くて、なんかズレてるなって思うのもいくつかあって、しかもほぼ仕事の話で、私が知りたいことは書いていなかった。
あと鬱だと言ってる患者さんに「あなたも悪いんじゃないですか?」て言うのはどうかなと…(^_^;)
はい、いいえで答えるのではなく、少し交渉するっていうのは使えるなと思いました。